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最後の最後にやられちゃった! 編笠山と権現岳3  権現岳編

2017年08月18日 | 山登り 八ヶ岳 蓼科
2017年8月12日(土)☁時々☀後☂ 編笠山~権現岳(八ヶ岳南部地域)

まとめる事の苦手な私
ダラダラと長くなってしまいますが
いよいよ ラストスパート…
もう少しお付き合いくださいませ♪




さて 頂上まで あと五分もかからないと聞いて
意気揚々とザックを背負い 山頂を目指し出発です


権現山荘からの続きです



稜線上という事もあり
嫋やかな穏やか道を想像していた私


ここが 八ヶ岳山域であるという事 もう忘れたか!

山の女神様 
きっと笑ってみていたのでしょう 



 小屋の山側の方から登っていきます

権現小屋




小屋の横の道を登っていきながら 小屋を見ると
白いガス以外何もありません

小屋の青い屋根だけが目立ちます


頂上まで5分もかからない♪…と稜線を見ると…

あれ…

土砂崩れでも起こしたのかと思うような道…


ここを登るの…






浮き石と土の急斜面は 思いの外歩きにくい…

足を踏ん張り バランスを取って
ドッコイショと体を持ち上げれば

ズルッ!

慌てて掴んだ土絡みの石が ポロッ!


掴むところを間違えると
また 小屋までずり落ちて戻ってしまいそう…

歩き始めから
土とにらめっこしながらの登りです


これが 雨降りの時でなくてよかった…

ボソッと呟きます









浮石に注意しながら せっせと高度を稼ぐように登ると
スカイラインのてっぺんが見えてきました!

あれが 権現岳山頂

もう少しだわ~




 …ん?

分岐の標識





何かが違う…
何処にも権現岳の標識がない…

それどころか… 
権現岳はあちらと言わんばかりに向こうを指す標識


ガクッ


チチの姿は 
その先の頂点に向かって
ハイマツの稜線を進んでおりました








そちらが 山頂ですね~
チチ~お待ちを~


力なく項垂れて チチの後を追います


その姿を見て笑っているのかな?
小さなお花と目が合います



 もうそこだよ♪ ファイト~

ムカゴトラノオ



ありがとう…

質素だけど存在感あるムカゴトラノオ
こんな高い所の稜線で 
あなたも頑張っているのですね♪




ミヤマダイコンソウ




もう終盤を迎え始めたダイコンソウ
しかし、まだまだ 捨てたものではありません

遅咲きの花が 存在を示すように咲いており
早咲きの花は 花弁を落としても 実を付けておりました


お花に目を奪われている間に
チチはもう頂上に近づいているよう







権現岳の山頂は 武骨な岩肌を突き上げて
登ってこい!っと言わんばかりに誘っています


そんな無骨な岩肌に 可憐な姿を見せるお花たち
まるで野獣と美女?

可憐な花を惹きつける魅力が
この殺伐とした 無骨な山肌にあるのでしょうか?

あるからこそ お互いに共存して 
支え合ってそこにいるのでしょ…




 まぁ~ こんな岩陰に…!

ミヤマダイモンジソウ




こんにちわ♪

登って来たのね

頑張ったわ♪

うふふ お疲れ様♪




 身体を寄せあって岩にしがみつく イワベンケイ



必死にしがみつく健気なお花は
岩に守られてるようにも見えます

そんなお花たちを眺めている間に
チチはもう 山頂に着いたよう


私も もうひと頑張りです





権現岳 2715m




ごつごつした岩肌に
必死にしがみついて辿り着いた山頂は…


狭!


山頂の標識の根元に 小さな石祠があり
聖域のような厳しさがあります

風を受けるように 周りを見回しますが
な~にもえません

仕方なく 少し下って 休めそうな所を探します

岩を巻くように下っていくと 丁度 
肩のような所があり そこで休む事にします





奥の陰が権現岳




休憩した所から山頂付近を振り返ると
ガスに包まれ まるで影武者のようになっています

前の岩が 本物のように見えますが
後ろが権現岳山頂です

ちょうど 休んだこの場もまた
お花の豊かな場所です

ガスに包まれた灰色の世界で 
目の保養をさせてもらえる所の一つでした



 タカネナデシコ  コバノコゴメグサ

タカネニガナ



お天気のせいでしょうか
少しお花も疲れ気味…?

だけど やはり彩り豊かに
山肌を飾り 目を楽しませてくれます


ところで…



 イワギキョウ…? チシマギキョウ…?



