2018年9月23日(日)☀ 別山~立山三山
雷鳥沢キャンプ場からの続きです
浄土沢と雷鳥沢の出会いの取付きでは
新室堂乗越へ向かう登山道を左に見送り 雷鳥沢へと進みますが
実際は… 沢の右側にあるオンタデなどの高径草原の広がる
ハイマツ帯の尾根を登る事になります
その為 雷鳥沢ではなく雷鳥坂と呼ばれる尾根を歩きます
雷鳥沢取付きからの 別山乗越までの標高差は500m程あり
急坂を登り返すしていきますので
しばらく忍の一文字です
雷鳥坂
取付きは急な登りに感じますが すぐに
雷鳥沢に沿ってなだらかな直線のような登山道となります
ただ…
大小の浮石が多くあり 足元には注意が必要です
この時はまだ風もなく
清々しい秋空の下
山の醍醐味を味わいながら登っていきます
チチも同じなのでしょうが 何処か…変…
気付けば…私…
置いていかれている感がします
もしかして チチ様…あまりの好天に
クライマーズハイにでもなっているのでしょうか…
明るい尾根は 木々を色づかせて活気があり
ナナカマドなどの灌木から抜け出した先に
秋色に衣替えをした山肌が目の前に広がります
見事な草黄葉に 足が止まるほど…
思わず両手を広げて 絨毯のような草黄葉の中に
思いっきり飛び込みたくなる衝動に駆られます
…が 現実的には
目を覚まさせられる事になるのでしょう
その景色を見ながら 右手に折れて
ハイマツ帯の尾根へと 登っていきます
ナナカマドの実
紅葉
青い空の下で色づくナナカマドが
見事に秋を演出してくれています
しかし…そんな景色とは裏腹に
高度をどんどん稼いでいくと同時に
少し体の怠さを感じ始めます
おかしい…
寝不足かしら…
既に十数キロ走った後のような疲れが足に来ています…
しかし、これが高度障害とは思っていませんでした
今年は 比較的2000m級のお山に来て慣れているはず!
そうした自負が 高度障害と結びつける事が出来なかったよう
ただの寝不足
慣れれば治る…
そう思いながら 山々に心を寄せて
頑張って登ろうとする自分がおりました
木々は色づき
果実は熟し始め
秋本番へと衣替えは着々と進行しているよう
その景色に目を奪われると おっと…
危ない!危ない! 浮石に足を取られそう…
下ばかり見て歩くと
せっかくの景色を見落としてしまう…
下を見ていると 転んでしまいそう…
変な焦燥感に襲われながら
自分のペースを探り探り登っていきますが
身体は重~くなる一方です…
ただただ 周り景色に背を押され
青い空に 引き上げて貰う様に登っていく感じです
アカモノ
雷鳥坂
この雷鳥坂は 沢山の高山植物が咲く高径草原です
時期が時期ならば
ハクサンイチゲ コバイケイソウ
シナノキンバイ そしてオンダテが一面を覆う様に咲き乱れる
そんな お花畑が広がるコースです
今は 草黄葉となり
深い味わいを見せ始めております
大小の石がゴーロゴロ
室堂平 賽の河原 雷鳥沢 雷鳥沢キャンプ場
振り返ると 室堂平が広がっています
奥大日岳が同じ高さになって
まるで箱庭を見る感じで足が止まります
呼吸を整えながら景色を眺め
また 歩き出します
そして溜息一つ…
頑張ろう…まだまだ先は長い…
別山乗越の中間点辺り
薬師岳
浄土山の向こうから薬師岳が姿を見せています
その後ろから 雲が現れ始めて見ます
そして この頃から 少し風も姿を見せ始め
何かを囁くように通り過ぎて行きます
お昼までには目的の所を通過したい!
今日こそは 劔・立山の景色を見たい!
