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鈴鹿 秘境のお山第2弾 Ⅱ  向山~イハイガ岳~雨乞岳

2017年12月10日 | 山登り 近畿 鈴鹿 御在所
2017年12月3日(日)☀ 向山~イハイガ岳~雨乞岳:鳴野橋から周遊



鈴鹿秘境のお山第2弾プロローグからの続きです





1週間前の同じ場所そして歩く林道甲津畑線 
少しだけ 冬の趣を濃くして落葉の舞い散る道路に哀愁を感じます
岩ヶ谷林道起点分岐を過ぎて 今回取り付く登山口を探します



 林道甲津畑線の登山口付近の駐車スペース 
 甲津畑登山口の岩ケ谷林道起点の分岐
 
中電巡視路標識 R160へ




駐車場スペースには 既に2台の車が停まっておりました

ここから取り付きに向かう途中 下からどんどん上がって来る車とすれ違います
今日は登山者が多そうです…


甲津畑登山口を通り越し 今度は先週とは反対の山側にある
巡視路の標識R160標識を探します
そして 見落としそうな入り口を見つけて入山していきます



 イハイガ岳のバリエーションルート北尾根へと入山… 




コースタイム


7:25 甲津畑登山口 巡視路標識R160 → 8:03 R160鉄塔 → 8:25 P697 →9:05 P820 → 9:25 P888 → 
9:40 向山 9:45~10:15 → 11:03 イハイガ岳 964m 11:10 → 11:43 大峠 843.8m → 
12:50 清水頭 1095m 13:05 → 13:30 南雨乞岳 → 13:50 雨乞岳 1238m 13:55 → 
14:20 杉峠 14:25 → 15:10 蓮如上人旧跡 → 15:20 ツルベ出合(大峠分岐) 15:25 → 15:43 桜地蔵 →  
16:20 甲津畑登山口









しかし…

取り付きの植林帯の中は 初っ端から荒れ放題

急な斜面を登るというだけではなく
行く手を阻む倒木との戦いが 始まります




 枝打ちとは違う落ち枝が道を隠す…
 消えた道は何処?と 落ち枝を越えて…
 倒木の急斜面を登って行く…






チチは 道はあるという
私には 道は見えてこない


倒木で荒れた杣道は 塞がれ ルートが絶たれ状態
仕方なく 倒木を巻いていくうちに 何時しか 
本来のルートかられていきます


こっちだよ!


チチの声に顔を上げると
反対の方向に向かっている自分に気づきます


あらら…


いらぬ体力を使って 軌道修正

これはいけない!
チチの後に そのままついて歩けばいいというものではなさそう… 
地図とコンパスで自分の位置を確認しておかなければ… 

いつものように地図とコンパスを取り出して…と


あっ!
コンパスが無い!



ここで コンパスを忘れていることに気が付きます
先週の時に片づけるときに どこかに落としたのかも…



…なんてこった! パンナコッタ!


今回の山歩きはかが起こる…

今思えば…

倒木を越えたり 塞がれた道を巻いたり…
コースロスはここから 既に始まっていたのかもしれません…










漸く 杣道が本来の姿を取り戻すと 
黄色い巡視路の標識がしっかりと道案内をしてくれています

この標識を見つけた時には やはり ホッとします


こうなると ちょっとした倒木は もう可愛く見える感じで 
杣道を九十九折りに登っていきます



 植林と自然林の境界線?



少し周りが開けだすころ
植林帯から自然林を見るようになります

そこから展望が開けたところに飛び出しますと 鉄塔が待っておりました




R160 鉄塔





最初の鉄塔に着きます

こんもりとした鉄塔の足元の向こうに R161の鉄塔の姿も見えます
振り返ってみますと あぁ~懐かしや~
先週登ったお山の稜線が見えます




 カクレグラ
 入道が原



谷を隔てているとはいえ こんなにも近くに…
今度は反対側からお邪魔虫で~す



 尾根を目指して樹林帯の中へ再び…




巡視路を辿って尾根まで一気に登っていくことに…


植林から自然林へと変わります 
変わらぬは急な斜面の落葉の道

カサカサと 足音が足元から聞こえてくる感じ




 雑木林の中で目立つ シロモジの木
 落ち葉に混ざるシロモジの葉





色々な木肌を楽しみながら
急な勾配を時にジグザグに登っていきます

時々 呼吸を整えるように足を止め
上を見ると 枯れ枝の向こうに青い空

今日は本当に良いお天気だ事…

冷たい風とは裏腹に 心に中は温かくなります




 P697 尾根に出たようです



尾根に出ると 道は緩やかになります

ヤレヤレ…これでのんびりと尾根歩き?
やはり…甘い私 
山の女神様は そんな私に 何やら密かに企んでいるもよう…



 東側に自然林 西側に植林の間の尾根道




東側に落ちていく渋川方面の谷側斜面…

いつの間にか 高度を稼いで登ってきた事を実感します








再び植林帯の道を登っていきます

ここは、青いビニールテープを巻きつけたが目立ちます


これって…生物分解性のテープでは…?
立木が枯死しないようにしているものと思いますが
対象は…鹿さん?それともさん?

