ー相場道の極意ー（全八十九章）

☆第五十章
　「通い商いの心得」

保ち合い相場のとき、上値で売り付け思惑通り下げてきて利が乗ってくると
保ち合い相場だという事を忘れ、これは当たったとばかり、さらに売り込む
ことがある。これは大変な心得違いというものである。保ち合い相場の上げ
下げは十～二十俵ぐらいがよいところであるから、早く見切りをつける事が
肝心で、欲をかいてはいけない。こういう時の売買はめんどうくさがらず、
機敏にやらなければいけない。


☆第五十一章
　「二日待つべし」

相場がだんだん熱してくると、この相場はまだまだ上がると強気一色になり
今日にでも買わなきゃ、乗り遅れるとばかりに勇み立ってくるが、こんな時
は二日待つがよい。逆に下げ過程で、この相場はまだ間違いなく下がるし、
今売っても・・・と思った時は二日待つがよい。これは極意の秘伝である。
天井値段になったら、ただひたすら売り場を狙い、底値段になったら、
もっぱら買い場を狙うことを心掛けるべきである。

◎本日分で一応基礎的なことは終わり、次回から
　　　　　　　　　　　徐々に実践面の作戦や応用に入る。

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