昔々 ある農場に
お尻に穴の無いこぶたが生まれました
乳をたくさん飲んで
ブタは育っていましたが
エサを食べるようになると
急に元気がなくなり動かなくなってしまいました
ある日 獣医さんがやってきて
ブタの肛門をメスで切りました
「キーッ。」
ブタは大きな声を出し、
それと同時に獣医さんの顔に
ブタのウンチが飛び出しました
☆****☆
それから時々
獣医さんがやってくるようになり
そのたびに「キーッ。」と言う
ブタの悲鳴がしていました
可哀想だな..
人工肛門とかできないのかな..
ある日僕は獣医さんに
「手術で治せないんですか..」と聞きました
すると「すぐにふさがってしまうから
無理なんだ」と言いました
ブタが少し大きくなった頃
農場で収穫祭があり、
そのブタは豚汁にされてしまいました
可哀想な こぶた...
☆****☆
「どうぞ、ブタ汁 おいしいですよ。」
若い女の子がブタ汁を手渡してくれた
「はい。」、受け取って
何気なく空を見ると
そこには
ひどく悲しい青い空が広がっていました