雨漏りの問い合わせの中には、「何回も見てもらったけど、止まらないの」
「雨漏りするから外壁塗装をお願いしたけど・・」などのお声が聞かされます。
※写真は関係ありません。
では、塗装すれば雨漏りは止まるのか?残念ながら止まりません。 一時的に止まる場合もありますが、早ければ2~3年で再発しますし、上塗りされているので原因の特定も難しくなります。 雨漏りのひび割れは、1mm以下でも雨漏りします。 仮に雨漏り箇所を特定しても、塗装だけであればすぐに再発するだけです。
では、どうするのか?当たり前の事ですが補修する事で雨漏り原因を直し、塗装で保護をするというのが雨漏りの修繕工事になります。
色々な例がありますが、例えば、屋上からの雨漏りがあり、4~5年前に防水施工を行ったが最近の大雨で再発したというお問い合わせを頂き、現場を拝見すると、ウレタン防水が切れて、水が浸入しておりました。
ウレタン防水とは、簡単に説明するとゴム状の塗膜になります。 ゴム状であれば切れないと思われるかも知れませんが、すでに長年に渡り、コンクリート下地に水分がしみ込んでいる場合は、2~5年程度で再発する可能性がありますので、適切な下地補修、防水も施工方法を変えねばいけません。
こちらの写真は、約5年ほど前に3坪ほどの増築した屋根です。 雨漏りが止まらないという事でしたが、増築当初から、雨樋が機能していない状態で何度も施工会社を呼んだが直らないので今回は、専門家を呼びみてもらいたかったという事でした。
原因としては、横樋(雨水の通り道)の設置が間違っており、中に雨水を侵入される造りで、明らかな手抜き工事または、分からない人が造ったぐらいの増築でした。 この場合は、塗装では難しく、樋の設置から屋根の履き替えまでやらないと止まらない状況でした。
家主様も、解体を考えており、低予算であれば防水したいとの希望でしたが、スレート屋根も施工におかしい点があるので、一時的止まってもすぐに再発しますとお伝えして、解体をお勧めしました。
雨漏り現場を数多く回らさせて頂きますが結果、塗装で雨漏りは止まりません。 雨仕舞(雨の流れる道・雨を受け流す事)を把握して、下地処理をする事が本当の雨漏り修繕工事ではないでしょうか。