富岳一景 御殿場だより

今日の富士山の姿、自然や人、草花や鳥などの様子について、お伝えしています。

ヤマガラの巣立ち

2009年06月14日 | 今日の富士山
2~3日前から、ヤマガラのヒナが巣から外を見るようになった。
巣箱の外でピーピーと声をかけると、巣穴から小さな顔がこちらを見る。

これは巣立ちが近いとみていたら、昨日の朝、1羽のヒナが巣箱から出ようとし始めた。
しばらく、巣穴に必死に掴まってもがいていたが、パッと飛び立った。

意外と力強く飛んで10㍍ほど離れたクヌギの木の高い枝にとまった。
それをきっかけに、次から次へと巣箱から身を踊らせて、4羽が勢いよく飛び出した。

その後しばらく静かになったので、4羽で終わりなんだと思って巣箱に近づくと、なんと奥の方にまだ動くものが見える。
まだ、1羽が残っていた。

最後の1羽は、何回も飛び立とうしてはためらい、不安そうにこっちをじっと見ている。
そして、かなり経ってからとうとう巣箱を飛び出した。それも、カメラを構えている私の方へ向かって!

しかし、最後のヒナは5㍍ほど離れたあじさいの上に落ちてしまった。
葉っぱがもぞもぞ動いていたが、何とか上に出てきて親を呼ぶように口を開けている。

長い時間が経ち、そろそろ心配になり始めた時、遂に飛び上がり、クヌギの木の方へ飛び去った。
5羽のヒナが全て巣を離れると、親鳥が巣箱に来て、中を覗いたりあちこちきょろきょろ見渡してから飛び去った。

これで、全ての巣箱の巣立ちが終わってしまった。
もう巣箱に話しかけることもないと、部屋で感傷に浸っていたら、窓の外に何か気配がする。
見ると、そこには2羽の親鳥がいて、細かく羽を振るわせて喜びを表現しているようだった。

ヒナを無事に孵した親鳥が、挨拶に来たのだと自分で勝手に思っている。
秋に、大勢で戻って来ることを楽しみに、5軒の巣箱を木から降ろして片付けた。
かすかに、ヒナの臭いが残っていた。

今日の一枚、ヤマガラの巣立ち!