一見 チシマギキョウのお花のように見えますが
どう見ても 萼片の形がイワギキョウ
花弁に繊毛が見当たりません…
萎れているからそう見えるのでしょうか…

白山にはチシマギキョウはなく
八ヶ岳にはイワギキョウがないと聞きますが
だとすると このお花は やはり…
チシマギキョウでしょうか…

独学の私には
お花の見分け方が難しいです…が
暫く にらめっこしながら 
悶々と考えてしまいました…





編笠山と青年小屋




ここから 編笠山が見えます
だけど ガスが不気味に広がりだし
登ってきた尾根すら包み消しそうな勢いです



本当に…じっとしていないガスだこと!



 イブキジャコウソウ




ここでも イブキジャコウソウは目を惹きます

別名は 百里四方まで香りが漂うという意味の
百里香とも呼ばれています


それほど強い芳香を漂わせるお花も
雨風にさらされ 今日は届きません
 
私も香りを楽しむ余裕はないので
目で楽しむだけにします

ハーブとして知られるその香りは
ライムの香り…

がすがしくすっきりとした芳香が 
あたり一面に漂うそうで
楽しんでみたかったです



 燃えるイワベンケイ  ベルのようなヒメシャジン



まだまだ 心残りだけど
お空が怪しげな雰囲気になっています

未練残れど…下ることにします






振り返ってみるとあら…
稜線に登ろうとする亀の親子
どちらかというとガメラの行列のよう…

奇岩を見ながら ガスに隠れた稜線に別れを告げます



  道は急な坂道 鎖付き



後は下るだけだよと チチの声

下りは楽勝そう思う私

そんな私を 嘲笑うかのように…

ただでは帰さぬと試練が待っておりました



 あれが三つ頭と チチが言う



あれ… もしかして…チチさん 
あそこまで行くのですか?


うん♪








通り道だからと言いながら チチは向かう
ハイマツの稜線は まっすぐ三ツ頭に向かい
その三ツ頭はガスに包まれ静かに待ちます



 石を落とすなよと チチはどんどん下ります
 下るだけ…って言ったのに…登りがあるではありませんか~!




ブチブチ言いながらついて行く私
そんな私の目線の先で見つかったもの…




タカネヒゴタイ



なんと嬉しや~ タカネヒゴタイ

一株だけでしたが 
実物を見るのはこれが初めて♪


ブチブチ愚痴もなくなります♪



 編笠山 と青年小屋が見えてきます



再び 白い闇の中へと下ります


 シロバナニガナ  ミヤマホツツジ  セリバシオガマ



 登って  登って ゴロ岩の稜線に出ると



今度は…ガスに追われるように下ります


 そして…また登って  登って…  三ツ頭の標識

三ツ頭



大岩を寄せて積み上げたような山頂が 三ツ頭

日本山岳会の武田久吉氏によれば
この三ツ頭の名前は 権現岳を含めての事だそうです

権現岳が奥三ツ頭 
今いる三ツ頭は真ん中の頭 そして
その先が前の三ツ頭で前三ツ頭


だから三つの頭の 三ツ頭

だけど権現岳って
東と西のギボシと合わせて権現岳ではなかったかしら?
よくわからないと 首を傾げながら
見えない展望に目を向けます



すると…

ここからは下るだけだ…とチチが言う

ほんとう…?

疑いの目を向ける私…

チチの広げた地図を覗き込んで見ます

…あぁ… この眼鏡では 地図が見えません

悲しいかな…
これが 地図から遠ざかる所以でもありますが
ついつい チチ頼りになってしまいます…




 三ツ頭の下り

前三ツ頭の分岐



疑いの目でついて下れば 
3分ほどで分岐に出ます


 前三ツ頭の分岐の標識 前三ツ頭には行きますか?
 小泉駅コースの標識 木戸口公園の方向の少し離れた所にあります
 木戸口公園・小泉駅へと下るチチ




前三ツ頭は行ってみないの?

そっちは違う方向だから行かない
行きたかったらどうぞ



今度こそ 本当に 下るだけですよね…?
 


