52 Crescent Street

東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

たけお丼@湯布院

2013年12月19日 | 散歩・旅のこと
I氏と合流しI氏の車で湯布院へ出発しました。湯布院に住んで別府との真ん中あたりの職場に通っているI氏にしてみれば、いつもの通勤風景なのでしょうが、観光タクシーの運転手よろしく運転しながらいろいろと説明をしてくれます。初めて湯布院を訪れる我ら夫婦のために、少しだけ遠回りして湯布院の玄関口に回ってくれるという心遣いには、こんな人だったのかと、東京にいたときには気づかなかった面にふれて大変新鮮でした。別府旅行の計画をI氏に連絡したときから、地元でしか手に入らない地図や情報誌などと一緒においしい棒きんつばを送ってくれるなど、I氏のまめさは初めから遺憾なく発揮されていたのですが、I氏のおかげで非常に効率良く、別府の魅力を満喫できたと思います。

ほとんど自動車の走っていない、舗装されてはいるもののほとんどけもの道のような道路を慣れた風にすいすい抜けていよいよ湯布院の顔である由布岳のふもとにたどり着き、ここで途中下車しました。



由布岳は二つのピークを持っているらしいのですが、あいにくこの日は雲がかかってしまい、ここから頂上を拝むことはできませんでした。近くで頂上まで見えたらよかったのでしょうか、それでも見えている部分の山の形はとても優美で、豊後富士と称えられるのも道理です。また、黄色く染まった、サバンナを思わせるような原野は絵画のようでいつまでも見ていたかったのですが、この日は気温がとても低い上に風が強く、由布岳の頂上ではどうやら雪が降っているようで、早々に車内に戻り、お腹もすいたことだし、一路ランチに向かいました。



ちなみに、このあと由布岳の頂上付近を覆っていた雲がなくなり、由布院駅の前からはこんなに美しい姿がみられました。頂上付近にはうっすらと白いものが見えるのですが、やはり雪が降ったのですね。



さて、この日のランチは、I氏お勧めの「味暦たけお」のたけお丼です。20年以上も続く和食のお店だそうで、週末には行列もできるそうです。我々が到着したときに、ちょうど食べ終わったお客さんがいて、ほとんど待たずに入れたのはラッキーでした。小さなお店の真ん中には囲炉裏があり、その囲炉裏をこの字型に囲むように10人ほどが座れるカウンター席があります。奥にテーブル席がひとつありました。我々は囲炉裏の正面に座ったのですが、反対側では店主が看板メニューの「たけお丼」を盛り付けている最中でした。大きな平たいお皿に盛られたご飯の上に、牛肉、マス、明太子など9種類の具を載せていくのですが、腕の立つ剣士のような風貌で(他のお客さんとの会話を聞いているとご本人は相当やんちゃなライダーだったようですが)、丼を盛り付けながら精神統一しているかのようでした。そんな風にして盛り付けているので、出てくるまでに少々時間がかかったのですが、目の前にこの丼が来たら、かかった時間の分だけ感動があります。



たけお丼(1100円)です。「良く混ぜて食べてください」とのことでしたが、良く混ぜようと思うと少し時間がかかってしまいました。全体を混ぜるのではなく、部分的に混ぜながら食べればよかったと思います。網であぶった牛肉や昆布でしめたマスはミスマッチのような気もするのですが、全体としての調和がとれており、何よりネギやニラの風味が良く、最後までおいしくいただくことができました。赤みそのお味噌汁もとてもおいしかったです。次に湯布院に行くとき、ぜひもう一度寄りたいお店です。

プチ別府地獄めぐり

2013年12月19日 | 散歩・旅のこと
旅の初日はあいにくの雨でしたが、2日目はすっきりと晴れました。ただ、お天気の悪い日のほうが、白くはっきりと迫力ある湯煙が見られるそうです。確かに前日、空港から鉄輪に来たときは、もうもうと立ち上る鉄輪の湯煙を遠くから見て大変感激しました。2日目の湯煙は下の写真のように少し控えめな感じでした。別府ゆけむり展望台からの景色です。



旅行2日目の午前中は別府地獄めぐりに出かけました。別府には8つの「地獄」があり、それぞれ「血の池地獄」「海地獄」「鬼石坊主地獄」「山地獄」「かまど地獄」「竜巻地獄」「白池地獄」とユニークな名前が付けられ、観光客を楽しませるため、ワニやフラミンゴなど動物が飼育されている地獄もありそうです。今回は8つのうちの2つだけ、「海地獄」と「地の池地獄」を訪れました。



海地獄」は、初日の宿「かんなわゆの香」から徒歩6分の距離にあります。コバルトブルーの美しい温泉は98℃と高温で、池の青色は硫酸鉄が溶解しているためだそうです。風向きが悪いとコバルトブルーの水面が真っ白な湯気で覆われて見えなくなってしまいます。竹かごに入れてゆでられた温泉玉子がここの名物らしいです。



池の奥に温泉が湧きだす場所があるようで、湯煙が一番激しく噴き出ていました。それにしても、この美しいコバルトブルーの水面を見ていると、つい手を入れてみたくなってしまいますが、先ほども述べたように98℃の熱い熱いお湯です。気をつけないといけません。



次の目的地は「血の池地獄」です。途中で鉄輪温泉と湯煙と別府湾が見えました。海と山と両方ある土地が好きですが、そこに温泉まであるとはなんと理想的なところでしょうか。「海地獄」から「血の池地獄」までは車でほんの数分です。入り口の写真を撮り忘れてしまったのですが、ここは割りとスタイリッシュな入り口とお土産屋さんで、同じ地獄とはいえ、それぞれ特色があるようです。



お湯の色は赤というより茶褐色に見えます。お湯の温度は78℃で、酸化鉄や酸化マグネシウムを含んだ赤い熱泥を噴出し、その熱泥を使った血の池限定土産の「血の池軟膏」が有名だそうです。私もひとつ購入してみました。



この軟膏の効能は、やけど、しもやけ、ひび、あかぎれなどと書いてあるのですが、皮膚の疾患に効くようなので、しばらくおでこの居座っていた頑固な吹き出物に塗ってみました。患部に塗ると、まるで血を流しているかのように見えるし、硫黄の臭いがします。かすかにざらっとした感じの軟膏は少々のことでは落ちそうになく、実際に朝起きたときおでこは赤いままで、洗っただけでは落としづらく、湿らせたコットンで拭き取る必要がありました。でも、本当に一晩で状態が良くなったのでうれしかったです。効果があるのはわかりましたが、独特の臭いが苦手という人や赤い色の扱いなどが面倒だと思う人もいるかと思うので、自分のために買うのは良いのですが、人にあげるお土産にするのには向いていないような気がします。



地獄を2つ廻ったところで、I氏との待ち合わせ場所に向けて出発しました。この日、I氏は12時までお仕事で、午後は私たちを湯布院ツアーに連れて行ってくれることになっていたのです。楽しみなのは、由布岳に、I氏お勧めのランチに、Tan's barのロールケーキです。少し心配なのは気温のことです。I氏曰く湯布院は「九州の青森」だそうで、別府よりもずっと寒いのだそうです。実際、行ってみたら、そんなところでした。