浅田レディースクリニック品川医院の初診を受けた一週間後。
検査結果を聞くためと、夫の精液検査をお願いするため
2度目の受診です。
夫の精液をカウンターで出してその検査結果と併せて
前回の結果を先生にききます。
30分後。クマ子のスマホに通知が届き、指定の診察室へ。
本日の先生と、女性の事務スタッフの方々、計5人が
クマ子を迎えます。まだ慣れないな、この感じ。
自分の名前をフルネームで伝えてから着席します。
「まずはご主人の検査結果ですが・・・」
ドキドキドキ・・・
夫はかつてバセドウ病を患っていた経歴があるので
それがひっかからないか心配でたまりません。
「ご主人はHIVもそのほかの検査も問題ありません。
精液もまったく問題ありませんね。」
なんと!!!夫は全く問題なかった!!!
これで彼のプライドは保たれます!
「続いてクマ子さんですが、HIVもホルモン値も
正常範囲で問題ありません」
なんだ、やっぱり問題がないんじゃないか。
「ただ・・・」
ただ???
「AMHというホルモン値を覚えていますか?事前のe-learningでも説明会でも
詳しくお伝えしたとおり当院ではこの数値を重要視しています。というのも
これが卵が体内にあとどれぐらいあるか推測できる数値になるからです。」
もちろん覚えていますとも。これが何か??
「クマ子さんの場合、AMHの値が0.8です。今のご年齢なら
平均4はあるのですが、、、、。きわめて低い。
つまりもう残っている卵がほとんどない、ということです」
一瞬、頭が真っ白になりました。
卵がすくない・・・?つまり、赤ちゃんが産めない・・・?
「クマ子さんの場合、人工授精をするとしても1回が限度です。
次は体外受精にはいった方が良いでしょう。
可能性が低いことに時間をかけていられません。」
頭を殴られた気がしました。
つまりクマ子は早期閉経の可能性があるということ。
卵がわずかなんだから・・・
「誤解のないように。AMHが低いから妊娠できないわけではありません。
ただ、時間が人よりも限られている、ということです。
残った卵を有効に使いましょう」
次回は人工授精の準備にはいる、ということで診察が終わりました。
でも頭が真っ白で・・・
自分に原因がやっぱりあったんだ。。。
現実を目の前に突き付けられ、自分でどういう感情か
コントロールできない。
彼じゃなくて私。私の体が・・・。
帰りの電車の中。
向かいに座っている男性がちらちらクマ子を見てきます。
何かな、と思っていてはたと気がつきました。
泣いていたのです。
電車の中で。
自分が涙を流していることにさえ、気が付かなかった。
慌てて次の駅でいったん降りて、深呼吸。
40代でもみんな赤ちゃんできてるじゃん。
芸能人でも、割と高齢でもすぐに赤ちゃんできてるじゃん。
なのにどうして私は望んでも赤ちゃんができないの?
なんで私がこんな体にならなきゃいけないの?
なんでこんなに苦しい思いをしなきゃいけないの―
ああ、だめだ、私。
今日は気持ちが立て直せない。
立て直らない。