熊さんだったら よく出没すると云う事…?

最近問題になっている 熊さんが冬場に樹皮の下の形成層を舐ることで
立木が枯れてしまう現象が起こり その対策が必要だと聞いたことがありますが…
これがその対策というのでしたら…


冬眠しているはずのさん…出てくるのかしら

シカさんの皮剥ぎ防止だけが目的であってほしい…



そんな急な道だけど の林床がクッション替わり
暫くは高級絨毯のような感触を感じながら登っていきます




 小さなピークを越えて下っていくけど…
 倒木などで隠れた道…この頃から気付いた事…





標識・標布が少ない…
道がわかりにくい…





チチはコンパスと地図とGPSで確認しつつ 
尾根沿いの道を外さないように歩きます

だだっ広いこの樹林帯の中は…本当に曲者
見晴らしが良すぎて 同じ風景が広がります…
 
あの道…どの道どこが道!

だけどまだ…チチは 迷うことなくどんどん進みます




 植林帯の最後の登り



植林帯の最後の登りを頑張ると 自然林へと変わります 



 
自然林の尾根




誘う様に伸びる枝が 魔物のよう…



何しに来た~
ここは山の精霊の住む処
心して登れよ 愚かな人間よ…


試されるのか
拒まれているのか
ここから標識極端なくなり
踏み跡も薄く ルート確認は必須となります





 明るい落葉のトラバース
 薄暗い急なやせ尾根 ホッチラコ!
 ちょっと待て 今はどの辺りと 位置確認!
 馬酔木のブッシュは 勿体ない下り坂
 再び急な登り返し 黄色い標布ありがたや~






まだ着来ませんか…と 下った高度を稼ぐように
どんどん どんどん 登っていきます








おぉ~眩しい!
逆光に道が見えない ここは何処?


あれ…? チチが ピークに立っているよう…?




 青い空と青い標識

向山




着いた向山には 展望はありません
灌木に包まれた所謂藪山! 

そんな 森林に包まれた静かな森の聖域に
少し休憩の場を頂くことにします…


向山までのルートで
植林の広い空間でわないように歩けたことにホッとして
アップダウンの尾根道を歩いてきたことで
向山の標識を見たときに 気のゆるみが出来たのでしょう…

何も考えずに腰を下ろして休みます…


しかし…いざ 出発するとなった時…


静かなお山に騙されるなかれ
潜む魔物はここから本来の姿を見せることに…





 ザックを背をって ふと周りに目を向けると…



あれ…どこから登ってきたの?
あら…ここからどの方向に進むの…?



何処見ても同じ景色で
灌木に包まれた特徴のない尾根

ましてや コンパスを忘れ 方向の確認ができない私…

呆然してしまいます…


ヤマレコのsenjiyuさんが この山の事を迷いの森と名づけたことに納得します




チチ…どっち?

こっちだよ…





向山の山頂は 地形が平たんで 特徴のない藪山です

灌木の藪地帯の中で見通しが悪く 藪が進路を防ぎ
見通しを遮り 地形を隠し ルートを迷わせます



そのうえ 標識標布が全くありません


そしてこの平坦な藪山には 広範囲に踏み跡が散らばっており
ここでう人が多いことを証明しているようです



ここから森の迷宮に入り込み
右往左往して地図を確認して歩く事になり
予期せぬルートロスを繰り返してしまいます…


チチは GPSだけに頼ることはせず 地図コンパス
培ってきた野生のをフルに使います




ただ 助けられたのはこの季節 樹林帯の隙間が大きく
微かながら風景の確認ができたと言う事…でしょうか…
これは 山の女神さまからの頂いたハンディーのようなものかしら…?

それでも 油断は禁物!

