新婦人しんぶん 2012年3月22日号(毎週木曜日発行)より
倉本聡さん(呼びかけ人のひとり) 「岡山に疎開していた11歳のとき、隣の広島に原爆が落ちた」
湯川秀樹氏らが「原子兵器は悪である」と宣言したにもかかわらず、「核抑止力」の言葉や、東西の冷戦問題でうやむやにされ、「原子力の平和利用」という美名に騙され続けてきた。
太陽の核融合反応をヒントに原子力を作り出したが、コントロールする能力も未知数、廃棄物の処理の方法も全くわからないまま見切り発車してしまったものだ。
”昔、アイヌはその年に自然が作ってくれる利子の一部だけで暮らしていた。しかし、日本人は最近、自然という元金に手をつけている。元金に手をつけたら利子はどんどん少なくなることにこれだけ経済観念の発達した日本人がなぜ気づかないんだろう”
とのアイヌ民族の萱野茂さんの言葉を紹介。
人間が要求しているものは1980年には地球の再生能力を超えいまや地球が1・5個必要になっている。
仮に1972年時点まで戻ったとすると、今日本人の使っているエネルギーの5分の2で済む。これは世界各国のエネルギー消費量の平均値でもある。
70年代の高校生の就寝時間は9時くらいだったものが今は12時を超え、父親の帰宅は、ストックホルムでは平均5時だが日本では8時になっても帰ってこない。それを会社は7時から始めて4時に終わり、みんなでご飯を食べて8時ごろには寝る。酒を飲みたければロウソクの明かりでと太陽にあわせた暮らしに戻せば相当エネルギー消費を減らすことができる。
「グローバル資本主義経済が王様になり、景気に振り回されて暮らしているうちは、原発はなくならない。ぼくは、『さようなら原発』というときに、自分の生活縮小への覚悟をこめて言いたい」
「金、金、金」の汚い存在
大江健三郎氏らとともにアクションを呼びかけた 鎌田慧(さとし)さん(ジャーナリスト)
「どうして北海道に原発があるんだろう。こんなに森が深くて雄大な川があって、海があって結構風も強くていろんな自然のエネルギーがあるのに。北海道には原発は似合わない」
原発のある地域を回っていろんな人と話してきたが原発のエネルギーは”金”。
中曽根元首相が1954年に初めて原子力予算をつくったときに、”もたもたしている学者のほっぺたを札束でたたいてやる”と語ったことを紹介。
買収、交付金・・・。電源三法交付金で税金をどんどん注ぎ込み、資源エネルギー庁は”130万キロの原発で10年間で480億円、稼動すると500億円(10年で)入ります”と宣伝している。
「残念ながら私の故郷の青森県にはあらゆる原発に関する施設があります。東北に巨大な鉄塔を造り長大な電線を引っ張って東京に電気を運んでくるという無駄なことをやっている」
「一方、日本に54基ある原発のうち今2基しか稼動していないが電気に何の不自由もしていない。原発とはなんだったのか・・・。メーカーとゼネコンと学者、政治家と天下り、マスコミが広告費をもらうという”金”だけの構造です。
1千万人の署名を集め、政府が新しい政策を決めるといっている8月までに力を集めて腹を決めさせる。7月16日には東京・代々木公園で10万人集会を開き、もう原発から手をひけと迫ります。
市民一人ひとりがこういう社会から脱したいとの思いをこめて頑張りましょう」(文要約)
倉本聡さん(呼びかけ人のひとり) 「岡山に疎開していた11歳のとき、隣の広島に原爆が落ちた」
湯川秀樹氏らが「原子兵器は悪である」と宣言したにもかかわらず、「核抑止力」の言葉や、東西の冷戦問題でうやむやにされ、「原子力の平和利用」という美名に騙され続けてきた。
太陽の核融合反応をヒントに原子力を作り出したが、コントロールする能力も未知数、廃棄物の処理の方法も全くわからないまま見切り発車してしまったものだ。
”昔、アイヌはその年に自然が作ってくれる利子の一部だけで暮らしていた。しかし、日本人は最近、自然という元金に手をつけている。元金に手をつけたら利子はどんどん少なくなることにこれだけ経済観念の発達した日本人がなぜ気づかないんだろう”
とのアイヌ民族の萱野茂さんの言葉を紹介。
人間が要求しているものは1980年には地球の再生能力を超えいまや地球が1・5個必要になっている。
仮に1972年時点まで戻ったとすると、今日本人の使っているエネルギーの5分の2で済む。これは世界各国のエネルギー消費量の平均値でもある。
70年代の高校生の就寝時間は9時くらいだったものが今は12時を超え、父親の帰宅は、ストックホルムでは平均5時だが日本では8時になっても帰ってこない。それを会社は7時から始めて4時に終わり、みんなでご飯を食べて8時ごろには寝る。酒を飲みたければロウソクの明かりでと太陽にあわせた暮らしに戻せば相当エネルギー消費を減らすことができる。
「グローバル資本主義経済が王様になり、景気に振り回されて暮らしているうちは、原発はなくならない。ぼくは、『さようなら原発』というときに、自分の生活縮小への覚悟をこめて言いたい」
「金、金、金」の汚い存在
大江健三郎氏らとともにアクションを呼びかけた 鎌田慧(さとし)さん(ジャーナリスト)
「どうして北海道に原発があるんだろう。こんなに森が深くて雄大な川があって、海があって結構風も強くていろんな自然のエネルギーがあるのに。北海道には原発は似合わない」
原発のある地域を回っていろんな人と話してきたが原発のエネルギーは”金”。
中曽根元首相が1954年に初めて原子力予算をつくったときに、”もたもたしている学者のほっぺたを札束でたたいてやる”と語ったことを紹介。
買収、交付金・・・。電源三法交付金で税金をどんどん注ぎ込み、資源エネルギー庁は”130万キロの原発で10年間で480億円、稼動すると500億円(10年で)入ります”と宣伝している。
「残念ながら私の故郷の青森県にはあらゆる原発に関する施設があります。東北に巨大な鉄塔を造り長大な電線を引っ張って東京に電気を運んでくるという無駄なことをやっている」
「一方、日本に54基ある原発のうち今2基しか稼動していないが電気に何の不自由もしていない。原発とはなんだったのか・・・。メーカーとゼネコンと学者、政治家と天下り、マスコミが広告費をもらうという”金”だけの構造です。
1千万人の署名を集め、政府が新しい政策を決めるといっている8月までに力を集めて腹を決めさせる。7月16日には東京・代々木公園で10万人集会を開き、もう原発から手をひけと迫ります。
市民一人ひとりがこういう社会から脱したいとの思いをこめて頑張りましょう」(文要約)