むかわの阿呆演劇日誌

演劇についての劇日誌やつれづれの演劇、映画の感想や日々のつぶやき。写真もあげます。

大衆演劇散歩記「やってくれます。浪花劇団。弱きをたすけて、元気にしましょう」

2012年03月11日 21時29分17秒 | Weblog
浪花劇団 近江新之介
2012年3月10日(土)PM5:00~8:00 高槻、千鳥劇場

土曜日。夕方、ひとは商店街に一杯。

第1部 顔みせミニショー
「勝ってにしやがれ」新之介座長。大川隆子姉さんの歌もあり、いつも以上に元気にかけぬける。
第2部 お芝居「百姓やくざ」
浅間の富三は旅がらす。腕がたつ男。その男に沼田の定八。この男。百姓でやくざになりたくて、富三についてきたのだ。
この宿場は飛ぶ鳥もおとす唐獅子一家権九郎とその権九郎に押されて、じり貧になっている弁天一家のお京がいる。今日はどちらで草鞋をぬぐかと、富三が
それは権九郎だろうというと、
違うよ兄貴、権九郎一家は人気で、むしろ、肩身の狭い思いを
して、弁天一家は大変だからだこそ、もてなしてくれるよという。弱きものへを味方するこころ持ちの男。この男を大川龍子が剽軽に演じる。富三役の新之介座長との漫才みたいなやりとりに客は腹抱えて笑う。
その定八がお京のもとで世話になり、権九郎一家の喧嘩にひとりでいくことに。
百姓やくざの幾重は笑わすだけ笑わせて、泣きにおとすさ、さすがの芝居者。

第3部 浪花バラエティーショー
ほろりとしたあとには、のりよく、あざやかに、走りぬけていく。大入の手打ちもあり。

この日ははじめてみる芝居仲間もいて、はまっていきそうというお言葉。間違いです。人情厚い浪花劇団。そのあと、仲間で飲みにいき、もりあがったのは、間違いない。ひさびさの午前さまでした。
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大衆演劇散歩記「吹雪のなかの哀しい優しさ、藤千代之助座長」

2012年03月10日 16時48分08秒 | Weblog
藤千代之助劇団 藤千代之助
2012年3月9日(土)PM12:00~3:00 鈴成座

また、冬が戻ったように、ひんやりする。春へのひと歩みひと歩みなのか。4月になれば、あっという間だ。今日も大衆演劇観劇三昧で、元気たくわえますよ。

第1部 顔みせミニショー
千代之助座長の坂本龍馬ではじまり、千咲竜馬「さくら小町」
「ええじゃないか」でしめ。
今日は花形千咲大介が、筋肉マッチョのかっこうでボケに。

第2部 お芝居「津軽遊侠伝」
大衆演劇の定番。川北長次の話。川北親分は子分の長吉、政に手分けして、幼い頃に生き別れた父親を探している。そのためか。親分は弱きものにこころ優しい。茶みせで自分の財布をすったおこもさんにも、優しく事情を聞き、不幸でも健気にいきるおばさんを母になってくれと言って世話をする親分。
 そんな親分に、人切りが仁義をきって挑んでくる。ぼろぼろになっても、すご腕の旅がらすの人切り男。
 まだ、親もみつけていない親分を殺させるにはいかないと、子分の長吉が身代りに挑みにいくがあっけなく、殺されてしまう。気にあって、あとをつけてしまったおこもさんに、長次を連れてこいと。一目散とかけつけ、長吉の仇と戦う長次。刀かわす、その相手の歳格好、津軽訛りに、まさかとおもい、切り倒しざまにわかったのは、実の父親だった。
 見せ場はこのあと、寒いふっきさらしの寒空に、自分の羽織りをぬいで、父親にかけようとしたら、自分のために死んだ長吉。長年探し出し父親にせめてと思う気持ちと自分身代りになったと苦しみかなし叫ぶ悲劇の長次。千代之助座長は素直なせつない気持ちをふくらませて、出す。
 これこそ、座長ごとで色々な長次があわられるいい芝居だ。
人切りに大島竜志、長吉に千咲竜馬、政に千咲大介。

第3部 花の新歌舞ショー
テンポよく、流れていく。
ラストは「湯の花小唄」
女形に竜馬と正也がいないのででないのかなと思ったら、笑わせてくれます。
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大衆演劇散歩記「木曜日は渋いです。いろいろ見せて元気になります浪花劇団」

2012年03月08日 21時33分14秒 | Weblog
浪花劇団 近江新之介
2012年3月8日(木)PM5:00~8:00 高槻千鳥劇場

今日はダブルで芝居観劇三昧。大衆演劇はなにをめざすのか。みながらふと、考える。カラオケもいいが、芸人がみせる芸事はここにしかない。平日は場合によれば1桁客しかいないときもある。でも、役者たちは手をぬかない。ここだとばかりに勝負する。そのこころいき。テレビは所詮、三流架空ことをみせている。映画はひとりになりたければ、それでいい。芝居はみんなでわいわいいいながら、みるものなのだ。