そんな思いを胸の中で繰り返します
でも…この雷鳥坂…しんどい…
チチに置いてけ堀をされた状態で
中々ペースが上がらないまま…
ちょっと複雑な心境…
薬師岳まで見える この景色…
慰められます…
癒されます…
だけど…
励まされるのに…
溜息一つ… また…こぼれました…
シラタマノキの果実
ハイマツ帯のガレ場の急登を抜け
更につづら折りに浮石に注意して登ると
青いスカイラインが近づいてきます
もうすぐ もうすぐ 別山乗越…
足が段々重く感じますが 大石小石のガレ場が
別山乗越が近づいてくるのを感じさせます
そして 別山乗越の劔御前小舎が見えてきました
別山乗越の劔御前小舎
劔御前小舎
よう頑張ったと言わんばかりに
迎え建つ剣御前小舎
漸く 別山乗越に着きました
そして 待ってましたとばかりに 風が本性を見せ始めます
剱岳や別山・大日岳などへ向かう登山ルートの交わる分岐点
雷鳥坂の急登を登って一息つきたくなる所でもあります
今日は景色にも恵まれ
休むには絶好のポイント日和♪
いうまでもなく一休憩します
別山乗越 2750m
剣沢カール方面と標識
剱岳
剣沢カールの中央に 後立山の山々が覗き
その左手前に剱岳の雄姿が…
先月 あそこに立っていたのですね…
言葉なく 剱岳の荒々しくも雄大な姿を見つめます
白馬岳・鑓ヶ岳
剱岳の八峰越しには 白馬岳がくっきりと…
別山乗越からの絶景を 暫し…楽しみます
しかし 風が強くなりだし
体温が奪われていく感じです
まだ景色を堪能したいところですが
上着を一枚羽織って 先を急ぐ事にします
分岐
別山へ
前回は ここから剣沢へと下っていきましたが
今日は 別山の方へと登っていきます
ここからは未踏のルート
天気も良く 展望も開け 先が楽しみです
振り返ると 先ほどまでいた別山乗越と奥大日岳…
そして覗き込むように剱岳が見送ってくれています♪
しかし…
劔御前小舎と奥大日 覗く剱岳
登り始めてから 風が
吹き飛ばしたろ!と言わんばかりに
体当たりをしてくるようになります
立山三山
向かう方向には
今日の目的のお山 立山三山が迎えてくれます
怪しげに雲が姿を現し始めていますが
最高の山歩きを期待してしまいます♪
ガレ場を登って…
別山が見えた…
遮るもののない稜線
好きなだけ体当たりしてくる風
写真では風の姿は写りませんが
姿があるならば…
今は どんな顔をしているのでしょう…
これから先は
風と戦いながら歩く事になります
別山へ
吹き飛ばされないように 別山に向かって歩きます
イワヒバリ?
警戒心バリバリのイワヒバリの姿
近づく人間から逃げたいのに 飛べずにいる様子
風は容赦なく吹き付けています…
イワヒバリもこの風に翻弄され
避けて身を隠していたのでしょう
驚かせるつもりは有りません…
少しだけ そのお姿を撮らせて下さいね
風に吹き飛ばされそうになりながらシャッターを押した1枚
そして 驚かさないように
そ~っとその場を離れます
剱岳と剣沢キャンプ場 三田平
でも そんなに風が暴れまわっているとは思えないほど
剱岳は悠然としており
剣沢キャンプ場も静かな佇まいを見せてくれています
別山への尾根道
白い砂礫にハイマツが色を添え
別山へと魅惑的な稜線がのびています
高山ならでは稜線を楽しんで歩くのですが
風だけが…本当に邪魔をしてきます!
岩と砂礫の尾根
別山(南峰)2874m
岩稜と白い砂礫の尾根を登ると
石積みの祠が設けられており
ここが別山南峰です
実は… うん十年前 一度だけ
別山までは登ったことはあるのです… が…
その時は内蔵助平からのコースでした その時
テン場で熊に襲われた騒動だけが記憶に残り
別山に登った事を思い出せません…
ですので 今回 初めて登って来たような感覚で
新鮮に感激していた私です
ただ 風と戦って登っていることもあり
身体の調子は余り良くありません
それがすぐ顔に出る私を見たチチが
北峰は行くか?と尋ねてきます
即! 行きます!と答えてしまう私…
私もクライマーズハイになっていたのかもしれません…
北峰へ
鹿島槍ヶ岳
北方へ向かう先には鹿島槍ヶ岳が覗き
今度あの山に登りたいと見つめます…が
すぐに目線を下に落とします
稜線を我が物顔で暴れる風は
時折 時折吹き飛ばさんとばかりに体当たりしてきます
一瞬ですが 耐風姿勢をとらなければならない時も…
その強い風が顔面目掛けて吹いてくると
息が出来ず 苦しくなる事が…
身体が酸欠状態になりながら歩く感じ…
でも 他の人は平然として歩いているように感じ
私だけ…?