木戸口公園・小泉駅の方に下るんだよ
 





セリバシオガマ




セリバシオガマが無数に咲いており
夫婦の会話に耳を傾けて 呆れているよう…




 樹林帯へと下ります



どんどん高度を下げるように下れば
また 新たな雰囲気に包まれ 
幻想的な樹林帯へと誘われていきます



 開けた草原?  コバノイチヤクソウ



樹林の切れ間の尾根伝い
解放感というよりも
白い世界の通り道のよう…


 コバノコゴメグサ

コバノコゴメグサのお花畑




無数に咲く小さなお花の小さな草原
覗いてみると コバノコゴメグサたち

すごいな~ すごいな~と 感激していると…



 チチは 遥か向こうまで行ってしまっていた…


空に青空が蘇った?
怪しげに蠢く雲が 不気味な動きを見せています





森の懐へと 導くように入り口が開かれます





高度が下がれば
木々が大きくなっていきます
気持ちの良いほど伸びていきます

そんな木々の間を
私はマイペースのままチチを負います


 漸くチチに追いつきます



追いついたと思ったら チチが足を止めて

休もう…



 木戸口の標識

木戸口公園



ちょうど 木戸口公園と書かれた標識の前に出ます
木々に囲まれて 展望はありませんが
自然林の中で静かな落ち着いた雰囲気が和ませてくれます


下りが続くときは 早めに休憩を取って
膝を休めさせた方が良さそうです

膝の悪いチチは 
自分で休むタイミングを考えているようです



 木の根に腰かけて休憩



自然のかすかな吐息を感じ
静かな時の流れに 疲れも吸収されて 
和みだけが残る空間に包まれます


来てよかったね

来てよかったな



言葉少なに 感じるものを共感します


さて… 帰りましょうか…
重い腰を上げてザックを背負います



   クマザサの道



再びクマザサの道を下っていきます
クマザサに覆われた道は 足元が見えず 
よく滑る土と石と木の根が邪魔をします

見ためとは裏腹に 歩きにくい…です



 マルバダケブキ  キオン





笹の間に咲く黄色い花が目立ちます
その花に目を奪われていると

ズルッ!

石や木の根に足を取られて滑ります


この道…雨だったら嫌だな~
雨でなくてよかった…



ふと 空を見上げて
雨が降らない事を願う私でした




 標識  ヘリポート跡



笹が切れて 広めの林床に出ると 
立派な標識が現れます
そこから1分ほど下った左手に 広場が見えます

そこが ヘリポート跡のようです

地図上の位置とずれた所にありますが
しっかりとヘリポートと書かれた標識がありますので
間違いなさそうです


先客がおられ休憩されていましたので
そのままスルーするように下っていきます



 ハクサンフロウ

クマザサの中のキオンの群生




黄色い花の群生が離れたところにありますが
笹が通せんぼ… 近づくことが出来ません…



 マルバタケブキ  

マルバタケブキとアサギマダラ

 


登山道沿いにも黄色いお花が
ぽつりぽつりと咲いており
なんとアサギマダラがお食事中

静かなランチタイムに お邪魔虫
ごめんなさいね♪




 笹道はどこまでも…  クガイソウ  



お花に見惚れていると 足元すくわれ
ズルっと転倒しそうになります  






笹の下は こ~んな道
見ためとは裏腹に 歩きにくい…

これで雨でも降られたならば 堪りません
急ぎ足に下っていきます



 笹が切れた所  隠れ標識




所々 モフモフとして歩き易い所もあるけど
油断すると やはり足を取られそうになります

ズルズル道でも 雨がない事に感謝していると
何やら遠くの方で ゴロゴロ音がしてきます

あっ! 雷様だわ!

ここから 雷様と追っかけっこが始まります







鎮守の森は 何も言わずに佇むだけ

雷様と私たちの勝負!

雷様が勝つか
私たちが勝つか…





延命水分岐




延命水がどこにあるのかよくわかりませんが
チチが地図確認をしている間 ちょっと足を延ばしてみます



 延命水?水はなし 
 岩室 やはり水はなし…
 この道何処につづく道




どれが延命水なのかは不明ですが
行き止まりではなく その先に道が続いています

延命水はこの先なのか
水と書かれたこの岩が延命水の所なのかは不明

丁度この頃 頭上で雷が ゴ~ロゴロ
近づいてきているのがわかります

急いで分岐まで引き返し
さっさと下っていきます






しかし 
ぽつりぽつりと雨音がしてきます

チチが…
雨がきつくなる前に 雨具を着た方がいい と 
促すように言います

このくらいの雨ならば…と 思いますが
チチの言う通り雨具を着ます

ちょうど 雨具を着終えたところで
間髪入れずに雨が落ちてきました

その勢いは
あっという間にびしょ濡れになる程です




 八ヶ岳横断歩道出合



ここから水平道だよ 
ず~っと水平にしばらく歩いて 最後に登りが待ってるよ


えっ! また…


最後の最後に急な登りがあると聞いて
ドッと疲れが出てしまいます

雨でビッチョビチョという事もあり
気はおもくなります



 ずぶ濡れのフシグロセンノウ 


何処が水平移動なのでしょう…

急な登り…ここが最後の登り?と思うと
急な下り…今度はどこまで下るの?
滑る足元に注意しながら 慎重に歩きます


今までののんびり歩きはどこかに消えます
お花よりも 早く帰り付きたい…
そんな思いが沸々とわいてきます

それでも 鮮やかなお花を見つけると 足が止まります



 滑る石畳のような道を登り
 滑る丸太の階段を何処までも下り
 標識のある分岐に出て
 脇道のような所に下り 谷に降りたら




どうも ここから登りのよう…
もう 覚悟を決めます

これだけずぶぬれになれば 何も怖くない!
ズルズルの道も なんのその
必死でチチについていきます!


