むかわの阿呆演劇日誌

演劇についての劇日誌やつれづれの演劇、映画の感想や日々のつぶやき。写真もあげます。

大衆演劇散歩記「木曜日は渋いです。いろいろ見せて元気になります浪花劇団」

2012年03月08日 21時33分14秒 | Weblog
浪花劇団 近江新之介
2012年3月8日(木)PM5:00~8:00 高槻千鳥劇場

今日はダブルで芝居観劇三昧。大衆演劇はなにをめざすのか。みながらふと、考える。カラオケもいいが、芸人がみせる芸事はここにしかない。平日は場合によれば1桁客しかいないときもある。でも、役者たちは手をぬかない。ここだとばかりに勝負する。そのこころいき。テレビは所詮、三流架空ことをみせている。映画はひとりになりたければ、それでいい。芝居はみんなでわいわいいいながら、みるものなのだ。

第1部顔みせミニショー
北海水滸伝
しゃばん、しゃばん

第2部 お芝居「俺の道づれ」
舞台はひさご屋という飲み屋。お吉という女給は今日も機嫌が悪い。親方に逆らう口調には訳がある。お吉の父親が老いぼれの博打うちになりさがった男で、日毎に金の無心にくるのだ。断って断り切れない親との
縁。もうどうしようもない所を
朋輩の板前の銀太郎に救われる。銀太郎は男前のいい男、誠実、こつこつと地道に働きながら生きている男。お吉にくどきたおす三枚目のおどけた成金、大前屋の助平衛がふられた腹いせに地まわりの親分源を呼んでから話しは実は実はの悲しい身の上。
 名もなき庶民の思いのたけをみせてくれます。奈落の先でも、ふたりはいきる。

今日の浪花劇団は渋い話しでありながら、前半は三枚目の助平衛に蛇々丸。たっぷり、ひとりのりぼけつっこみ、歌舞伎調にさせたりして、往年の横山やすしを思わせるいっちゃい方でした。
 また、また、腹を抱えて大笑い。はまる。いいですね。物語にのることなんですよ。小劇場には最近みなくなった役者の芸です。あのすっときりりとした
男前の蛇々丸さんがですよ。汗だくになりながら、きっちり、三回落としで、はじけて、切れていく。いよ!蛇々丸!!

今日はすごいもんみせてもらいました。

第3部 バラエティーショー
浪花めだかの歌で新之介座長の女形。そのあとに、「山谷ブルース」で新之介座長の女形にも驚いた。浪花めだかの立ち役も渋いし、蛇々丸は「母恋歌」
大川隆子の歌「博多暮らし」ではあの博多の屋台で若い水商売の女がよいつぶれながら、恋しい男があらわれてこない現実に
あるにしても、夜がしぐれていくなかで、酔いとともに、幻を思う。そんな絵が浮かんできました。

ラストは「神田祭り」元気でいなせな男衆でした。

いやー、みればみるほど、はまる浪花劇団です。
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大衆演劇散歩記「藤千代之助劇団は春をよびこむ風が吹く」

2012年03月08日 15時47分36秒 | Weblog
藤千代之助劇団  藤千代之助
2012年3月8日(木)PM12:00~15:00 鈴成座
浪花劇団が続いていたが、ここは久方ぶりに大阪、西成へ。地下鉄四ツ橋線で花園町駅下車。スーパー玉出で買い物して、商店街を通り西へ。鈴成座。劇団華月以来の1年ぶりか。ひさびさの商店街はおばちゃんたちのわワンダーランド。大阪の下町。路地がたくさんあり。演歌が当たり前に流れている。高槻とは
お年寄りたちののびのびがちがう。ゆるゆるでもいい町。それが花園町。

第1部 ミニショー
はじまりは座長千代之助、花形千咲大助、千咲龍馬のいきがそろった「よさこい節」で。印象的は映画トラック野郎のテーマ
「一番星の歌」宇崎竜童の渋い歌声に花形千咲大助のたばこを吸う立ち役踊り。前よりも男らしさが前にでている。

第2部 お芝居「甲州三人男」
舞台は品川、船着場。今日も船にのり遅れた旅ガラスが休み処で、次来る船まで酒でも飲んている。たまたま、知り合ってしまった春太郎、秋太郎、夏又冬次郎の三人はともに甲州。春太郎、秋太郎がスリからとられた金を取り返したのが、冬次郎。二人に金にとられたないように
自分の又にいれてきゃなとおしえていたら、自分の財布のとられてたというお調子者。
 実は三人ともとられたのは、そのはず。船着き場の船宿の頭、伝次郎はうらですりや盗むを働く極道ものだったのだ。
 そこに働かせていたおせんはもう悪行を働くのはいやで、母に相談して、脱げ出すのであった。
 このよれよれのお年寄りの母を千咲竜馬がみごとなぼけつっこみおばばを演じて、笑い倒させる。座長千代之助とのやりとりもさすがだ。ぼけつっこみのやりあいはさすが。
 最後はこの甲州三人男が大島竜二演じる伝次郎をやっつけて、めでたし、めでたし。

第3部 歌と踊りのグランドショー
ラストショー 祇園てんつるしゃん。祇園はなやかな春の舞。女形千咲大介、大島竜二、藤千代之助座長、三人ね芸妓のおさえた色気がみて、ふわりとはなやかになる。
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