第1部顔みせミニショー
北海水滸伝
しゃばん、しゃばん

第2部 お芝居「俺の道づれ」
舞台はひさご屋という飲み屋。お吉という女給は今日も機嫌が悪い。親方に逆らう口調には訳がある。お吉の父親が老いぼれの博打うちになりさがった男で、日毎に金の無心にくるのだ。断って断り切れない親との
縁。もうどうしようもない所を
朋輩の板前の銀太郎に救われる。銀太郎は男前のいい男、誠実、こつこつと地道に働きながら生きている男。お吉にくどきたおす三枚目のおどけた成金、大前屋の助平衛がふられた腹いせに地まわりの親分源を呼んでから話しは実は実はの悲しい身の上。
 名もなき庶民の思いのたけをみせてくれます。奈落の先でも、ふたりはいきる。

今日の浪花劇団は渋い話しでありながら、前半は三枚目の助平衛に蛇々丸。たっぷり、ひとりのりぼけつっこみ、歌舞伎調にさせたりして、往年の横山やすしを思わせるいっちゃい方でした。
 また、また、腹を抱えて大笑い。はまる。いいですね。物語にのることなんですよ。小劇場には最近みなくなった役者の芸です。あのすっときりりとした
男前の蛇々丸さんがですよ。汗だくになりながら、きっちり、三回落としで、はじけて、切れていく。いよ!蛇々丸!!

今日はすごいもんみせてもらいました。

第3部 バラエティーショー
浪花めだかの歌で新之介座長の女形。そのあとに、「山谷ブルース」で新之介座長の女形にも驚いた。浪花めだかの立ち役も渋いし、蛇々丸は「母恋歌」
大川隆子の歌「博多暮らし」ではあの博多の屋台で若い水商売の女がよいつぶれながら、恋しい男があらわれてこない現実に
あるにしても、夜がしぐれていくなかで、酔いとともに、幻を思う。そんな絵が浮かんできました。

ラストは「神田祭り」元気でいなせな男衆でした。

いやー、みればみるほど、はまる浪花劇団です。
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大衆演劇散歩記「藤千代之助劇団は春をよびこむ風が吹く」

2012年03月08日 15時47分36秒 | Weblog
藤千代之助劇団  藤千代之助
2012年3月8日(木)PM12:00~15:00 鈴成座
浪花劇団が続いていたが、ここは久方ぶりに大阪、西成へ。地下鉄四ツ橋線で花園町駅下車。スーパー玉出で買い物して、商店街を通り西へ。鈴成座。劇団華月以来の1年ぶりか。ひさびさの商店街はおばちゃんたちのわワンダーランド。大阪の下町。路地がたくさんあり。演歌が当たり前に流れている。高槻とは
お年寄りたちののびのびがちがう。ゆるゆるでもいい町。それが花園町。

第1部 ミニショー
はじまりは座長千代之助、花形千咲大助、千咲龍馬のいきがそろった「よさこい節」で。印象的は映画トラック野郎のテーマ
「一番星の歌」宇崎竜童の渋い歌声に花形千咲大助のたばこを吸う立ち役踊り。前よりも男らしさが前にでている。

第2部 お芝居「甲州三人男」
舞台は品川、船着場。今日も船にのり遅れた旅ガラスが休み処で、次来る船まで酒でも飲んている。たまたま、知り合ってしまった春太郎、秋太郎、夏又冬次郎の三人はともに甲州。春太郎、秋太郎がスリからとられた金を取り返したのが、冬次郎。二人に金にとられたないように
自分の又にいれてきゃなとおしえていたら、自分の財布のとられてたというお調子者。
 実は三人ともとられたのは、そのはず。船着き場の船宿の頭、伝次郎はうらですりや盗むを働く極道ものだったのだ。
 そこに働かせていたおせんはもう悪行を働くのはいやで、母に相談して、脱げ出すのであった。
 このよれよれのお年寄りの母を千咲竜馬がみごとなぼけつっこみおばばを演じて、笑い倒させる。座長千代之助とのやりとりもさすがだ。ぼけつっこみのやりあいはさすが。
 最後はこの甲州三人男が大島竜二演じる伝次郎をやっつけて、めでたし、めでたし。

第3部 歌と踊りのグランドショー
ラストショー 祇園てんつるしゃん。祇園はなやかな春の舞。女形千咲大介、大島竜二、藤千代之助座長、三人ね芸妓のおさえた色気がみて、ふわりとはなやかになる。
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大衆演劇散歩記「雨はあがり、さらに元気な浪花劇団

2012年03月06日 11時55分06秒 | Weblog
浪花劇団 近江新之介

2012年3月6日(火)PM12:00~15:05 高槻千鳥劇場

今日も来ました浪花劇団。火曜日昼の部
第1部ミニショー
「人生一路」新之介座長、浪花めだか、蛇々丸
三人のはれやかさなテンポ。座長はお客をのせていく。
「二度と恋は」あざやかな早変わりで新之介座長。
「沓掛時次郎」蛇々丸の渋いかっこよさ。ラストは
新之介座長とめだかに相舞踊。テンポよい軽さがこちらを
乗せていく。まさに、快速顔みせミニショー。