閉ざされた進路から 踏み跡を辿るも おかしい…と気付くと
チチの足が止まり 現地確認をします 

見れば地図上で確認できない枝尾根があり、
向かうはずの方向の地形と違うことに気づきます

現地点を常に把握して歩いているつもりでも  
見通しの悪い藪山は 油断するとすぐに違う枝尾根へと誘ってきます

ルートを少しでも外れると 地形を見て
トラバースするか 来た道を引き返すか選択し 指示するチチ

不安はないけれど さすがにトラバースとなると 
道のない所を歩くので緊張します


人の踏み跡の先が獣道になっていたり
獣道の上に 人の歩いた跡が重なっていたり…


このままぐるぐる迷宮から抜けきれなかったら…
ふと 引き返すことも考えてしまう私です


しかし…登って来た道を戻るのは……だし…
何よりもここに来た私の目的は…

チチが最高の展望の笹尾根があると言った事



ただ、時計と地図とチチの背を見てついて歩きます



向山からに進んだ後は 
直角に進路をとり 南方向に進まなければならないのですが
そのまま南方面へ尾根芯を進むと、尾根が微妙にに向いて延び
正しいルートから容易にれるような地形をしていました

藪山の特性で その地形がわかりにくく騙され易くなっております

外れたと 気付いたところで
ふと 途中に見掛け通り過ぎた 蒐場を思い出します


蒐場まで戻ろう


チチが方向を変え そのあとを追う様に私も方向転換
そして 蒐場のところまで戻ります



 蒐場(ぬたば)様々…
 蒐場からの振り返り




漸く正規のルート上を歩くことになります

30分以上のルートロスをしてしまい 
思いの外時間を要した事で 予定が狂いそう…








もしかしたら大峠から下る事になるかも…


時計を見ていたチチがポツリと言います


  
ねぇ…笹原の尾根はどの辺り?



大峠の先だよ


なら 行かねばならない! 
大峠を下ったら 来た意味がない…



密かに湧き上がる闘志! 




ここからロスタイムを取り戻して 笹尾根まで行く!
自分に言い聞かせます‼





明るい枯れ枝の向こうで 早く来いよと 誘う山達







イハイガ岳


雨乞岳





まだ 距離を感じるけど
そこまで頑張ってたどり着くよ~





綿向山




頑張れよう~と綿向山

今度 必ず お邪魔しますよ~綿向さ~ん♪






だけど…この先も… 

甘いものではありませんでした…





つづく


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5 コメント

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のんびり夫婦の山遊び様 (nanekobi5963)
2017-12-12 12:37:17
こんにちは♪
本当に低山と侮るなかれですよね
アルプスの山々とは違った 難しさが潜んでいます

奥久慈の山間の風景 奥が深く素晴らしいと感嘆しましたが
地図を拝見させて頂くと 一般コースとは違い
かなり難しい方のコースを歩かれ
等高線を見ると 迷いやすい 難しい所がありますね
読図しなければ大変…と拝見しながら思っておりました
だけど、そんなところを苦労して登れると 本当に達成感というか充実感はありますね
それがまた…愉しい♪

読み逃げする事の多い私ですが
楽しませて頂いております♪

コメントをありがとうございます♪
返信する
tempo1078様 (nanekobi5963)
2017-12-12 12:30:50
始めまして♪
読者登録ありがとうございます
私の方は 読み逃げ犯でして いつも
読み逃げしておりました 申し訳ござません

仕事や何やらで レスも遅くなりがちで
失礼な管理者ですが こちらこそ
どうぞよろしくお願い致します

レスは 超亀状態でも必ず致します♪

駄洒落はとても好きな方だと思います
チチからはオヤジギャグだ言われますが(笑)

岩手盛岡のお方と…
一度盛岡の方面にお邪魔した事がありますが
とてもいい所ですね
お話を聞かせて頂けると嬉しく思います

ブログにお邪魔させて頂きます

コメントをありがとうございます♪

返信する
こんばんは (tempo1078)
2017-12-12 03:35:00
読者登録、
ご承認を頂きまして
有難うございます。

当方、
65歳で、高齢者の入り口におります。
岩手・盛岡の住人です。

専ら、
休日には里山歩きを
楽しんでおります。

どうぞ、
宜しくお願い致します。
返信する
読図 (のんびり夫婦の山遊び)
2017-12-11 19:17:09
nanekobi5963さん、こんばんは!
向山~イハイガ岳~雨乞岳を歩かれ、読図を楽し
まれたようですね。
低山の読図は、樹林のなかに入ると目標も見え
ず、ルートロスしがちですね。
私達も前回、奥久慈を地形図を読みながら歩きま
したが、二回も大きくルートミスし、引き返しを
余儀なくされました。奥久慈は似たような支尾根
が多く、スマホアプリで現在地確認を頻繁にしな
いと隣の尾根に迷い込んでしまいます。
読図しながら歩くのはより達成感があって面白い
ですね。
返信する
こんにちは (tempo1078)
2017-12-11 14:54:10
初コメントです。


長編Blog、
お疲れ様でございます。

なんてこった、パンナコッタ、
気に入りました。

貴女も
小生と同じ、
駄洒落好きなお方でしょうか。

拙Blogに
access頂いたようで
恐縮です。


よかったら、
読者登録させて頂きます。

拒否の場合は
無視で結構ですので・・・

虫は好きな田舎者で
ございます。

冬なので、
蒸し蒸ししませんが。
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