北峰 2880m
剱岳
北峰からは剱岳を間近に見る事が出来ます
ここまでは訪れる人は少なく
疎らに出会うだけ…
風が無ければのんびりと休める所のようです
北峰別山 (劔御前方面)
北峰からの360度の展望を愉しんだ後は
風と共に立山三山へと向かう事にします
立山三山に向かいます
つづく
雷鳥沢キャンプ場からの続きです
浄土沢と雷鳥沢の出会いの取付きでは
新室堂乗越へ向かう登山道を左に見送り 雷鳥沢へと進みますが
実際は… 沢の右側にあるオンタデなどの高径草原の広がる
ハイマツ帯の尾根を登る事になります
その為 雷鳥沢ではなく雷鳥坂と呼ばれる尾根を歩きます
雷鳥沢取付きからの 別山乗越までの標高差は500m程あり
急坂を登り返すしていきますので
しばらく忍の一文字です
雷鳥坂
取付きは急な登りに感じますが すぐに
雷鳥沢に沿ってなだらかな直線のような登山道となります
ただ…
大小の浮石が多くあり 足元には注意が必要です
この時はまだ風もなく
清々しい秋空の下
山の醍醐味を味わいながら登っていきます
チチも同じなのでしょうが 何処か…変…
気付けば…私…
置いていかれている感がします
もしかして チチ様…あまりの好天に
クライマーズハイにでもなっているのでしょうか…
明るい尾根は 木々を色づかせて活気があり
ナナカマドなどの灌木から抜け出した先に
秋色に衣替えをした山肌が目の前に広がります
見事な草黄葉に 足が止まるほど…
思わず両手を広げて 絨毯のような草黄葉の中に
思いっきり飛び込みたくなる衝動に駆られます
…が 現実的には
目を覚まさせられる事になるのでしょう
その景色を見ながら 右手に折れて
ハイマツ帯の尾根へと 登っていきます
ナナカマドの実
紅葉
青い空の下で色づくナナカマドが
見事に秋を演出してくれています
しかし…そんな景色とは裏腹に
高度をどんどん稼いでいくと同時に
少し体の怠さを感じ始めます
おかしい…
寝不足かしら…
既に十数キロ走った後のような疲れが足に来ています…
しかし、これが高度障害とは思っていませんでした
今年は 比較的2000m級のお山に来て慣れているはず!
そうした自負が 高度障害と結びつける事が出来なかったよう
ただの寝不足
慣れれば治る…
そう思いながら 山々に心を寄せて
頑張って登ろうとする自分がおりました
木々は色づき
果実は熟し始め
秋本番へと衣替えは着々と進行しているよう
その景色に目を奪われると おっと…
危ない!危ない! 浮石に足を取られそう…
下ばかり見て歩くと
せっかくの景色を見落としてしまう…
下を見ていると 転んでしまいそう…
変な焦燥感に襲われながら
自分のペースを探り探り登っていきますが
身体は重~くなる一方です…
ただただ 周り景色に背を押され
青い空に 引き上げて貰う様に登っていく感じです
アカモノ
雷鳥坂
この雷鳥坂は 沢山の高山植物が咲く高径草原です
時期が時期ならば
ハクサンイチゲ コバイケイソウ
シナノキンバイ そしてオンダテが一面を覆う様に咲き乱れる
そんな お花畑が広がるコースです
今は 草黄葉となり
深い味わいを見せ始めております
大小の石がゴーロゴロ
室堂平 賽の河原 雷鳥沢 雷鳥沢キャンプ場
振り返ると 室堂平が広がっています
奥大日岳が同じ高さになって
まるで箱庭を見る感じで足が止まります
呼吸を整えながら景色を眺め
また 歩き出します
そして溜息一つ…
頑張ろう…まだまだ先は長い…
別山乗越の中間点辺り
薬師岳
浄土山の向こうから薬師岳が姿を見せています
その後ろから 雲が現れ始めて見ます
そして この頃から 少し風も姿を見せ始め
何かを囁くように通り過ぎて行きます
お昼までには目的の所を通過したい!
今日こそは 劔・立山の景色を見たい!