第2部 お芝居「浪花のれん」
浪花劇団の定番芝居。うどん屋を営む姉弟は女を貢いて家業を捨てた父にかわって、
健気に商いをしている。最近では、正吉に大黒屋のお夏という許嫁も出来、順風満帆と
言いたい所だが、大黒屋からいきなり、縁談が破断になる。
父親が女作って逃げたことがばれたのだ。落ち込んで出前にいく正吉。
その折、雨が降ってくる。雨足のつよく、土砂降りに。そんなときに乳飲み子をかかえたすっと呆けたよぼよぼの男が入ってくる。かよがみたその男はなんと父だった。

どうしょう惚けた父親を新之介座長。姉かよを浪花めだか。弟正吉を蛇々丸。
飲んだくれの常連客を大川隆子。

頭から大川隆子が呆けてくれる。駄洒落の応酬はさすがだ。
それにも、まして、新之介座長のトボけた父は弟役の蛇々丸を
実際は兄だということをつかい、いじりたおすのが、絶妙。
あれは実兄蛇々丸が開き直るつっこみがあってこそ。
今日はアクシデントもさらに拡がり、いい感じでの人情喜劇。
今日でこの話は三回目であるが、今日のが、一番いい。
第3部 バラエティショー
蛇々丸、大川隆子の相舞踊からはじまり、新之介座長の女形。めだかの立ち役の若侍。
ラストはお利根月夜で平手神酒。殺陣のあざやかなショーはみていて、気持ちよい。
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大衆演劇散歩記「浪花劇団、今日はなにを出してくれますか?」

2012年03月04日 16時49分23秒 | Weblog
浪花劇団 近江新之介

2012年3月4日(日)PM17:00~20:10 高槻千鳥劇場

今日も来ました浪花劇団。夜の部は大入りがでました。
昨日が少ない客席で少し心配してました。
第1部ミニショー
今日は浪花めだかの歌に子供たちが踊れる。「お祭りマンボ」
元気なはなやかさ。

第2部 お芝居「籠屋物語 男の友情」
駕籠かき屋の万吉は働きもので、金は使わないし酒も飲まない。
相方の仙吉は大酒のみで、男前。今日も二日酔いで仕事できないくらい。
万吉も仙吉もええやつやのに、万吉はぶさいくで、お嬢さんが好きでも、
お嬢さんは男前の仙吉が好き。報われないこの世のあり様を喜劇にしてみせる。
かつての藤山寛美さんのボケぶりでみせる新之介座長。
男前は蛇々丸。いい感じで客をひきこんでいく。

第3部 バラエティショー
新之介座長の和ものであるのに、着物がキラキラ輝いたのは、驚いた。
ラストは力強い太鼓ショー。客をひきながらの力はすばらしい。
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大衆演劇散歩記「春はお初。高槻千鳥劇場で浪花劇団」

2012年03月03日 16時52分44秒 | Weblog
浪花劇団 近江新之介

2012年3月3日(土)PM17:00~20:20 高槻千鳥劇場

お初です。今日はひなまつり。女の子のお祝いの日です。
高槻駅からほんに3分くらい。パチンコ屋の2F、カラオケ
店の隣に劇場です。

さあ、あと1分

第1部 ミニショー
「浪花節だよ、人生は」から「男酒、女酒」で。
元気いっぱい、前向き笑顔で、舞台たって踊るのがいいです。

第2部 お芝居「片腕仁義 いきていた男」
筑波の伊太郎は出入りで片腕をなくし、島流しに。
上総屋の伊太郎の弟分新吉は伊太郎は死んだという話を知り、
上総屋の跡目をつぎ、伊太郎の妻、おふじとひとり息子太郎吉を
引き取り家族になるのだった。
そんなある日、ジリ貧になる上総屋に成田屋重五郎が縄張りを俺たちが守ってやる
と、ふっかけてくる。兄貴の嫁をとったふらちな野郎と罵られ、

そんなことがあった所に、実は伊太郎はかえってくる。
なかよく暮らしている家族に驚く伊太郎。ゆるせねえ弟分に嫁、
ただ、たったひとりの我が子、太郎吉にはなんの罪はない。
成田屋は喧嘩状をもって、迫ってくる。
なんの縁もなかったこと、捨て去ろうとする伊太郎に、
「おじちゃん、待って」すがる太郎吉に、喧嘩の助っ人にでてしまう伊太郎であった。

第3部 バラエティショー
新之介座長の「ひまわり」の歌ではじまり、すこやかな女形。
浪花めだかの立役のりりしさ。華麗な蛇々丸の舞。元気になる気さくであたたかった。

伊太郎には新之介座長。弟分に蛇々丸。しっかり実兄の弟分をいじる座長だった。
太郎吉に息子タイガー一心。

流れながれて、家族のしあわせも失う股旅物。
さわやかな座長だから、あざやかな悲しみが
浮かぶ。浪花劇団の代表作の一本。

第3部 バラエティショー
新之介座長の「ひまわり」からスタート。健やかな女形。
あざやかな浪花めだかの立役。三人の元気さで舞台

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