眺めのいい部屋

人、映画、本・・・記憶の小箱の中身を文字に直す作業をしています。

2015年に観た映画 (オフシアター日本映画編)&高知のオフシアター・ベストテン結果

2016-04-12 12:02:57 | 映画1年分の「ひとこと感想」2006~

自主上映された日本映画で、観たのは3本だけでした。(観にいくつもりで行けなかったのは、『戦場ぬ止み』『花と兵隊』・・・などなど)


『日本と原発』(製作・監督:河合弘之 構成・監修:海渡雄一 製作協力:木村結 2014)

製作・監督も構成・監修も、本職は弁護士さんだとか。映画とは全く違う世界で仕事をしている方たちが自力で?作ると、所謂「しがらみ」だの利害関係だのが無いせいか、正直至極?な内容になるんだなあ・・・と、改めて感心した。原発関係のさまざまな人たちが実名で登場していて、原発がいかに大きな「利権」なのかもまざまざとわかり、原発自体の危険性や、どこまで本当に必要なものなのかといった話も、(監督さん自身がセンセイ役?で)ことこまかに説明していて、もう「原発は稼動しないわけにいかないというヒトは何でも言ってきてくれ。全部論破できるから」と言われている気がしてくる。何度聞いても目にしても、次の瞬間忘れてしまう私としては、これまでに知った(はずの)知識の総復習をしているようで、勉強になった。
でも、観ていて一番面白かったのは、河合弁護士(監督)という人の人となりというか、個性?だったのかも。いかにも実直そうな声(^^;でナレーションをしているこの人が、時として見せる視線の凄み・迫力。この人がいる世界は大変なトコロなんだろうな・・・と(原発とは無関係に)思ったりした。

『百円の恋』( 監督:武正晴 脚本:足立紳)

2014年作品のオフシアター・ベストテン上映会で、オプション作品として上映されたもの。百円ショップで売ってるようなチープな恋・・・なのかもしれないけれど、ヒロインに与えた影響は大きかったんだな~と。
(同時上映の『0,5ミリ』ー2014のベスト1-と並べると、安藤サクラさんって、もう何だってやっちゃう・出来ちゃう女優さんに見えてくるけど、上映会に来て下さったご本人は、ほっそり華奢で口数の少なそうなヒトだった。当たり前かもしれないけど、演じる才能ってやっぱり不思議~ってかすごいなあ)

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/44171377.html

『幕末残酷物語』(監督:加藤泰 脚本:国弘威雄 1964) 

このタイトルで、怖がりの自分がよく観に行ったと思うけど・・・日本の古い時代劇ってやっぱり凄い!

 http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/44343981.html





【2015年 高知のオフシアター・ベストテン】

今年も2月7日(日)に、映画館以外で上映された所謂「オフシアター」上映作品についてベストテンを選ぶ選考会がありました(参加者14名)。今回は外国映画53本、日本映画77本から選んだのですが、(本数はともかく)日本映画の方に新しい作品が少なくて、個人的には「候補にしたい作品が10本も見当たらない(だから選びようがない?)」状態でした。(自分の元気が足りなくてあまり観てない・・・というのも大きいのですが(^^;)

高知のオフシアター上映がそういう時期に来ている(そもそも映画は「家で観る」ものになってしまった?)という声もありましたが、日本映画を主に上映して下さっていたグループでも、今上映から離れておられる方や、今年いっぱいでやめると言われる方もあって、やむを得ないこととはいえ、なんとなく・・・サビシイ気持ちになりました。

でも外国映画では、一番記憶に残った『妻への旅路』が1位になったのが嬉しかった~(^^)。両方の1位作品と、オプションとして『パレードへようこそ』の3本を上映する上映会が、7月に予定されています。今から楽しみです。


ー外国映画ー                

1位 『妻への旅路』                     
2  『グランド・ブダペスト・ホテル』                   
4  『バルフィ!人生に唄えば』
4  『ある過去の行方』
6  『海と大陸』
7  『博士と彼女のセオリー』
8  『悪童日記』
8  『イーダ』
10  『ウェイ・バック』
10  『ひつじのショーン』
次点  『パリ20区、僕たちのクラス』


ー日本映画ー                 

1位 『ラブ&ピース』
2  『祭りの馬』                    
2  『花と兵隊』(2009 栗林要樹 ドキュメンタリー)
2  『土と兵隊』(1939 田坂具隆)
5  『幕末残酷物語』(1964 加藤泰)
6  『百円の恋』
7  『グッド・ストライプス』
8  『秋立ちぬ』(1960 成瀬巳喜男)
9  『やっさもっさ』(1963 渋谷実)
10  『戦場ぬ止み』
次点 『放課後』(1973 森谷司郎)





(2014年の選考会について以前書いた記事があったので、それも一応(^^))

http://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/aedecc3b0a37772b3c8d7d5a24d28a99

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2 コメント

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ありがとうございます。 (ヤマ)
2016-04-19 19:16:37
高知のオフシアター・ベストテンのご紹介、ありがとうございます。

最近のTOHOシネマズの番組は壊滅的でオフシアターも元気がなく、頼りはサンライズのみとなってきました。あたご劇場や美術館に頑張ってもらうしかないのかなぁ。
返信する
TOHOシネマズ、もうちょっとナントカならないかなあ (ムーマ)
2016-04-21 08:03:45
ヤマさ~ん、

ヤマさんの日誌の「サイの季節」から辿って
久々にmixi見にいって・・・もうビックリしました。

でも、お元気そうな様子でほっとしてます。
(「完全解放」まであとちょっとですね)

あの「サイの季節」みたいな映画は
サンライズか美術館しか期待できなくなってますけど
あたご劇場の上映予定が豪華!なので
いつも楽しみに通っています。

でも、イアン・マッケランのホームズとか、「キャロル」とか
よそのTOHOシネマズじゃ上映してるのに・・・なんかクヤシイ(^^;
(あ、でも「ルーム」は観てきました。男の子に惚れ惚れしました)
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