未熟者武道記

空手徒然。
二つの戈を止める武を核とし、諸諸と調和して溶け込んで。(いけたらいいな)

美容院

2015-12-12 23:04:36 | 雑感
母の実家が神戸で床屋をしており、生まれて以来祖父&叔父にカットしてもらっていたので最近まで自分でお金を出してカットしたことがありませんでした。

しかし持病が有りあと数年で還暦を迎えようという叔父。引退も考え始める頃でしょうし、従兄弟は継がなかったので今後の為に近所でも店を探すことにしました。

春頃に猪名寺付近で適当に入った理容店は親子で撃沈だったので再度夏に叔父に救いを求めました(苦笑)今日はポイントを武庫之荘に変えて再チャレンジ。

34を目前に美容院デビューです(笑)予約なんて初めてで少し緊張しました。
重たい頭がサッパリしましたが、担当してくれた美容師さんが24歳と若手。長年熟練した祖父&叔父にカットされてきたので頭が感覚を覚えているのか違う人に触られると前回同様違和感があります。

引っ張られる感じ?今回はそれを凄く感じました。夏に叔父に頼んだ時にも「引っ張りながらカットされたやろ」と。40年も理容に携わると髪の毛の軽さででも違和感に気付くのかと感心しました。30年以上も私の髪を触っているから余計にかもしれませんが。

しかし若手もバッサバッサ切らねば腕は磨けないわけで。若手に任せる時は謂わば奉仕の精神だな、乱立が技能を廃らせるのは床屋の世界も空手の世界もよく似ているなと思いました。

偶に実験台にされて訳の分からん頭になる事もありましたが、積み重ねは偉大です。
二年前祖父が亡くなりましたが、お骨から指仏が三つ。これは非常に珍しいと言われました。指を絶えず動かした証。一つの事で人生を生きた祖父をカッコ良いなと思いましたし、私の骨も来るべき日に備えて鍛え上げておかねばと身が引き締まりました(笑)

しかしお金を出したことが無いもんだからカット代が妙に高く感じて少し凹みます(苦笑)



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細部

2015-12-12 21:01:32 | 稽古
この秋に入門した方が稽古に参加している事が多いので、色帯の方達にも復習の意味で基礎的な稽古を繰り返し行っております。

指導しながら感じるのは、今では当たり前にこなしている動きの中にも細かい動きが幾重にも重なっているのだという事。年月の重みを感じます。

本日は大きな単発の動き~コンビネーションまでにじっくり時間をかけてみました。
突きは突きの構え、蹴りは蹴りの構えと流れを断絶してしまう場合が多いです。帯に色がついていても。

そして受けた時に身体が硬直して動作がマイナススタートになる、というのは私含めフルコン愛好家が武道として大いに克服していかねばならない課題だろうと思います。

今読み進めている本に『加納治五郎と組むとまるで胴着を相手にしているようだった』という記述があります。三船久蔵氏の動きを見ていると当にそれで、師匠である加納治五郎たるや相当胴着化していた事でしょう(笑)

私が目指したいのはフルコンにあってぶつかり合いをしない此処の身のこなしであり、更に年月を重ねると辿り着けるものなのでしょうか。
歳を重ねてきて思うのは、歳を重ねる毎に辛くなる空手であってはならんと云うこと。

そこを開拓していかないと高齢化社会である現代の間にフルコンは流派も乱立しているのも相俟ってあっと言う間に立ち行かなくなるでしょうなあ。
仕込み段階である白帯の内に生涯残るものを伝えたいものです。




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声を出せ

2015-12-12 01:28:10 | 雑感
武道では「気合」とよく言われます。
声を出す事はパフォーマンス向上等にも繋がると言われます。

ですが声を出す事を躊躇う人が多いのが実際のところ。自らの意志と稼ぎで稽古に来る一般部には殆ど居ませんが少年部には必ず居ます。恥ずかしがり屋等理由は様々ですが、性格を主張するのはすべき事が出来るのを証明した後なのですがね。

気合以前に返事が小さい(しない)、挨拶が小さい(出来ない)子が間々居るのが非常に残念です。
照れ程度の感情が原因で自分を越えられない者が相手をどうこう出来る訳ないだろうと私は考えます。人対人は鏡とよく言われますが、自身の感情に負けると相手を映すことは出来ないのです。

何処でも誰にでも明るくハッキリ声を届けることが出来る人は技能どうこうを差し置いて強いなと思います。更に初対面でそこに笑顔を湛えていたら勝てないなと思わされます。

私はこの辺りに強さの核があると踏んでいるのですが遠いな…と思うばかりです。




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