町並み交流館商家で高齢の女性たちが食事しておられる姿に惹きつけらた私たち夫婦は、
「予約してませんが食べられますか?」と声を掛けて昼食を摂ることにした。
朝食のパンを少し食べ過ぎていたので、本当は昼食は控え目にするつもりだったが、
あまりにおば様たちが美味しそうに食べておられたので、つい釣られてしまった。
宿のチェックインまでは3時間もあり、これから訪れる白壁通りだけで
時間を潰さなければならないんだから、昼食くらいゆっくりと食べないと持たない。
駅からここまでの途中にも行列の出来ている麻婆豆腐店もあったが、
せっかく筑後吉井伝統的建造物群保存地区や白壁通りに来たのだから
いくら評判が良くても、町中華はあり得ない。
メニューを見ると、どれもそこそこ「いい値段」で驚いた。ここにおられるおば様たち
は、おそらく「しらかべ膳」の松か竹を食べておらるんだろうと思いながら
私はとんかつ御膳、妻はしらかべ膳(梅)を注文した。
さすがに大阪のお店のようにすぐには持って来られないだろうと思いながら
気を長くして待っていると、比較的早く食前酒と前菜を持って来られた。
妻の注文した、しらかべ膳には食前酒と前菜は付いていそうだが
とんかつ御膳には付いていると思っていなかったため、
思わず「注文してませんけど」と言いそうになったが、メニューに記載されている。
口にしてみると、上品でとても美味しい。このあとの食事がさらに楽しみになった。
続けて私のとんかつ御膳と妻のしらかべ膳(梅)を持って来られた。
どちらも豪華で美味しそうな膳になっており、メニューを見て感じた「いい値段」
という概念は、この内容でこの価格ならむしろお得感が感じられる。
地元のおば様たちが団体でランチに来られる気持ちも十分理解できる。
早速頂いたが、温かいものは温かく、カツの衣もカラっと揚っていて
とても上品でとても美味しい。
食後、おば様たちは和室や二階も見学して帰られた。
私たちはここで頂いたマップを頼りに白壁通りを見学することにした。
お食事をされている姿を偶然見つけ、たまたま入店したけれどいいお店だった。