そんな思いを胸の中で繰り返します
でも…この雷鳥坂…しんどい…
チチに置いてけ堀をされた状態で
中々ペースが上がらないまま…
ちょっと複雑な心境…
薬師岳まで見える この景色…
慰められます…
癒されます…
だけど…
励まされるのに…
溜息一つ… また…こぼれました…
シラタマノキの果実
ハイマツ帯のガレ場の急登を抜け
更につづら折りに浮石に注意して登ると
青いスカイラインが近づいてきます
もうすぐ もうすぐ 別山乗越…
足が段々重く感じますが 大石小石のガレ場が
別山乗越が近づいてくるのを感じさせます
そして 別山乗越の劔御前小舎が見えてきました
別山乗越の劔御前小舎
劔御前小舎
よう頑張ったと言わんばかりに
迎え建つ剣御前小舎
漸く 別山乗越に着きました
そして 待ってましたとばかりに 風が本性を見せ始めます
剱岳や別山・大日岳などへ向かう登山ルートの交わる分岐点
雷鳥坂の急登を登って一息つきたくなる所でもあります
今日は景色にも恵まれ
休むには絶好のポイント日和♪
いうまでもなく一休憩します
別山乗越 2750m
剣沢カール方面と標識
剱岳
剣沢カールの中央に 後立山の山々が覗き
その左手前に剱岳の雄姿が…
先月 あそこに立っていたのですね…
言葉なく 剱岳の荒々しくも雄大な姿を見つめます
白馬岳・鑓ヶ岳
剱岳の八峰越しには 白馬岳がくっきりと…
別山乗越からの絶景を 暫し…楽しみます
しかし 風が強くなりだし
体温が奪われていく感じです
まだ景色を堪能したいところですが
上着を一枚羽織って 先を急ぐ事にします
分岐
別山へ
前回は ここから剣沢へと下っていきましたが
今日は 別山の方へと登っていきます
ここからは未踏のルート
天気も良く 展望も開け 先が楽しみです
振り返ると 先ほどまでいた別山乗越と奥大日岳…
そして覗き込むように剱岳が見送ってくれています♪
しかし…
劔御前小舎と奥大日 覗く剱岳
登り始めてから 風が
吹き飛ばしたろ!と言わんばかりに
体当たりをしてくるようになります
立山三山
向かう方向には
今日の目的のお山 立山三山が迎えてくれます
怪しげに雲が姿を現し始めていますが
最高の山歩きを期待してしまいます♪
ガレ場を登って…
別山が見えた…
遮るもののない稜線
好きなだけ体当たりしてくる風
写真では風の姿は写りませんが
姿があるならば…
今は どんな顔をしているのでしょう…
これから先は
風と戦いながら歩く事になります
別山へ
吹き飛ばされないように 別山に向かって歩きます
イワヒバリ?
警戒心バリバリのイワヒバリの姿
近づく人間から逃げたいのに 飛べずにいる様子
風は容赦なく吹き付けています…
イワヒバリもこの風に翻弄され
避けて身を隠していたのでしょう
驚かせるつもりは有りません…
少しだけ そのお姿を撮らせて下さいね
風に吹き飛ばされそうになりながらシャッターを押した1枚
そして 驚かさないように
そ~っとその場を離れます
剱岳と剣沢キャンプ場 三田平
でも そんなに風が暴れまわっているとは思えないほど
剱岳は悠然としており
剣沢キャンプ場も静かな佇まいを見せてくれています
別山への尾根道
白い砂礫にハイマツが色を添え
別山へと魅惑的な稜線がのびています
高山ならでは稜線を楽しんで歩くのですが
風だけが…本当に邪魔をしてきます!
岩と砂礫の尾根
別山(南峰)2874m
岩稜と白い砂礫の尾根を登ると
石積みの祠が設けられており
ここが別山南峰です
実は… うん十年前 一度だけ
別山までは登ったことはあるのです… が…
その時は内蔵助平からのコースでした その時
テン場で熊に襲われた騒動だけが記憶に残り
別山に登った事を思い出せません…
ですので 今回 初めて登って来たような感覚で
新鮮に感激していた私です
ただ 風と戦って登っていることもあり
身体の調子は余り良くありません
それがすぐ顔に出る私を見たチチが
北峰は行くか?と尋ねてきます
即! 行きます!と答えてしまう私…
私もクライマーズハイになっていたのかもしれません…
北峰へ
鹿島槍ヶ岳
北方へ向かう先には鹿島槍ヶ岳が覗き
今度あの山に登りたいと見つめます…が
すぐに目線を下に落とします
稜線を我が物顔で暴れる風は
時折 時折吹き飛ばさんとばかりに体当たりしてきます
一瞬ですが 耐風姿勢をとらなければならない時も…
その強い風が顔面目掛けて吹いてくると
息が出来ず 苦しくなる事が…
身体が酸欠状態になりながら歩く感じ…
でも 他の人は平然として歩いているように感じ
私だけ…?
北峰 2880m
剱岳
北峰からは剱岳を間近に見る事が出来ます
ここまでは訪れる人は少なく
疎らに出会うだけ…
風が無ければのんびりと休める所のようです
北峰別山 (劔御前方面)
北峰からの360度の展望を愉しんだ後は
風と共に立山三山へと向かう事にします
立山三山に向かいます
つづく