 覚悟を決めて 登ることに



口をへの字にして 最後の登りを
必死で登る覚悟を決めて歩きます


 あっ… あの道はここに繋がっているのね…
 八ヶ岳横断歩道…入口?
 平らになったら 標識が…




あっ… 着いちゃった…



激登りと聞いていたので
呆気にとられる私です


この雨…もう少し遅かったらよかったのに…

見上げた空が少し明るくなってきたような…
もう少し早く歩けたらよかったのかも…



最後の最後に やられちゃった…



だけど♪ 

お花に出会え
南八ヶ岳の姿も見れたし
最後の最後には 雨の恵みにあったし

楽しい山歩きだったと 満足する1日でした♪











長いブログ記事でしたが 
最後までお付き合い下さいまして
ありがとうございました


















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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは‼ (バボ)
2017-08-18 23:11:11
素晴らしい山行楽しませてもらいました‼
日帰りでの工程とは思えない充実した山行ですね。

九州には2000mを越える山がないので、
羨ましい光景ばかりです。
雲上散歩イイですね~
最後の雨は残念でしたが、それはそれでイイ思い出ですね。(^^)/
返信する
良く写真が (hide-san)
2017-08-19 11:27:41
2000m以上の山に登りながら良く写真が撮れますね。
カメラ持つだけでも大変なのに。

脱帽します。

山の世界は想像もつきません
返信する
バボ様 (nanekobi5963)
2017-08-20 20:56:13
こんばんわ♪
レスが遅くなってすみません(汗)

標高が上がると山の雰囲気も変わって
それぞれにいい思い出を作ってくれます

青空と南八ヶ岳を見られたのは幸運でした♪

雨は嫌いな方ではありませんが
ずるずる滑る事に関しては 超苦手で…

でも バボ様のおっしゃる通り
良い山歩きを楽しませていただきました

海も 山も 自然の中はいいですね

コメントをありがとうございます♪
返信する
hide-san様 (nanekob5963)
2017-08-21 08:55:13
こんばんわ♪
レスが遅くなってすみません(汗)

hide-san様 
機械音痴の私にチチが持たせてくれているのは
軽量のオートマのカメラです
でも今の進化は大したもので
機械音痴の私にも扱えるように 機能が充実していて
カメラの性能に任せてシャッターを押すだけです

それに軽い手のひらサイズで 雨に濡れても大丈夫というすぐれもの
本当に文明進化に感謝です♪

大きなカメラを持って登られる方おられますが
その方たちに対しては 私も羨望の眼差しで見てしまいます(笑)

わたしは…素敵な写真は難しいけど
足跡を残す程度はなんとか撮れそうですので
思い出作り 頑張れそうです♪

コメントをありがとうございます♪
返信する
周回 (のんびり夫婦の山遊び)
2017-08-21 19:06:17
nanekobi5963さん、こんばんは!
最後は雨に降られたようですが、雷とはバッタリで
はなかったようで、良かったですね。
権現岳は観音平からと天女山からと2度程歩きまし
たが、権現岳から青年小屋の方へ戻るよりは三ツ頭
から廻った方が良さそうですね。
樹林のなかを歩くのは変化も無く、長く感じそうで
すが、岩ゴロよりは良さそうですので、次回は周回
を選ぼうかと思います。
返信する
のんびり夫婦の山遊び様 (nanekob5963)
2017-08-22 08:48:02
お早うございます

最後の雨も今思い返せば 然程悪いイメージはありません(笑)
雷さんとは 本当にばったりでなくてよかったです
稜線でだったら…ちょっと怖いですね

私も 権現岳から青年小屋に戻るのであれば
周回の方がいい様に思います
樹林の中は変化もありませんが
気持ちの良い空間があり 然程長くは感じないかもです♪
但し…雨のない時に…

のんびり夫婦の山遊び様の山行記の中で
権現岳のコースが書かれるのを楽しみにしております♪

コメントをありがとうございます♪
返信する

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