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五周年

2011-04-18 22:14:29 | 東日本大震災
KKDブログは本日で五周年を迎えました。ご愛読に感謝申し上げます。

東日本大震災の勃発から、一ヶ月が経ちました。我が国は、地震、津波そして原発によってもたらされた、未曾有の危機の中にあります。今回の震災の復興は、これまでのそれ以上に困難なものです。

先週は統一地方選がありましたが、民主党政権への逆風があらわになりました。昨年の参院選での大敗と合わせて考えれば、民主党が総選挙で掲げたマニフェストへの国民の不信が相当深まった事になります。

昨年鳩山内閣から菅内閣に交代しましたが、菅首相自身は必ずしもマニフェストに固執しているわけではないと思います。また、民主党が一時期否定的だった「経済成長」や「規制改革」、「貿易自由化」にも、不十分ながら取り組む姿勢は見せています。

菅首相には、今回の震災の復興を「方便」として、多額の財源を要するマニフェストを全面見直しする決断をすべきではないでしょうか。賛否は分かれるかもしれませんが、思い切って踏み切れば、国民もその決断を評価する可能性は十分にあります。むしろ、見直すのか見直さないのか中途半端な姿勢を続けている事が、支持率低迷の原因であると考えられるからです。

例えば、鳩山前首相の掲げた二酸化炭素の25%削減は、震災の復興や原発から火発への切り替え等の観点から、実現可能性はさらに低くなりました(但し、鳩山氏は他国の枠組みへの参加を前提にしている)。ただちに撤回すべきです。また京都議定書の達成も、もはや不可能かつ無意味であり、カナダを見倣って実現不可能を宣言する必要があるでしょう。

ところで、原発事故については、政府や東電、そして各メディアで様々な論調が見られます。あまりに玉石混淆です。

まず前提として、今回の事故は多量の放射性物質を外部に漏らした重大事故なのはいうまでもありません。また、政府や東電の対応にも、検証が必要な部分が多々あると思われます。汚染水を海に流したのも、周辺国の憂慮を招いています。

ただ、一方であまりに危機を煽った論調が見られるのは残念な事です。AERAの「放射能がくる」という見出し等は、その典型です。そもそも、「放射能」と「放射線」と「放射性物質」という物理学の用語を明確に区分しないAERAの様なメディアが少なからずありますが、極めてミスリーディングです。

また、原発そのものの危険性についても、致死率等で他の発電と比較すれば、高くはありません。日本人が核に敏感なのはやむを得ませんが、原発だけが危険な発電というのは誤った見方です。ただ、政府や電力会社があまりにも安全性を強調し過ぎてきたことは、責められるべきでしょう。

最後になりましたが、東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福と、被災された皆様のご息災を、心からお祈り申し上げます。