塗る技能 を駆使して、塗料を塗膜に代えることで、初めて価値を生みます。そして、建物に塗装する作業全般を、塗装工事と言います。
塗料を、塗装という施工技術により、塗膜を形成すると言います。お客様にとって価値のある製品とすることが塗装工事の目的という訳です。
施工会社の職人が、その技能の習得努力を怠らず、誠実に施工を行うという大切な使命を持っています。
高級塗料>安価な塗料と言っても、それに伴う施工技術が必要です
どんな高価な塗料を選んでも、それに見合うだけの高い施工技術が伴わなければ、本来の性能を発揮できないと言うことです。 塗料の選択において、耐候年数や、価格グレードだけを見て判断することは、とてもリスキーな選択ともいえます。 たとえ高級塗料であっても適当に塗装してしまうと、本来の性能は発揮出来ないことになります。むしろ、通常の塗料を仕様書通りに正当に塗装する方が、持ちの良い塗装塗膜を形成ことが出来ます。塗料の宣伝文句や価格だけで判断することは避けるべきだと思います。
例えば、光触媒塗料などは、いかに均等で塗り漏れがない様にするかがとても重要です。光触媒は透明な塗料で、塗装過程で、どこまで仕上げたか分からなくなることもあります。また、多く塗布したり少なく塗布したり、塗料が垂れたりなどのことが起きない様にするには熟練が必要となります。 施工技術や、技能工本人の丁寧さの意識がどこまで発揮されるかがいかに大切かご理解いただけることと思います。
塗装工事は、異なる役割を持った塗料を組み合わせて塗料の膜を作る作業です。 塗装とは、お化粧と同じく、仕上げまでにはいくつかの工程があります。役割を持ったそれぞれの材料を塗り重ねることで塗膜を形成します。
下記が、一般的な塗装工程になります。(違う意味を持つ、特殊な塗料もありますがここでは省きます)
・下塗り・・・下地との接着材の効果、吸い込みを防止する効果
・中塗り・・・下地を滑らかにする効果、上塗りの仕上げを高める効果
・上塗り・・・美観効果、耐候性の仕上げ塗料
そして、それぞれの工程で重要なことは、各層がそれぞれ決められた膜厚を満たす塗装をすることで期待した性能が発揮されるように設計されていると言うことです。
例えば、下塗りは、通常シーラーまたはプライマーと呼ばれる塗料が使用されます。この塗料の目的は、上の表に書いた通り、密着性と、主に吸い込み防止にあります。
塗料は、顔料と樹脂で成り立っており、膜の形成と耐候性をつかさどるのが樹脂です。しかし、顔料よりも流動性があるために、下地に吸い込まれ易い特性があります。そうすると、樹脂成分の少ない塗膜が下塗の上に形成されることになります。樹脂の比率が低い塗膜を形成すると、充分な性能が発揮されないことになります。下塗りシーラーの目的は、上塗りの樹脂を吸い込ませないために塗装されるものです。
この様な原理を理解して頂けると、塗装工程の意味合いがわかりやすいと思います。
今回は、塗装についてご説明させていただきましたが、これらの前に高圧洗浄や下地処理など色々ありますのでこれらについてもまた、ブログにアップしていきますので宜しくお願い致します。