KKDブログ

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南侵

2010-11-24 19:59:29 | 北朝鮮
昨日、驚くべき出来事がありました。北朝鮮軍が、韓国北西部の延坪島(ヨンピョンド)を砲撃し、民間人も含めた死傷者が出たということです。

同島は黄海上の北方限界線に近い島で、周辺海域ではこれまで幾度も両軍の衝突がありました。しかしながら、今回砲撃されたのは領土であり、しかも民間の住宅地等が狙われました。韓国側の発表が正しければ、北朝鮮による侵略であるのは明白です。これまで同国は、「瀬戸際外交」を何度も繰り返してきました。それに対するこれまでの対応は、甘すぎた感があります。今度ばかりは、甘い対応は許されません。

例えば、本年の韓国の哨戒艦「天安」が北に撃沈された事件では、「犯人不明」のまま行為のみを批判するという、何とも情けない国連安保理議長声明が出されただけでした。再びこのような態度でのぞめば、北が益々調子にのり、さらなる蛮行を繰り返しかねません。

では、どうすべきか。当たり前の事かもしれませんが、日米韓が強力なタッグを組む事が極めて重要です。その「当たり前」が、これまで必ずしも十分ではなかったのではないでしょうか。

日米韓が一体となって北朝鮮に立ち向かうのは勿論、中国にも圧力をかけねばなりません。今度こそ、厳しい国連決議を成立させるためにも、中国への強い圧力が求められます。

幸い、現在の李明博大統領は、日米との連携を重視しています。菅首相とオバマ大統領は、韓国と一致団結して、北朝鮮の蛮行と戦う決断をすべきでしょう。


尖閣ビデオ流出問題

2010-11-05 22:37:06 | 菅内閣
本日起床したら、驚くべきニュースがあった。尖閣諸島の沖での中国漁船による海上保安庁の巡視船への衝突事件の一部始終を、同庁側が撮影していたビデオのものと思われる映像が、YouTube上に流出したというのだ。現在、当初投稿した映像は削除されたようだが、コピーされたものが多数存在しているし、各テレビも既にこの映像を放送している。

この映像の公開を巡っては、野党側から再三要求されてきたし、世論の声も高い。にもかかわらず、政府与党は慎重姿勢を示し続け、今月ようやく衆参両院予算委員会の理事向けに公開されたが、一般公開に関しては渋り続けてきた。

その映像が、今回この様な形で一般人が見ることが出来るようになるとは思ってもいなかった。

今回の問題については、2点いえる。

1つは、政府の情報管理・危機管理の問題だ。政府が公開する前に、何者かによってこの資料が漏洩されてしまったというのは極めて由々しき問題である。

仮に内部犯であるとすれば、国家公務員法違反等の罪に問われるであろう。政府には、真相解明を求めたい。

もう1つは、そもそも論として、菅内閣の本問題への対応である。

公務執行妨害で逮捕された中国漁船の船長が、「日中関係を考慮して」等のわけの分からない理由に基づいて、処分保留のまま釈放される。閣僚が、尖閣諸島に「領土問題」があるかの様な発言をする。有り得ない事態が続いた。

映像公開問題についても、釈然としない姿勢を続けた。この衝突事件の発生当時、前原国交相はビデオ映像の公開を示唆するような発言をしていた。にもかかわらず、その後政府は公開に慎重な姿勢に転じた。

この様な菅内閣の姿勢には、世論から厳しい反応があった。今回の流出事件も、この様な世論の厳しい声が背景にあるのは間違いないだろう。

ここまで政府が渋るということは、もしかしたら映像に日本側に不利な内容があるのではないかとも思われた。しかし今回の映像をテレビで見る限り、むしろ中国漁船側が自ら衝突してきたのが、明白になった。

にもかかわらず、菅内閣は何故そこまで映像公開を拒んできたのか。明確な説明を求めたい。

露大統領の北方領土「訪問」

2010-11-02 22:19:13 | 領土問題
ロシアのメドベージェフ大統領は、昨日北方領土の国後島を訪問した。ロシアや旧ソ連の指導者の北方領土訪問は初めてだという。

北方領土は言わずもがな、我が国の固有の領土である。また、93年に細川・エリツィン両政権下で出された東京宣言によれば、ロシア側も北方四島に領土問題があることを認めている(メドベージェフ政権も、この宣言を踏襲している)。従って、今回の訪問は我が国の立場は勿論、ロシア自身の立場とも相容れず、断じて許されない。我が国の立場としては、ロシア元首による不法入国に他ならない。

元々北方四島のみならず、南樺太と千島列島も我が国の領土であった。大東亜戦争末期、旧ソ連は日ソ中立条約に反して、不意討ちでこれらの領土を奪った。満州や朝鮮も占領された。これらは、我が国や満州国に対する明らかな侵略である。この侵略は「終戦」後も続き、結果として一度もロシア領であったことのない北方四島までもが、無惨にも奪われてしまったのだ。

我が国は1951年締結のサンフランシスコ平和条約において、南樺太と千島列島を放棄した。ただし、この「千島列島」には北方四島は含まれないとするのが、現在の我が国の立場だ。理由は、北方四島は日露和親条約の時点において、我が国の領土ということで日露の見解が一致しており、その後結ばれた樺太千島交換条約によって我が国の領土となった「千島列島」とは異なるということだ。

また、サンフランシスコ平和条約に旧ソ連は署名しておらず、南樺太及び千島列島の帰属は未確定であるというのも、我が国の一貫した立場だ。日ソ・日露間の領土交渉は、それらの帰属についてから始めるのが、本来の筋であろう。

なおロシア側は、サンフランシスコ平和条約の「千島列島」に北方四島が含まれると解釈しているという。ロシア外務省の報道官によれば、「国際法によって認められたロシア連邦の領土であり、第二次世界大戦の結果、特に国連憲章によって確定された」という立場であり[http://japanese.ruvr.ru/2010/10/29/30180695.html]、南樺太、千島列島、北方四島(ロシアでは北方四島も合わせた千島列島を、「クリル諸島」と呼ぶ)全てがロシア領とされている[http://www.russia-emb.jp/about_russia/map.html]。ただし、1956年の日ソ共同宣言では、平和条約締結後に歯舞・色丹の二島を返還することを約束している。

さて、今回の「訪問」を許した直接的な原因は、やはり菅政権の外交姿勢であろう。尖閣諸島の漁船衝突事件に対する対応がお粗末すぎたり、今回の訪問前に十分な抗議を表明しなかったことで、ロシア側に甘く見られたのではないか。

ただ、全ての責任を民主党政権に帰するのはフェアではない。この問題が長く未解決であった責任は、当然長く与党であった自民党にある。最近の麻生内閣においては、首相が帰属が確定していない樺太(サハリン)南部を訪問した。これは事実上、南樺太がロシア領であると認めたに等しい。このような原理原則を歪める様な言動が、何度もあった。

今後与野党は自らの過去について、反省すべきは反省し、北方領土問題の解決に向けて真剣に努力してほしい。

【関連HP】
・内閣府北方対策本部 http://www8.cao.go.jp/
hoppo/

・外務省 北方領土問題 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/index.html