coco ノート

ロッキーと行く
不思議な空の旅...♪

そんな時代がありました。<バンド時代④>

2017年12月01日 10時17分32秒 | Photo diary
 

バンドへ僕とほぼ同じに入ったドラマー
彼はハーフで父が米兵でした、

でも生まれたときには母国へ帰ってしまい
一度も会ったことは無いと言っていました

ある日、モノクロの写真を持ってきて
「これしかないんで複写をしてくれないか」

「良いですよ。」
写真関係の仕事をしていた僕は

彼のセピア色の父の写真を
複写してプリントして渡すととても喜んでいました

 ☆****☆

たまに楽屋へつれてくる
可愛い彼の娘、ハーフってすごいなと思っていたら

そんな可愛い娘がいるのにフィリピンの
ダンサーと出来てしまい暮らし始めたのです

そんなことを知らない僕は
バレンタインデーでもらったチョコを

そのダンサーに下心もなくあげると
すぐに彼がやってきて

「お前、ずいぶん安く上げようとしているな。」
と、笑っていました

  ☆****☆

そんなある夜、不思議なことが起こったのです
僕はいつも3000円くらいしか持っていないのに

この日はなぜか二万円も持っていました
すると彼が彼女のビザの関係で

これから東京へ行かなければならないんだけど
金が無いんで

「二万円貸してくれないか」と
メンバーに頼みまくっていました

でも だれも貸してくれなくて困り果てて
ふと、静かに座っている僕を見たのでした

「うん、まさかお前が持っているわけ 無いよな。」
「・・・・。」

その時、持っているのに「貸してあげますよ...。」と
言ってあげられなかった自分がいました

「バンマスに頼んでみたらどうですか...」
「それしかないか・・・」

今でもあの時、貸してあげたらよかったなと
後悔をしています
 

そんな時代がありました。<バンド時代③>

2017年12月01日 05時24分24秒 | Photo diary
 

知人の紹介で温泉のホテルへ
たずねていくと

客のいないステージで
ギターを渡されてすぐに演奏させられた

演歌か多くてコードも
簡単なスリーコード

何とか音を出していると
「大丈夫、大丈夫。」

  ☆****☆

翌日、音楽事務所へ行くように言われて
その夜からすぐに違うホテルの

ステージにギターを持って座っていた
しかしそこで僕は重大な問題に気づく

 

僕は譜面が弾けなかった、
コードならなんとか押さえられるが

渡された譜面はメロディばっかり
翌日、音楽事務所へ断りに行くと

「ベースは出来ないか?」と言われた
そして持ったことも無いベースギターを握り

ピアノの前で
「ボン、ボン」

Cはド、Dはレ Eはミ
単音で適当にボンボンやっていると

「5度も入れてみろ..」
「5度、ですか?」

Cの5度はG 「ボン、ボ、ボン、ボン」
「へぇ、下を弾けばいいのか...」

「よし。」
「えっ、」

 

 ☆****☆

「社長、無理です。」
「大丈夫、座っていればいいから..」

でも よくは無かった。
言われたとおり座っていると

「金を払っているんだから、音ぐらい出せ、」
と怒鳴られるし

思い切って「ボーン。」「いけねぇ、」
変な音を出すと歌本が飛んできた

頭にはストレスで
10円ハゲ、円形脱毛症...、

それでも僕の挑戦はこの後。五年も
続くのでした