KKDブログ

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朝高無償化

2011-09-01 22:54:48 | 菅内閣
今回も朝鮮高級学校への高校無償化の手続き再開問題について述べる。

菅首相は民主党代表選が行われたその日に、高木文科相に無償化の審査手続き再開を指示した。北朝鮮による韓国・延坪島砲撃を受けて、手続きを凍結することを決めたのは菅氏自身だが、あれから大きな変化もないのに明確な理由もなしに易々と無償化するというのは、全く道理がない(もっとも、政治と教育は別と述べた首相が、政治問題を理由に凍結したのも矛盾している)。

政府は、最近北朝鮮がやや融和的な姿勢を見せていること等を受けて判断したとするが、北朝鮮はあの事件に対する謝罪も賠償も行っていない。

それに加え、そもそも朝鮮学校に公金を支出すること自体、釈然としない部分が多い。最低限、金正日政権や朝鮮総連との完全な分離、それに拉致問題を巡る我が国の立場に反する教育を行わぬことをはっきり約束してもらう必要があるだろう。地方自治体の補助金も、大阪府のようにゼロベースで見直すべきだ。

このような意見を述べたら、「民族教育の否定」「民族差別」といった批判もあるだろうが、民族教育自体は否定していないし、朝鮮民族や在日朝鮮人を差別する気持ちは全くないし、完全な話のすり替えである。現に、韓国民団も、朝鮮学校への高校無償化の適用のためには、総連との分離や教育内容の改善等が前提という旨、ホームページで主張している。http://www.mindan.org/front/newsNoticeDetail.php?bbsid=9703

菅内閣が無責任・無定見に残した置き土産。明日就任する野田次期首相には、撤回を求めたい。野田次期首相には期待することは多いだけに、この問題でつまずくことだけは避けてほしい。

また、菅首相は野田氏が任命されるまでは首相である。最後に自らの口で説明するべきだ。そう言ったら、「納得いただけるめどがつくまで、総理大臣として説明し続ける」とかいって延命されたら困るけどね(憲法上できなくはない)…


朝鮮学校無償化実行?

2011-08-29 19:07:14 | 菅内閣
民主党の新代表に野田候補が選出されたが、野田次期政権については改めてじっくり述べたい。

それよりも、驚くべきニュースがあった。菅首相が、昨年の北朝鮮による韓国ヨンピョン島への砲撃を受けて中止していた朝鮮学校への無償化の審査を、本日再開させたというのだ。

この問題は「高校無償化」を在日朝鮮人の民族学校である各地の朝鮮学校にも適用するかというものだが、鳩山前首相は文部科学省に設けた有識者会議に丸投げし、菅首相は会議の結論を受けて、一旦は手続を開始しようとしていた。

これには賛否両論はあるだろうが、この高校無償化が学校に一旦支払う形である以上、朝鮮学校の教育内容や朝鮮総連との係わりといった観点から、公金を支出するということに反対の声も多かった。また、有識者会議のメンバーや議事についても公開されず、情報公開が極めて不十分であった。

一方、先述の北朝鮮の事件を受けて手続を中止したことは、逆に筋の通らないことであるという批判もあった。確かに政治と教育は別という当初の主張と完全に矛盾するのは確かである。

そして、今回の再開。北朝鮮は韓国が求める謝罪や賠償に一切応じていないにもかかわらず、その事件を理由に中止した手続を再開するとは、これまた矛盾する話だ。

昨日、菅内閣は無定見と述べたが、最後の最後に全く道理の通らないことをやってくれた。レームダックのやけくそにしても、代表選の陰でやるとはお粗末な話だ。いくらレームダックでも、野田氏が天皇陛下から首相に任命されるその時まで、首相は菅氏であり続ける。明確な説明を求めたい。また菅氏は、よど号実行犯と拉致実行犯夫妻の子(しかも北朝鮮に肯定的な人物)を選挙に出馬させた団体と一体の団体に多額の寄付をしていた問題も取り沙汰されている。本人の言うように違法性はなくても、首相在任中に詳細な説明をすべきだろう。

朝鮮学校無償化の話は最初から慎重にすべき話であり、少なくとも拉致事件を「解決済」とする総連との完全な分離と拉致問題の正確な教育を実現しない限り、公金の支出は許されないだろう。また地方自治体の援助も、大阪府の様にゼロベースで見直すべきだ。


菅内閣総辞職を前に

2011-08-28 23:21:11 | 菅内閣
明日にも新しい民主党代表が選ばれるが、今回はようやく退陣を表明した菅内閣について振り返りたい。

昨年6月、政権交代を果たして一年も経たずに瓦解した鳩山内閣の後を受けて発足した菅内閣。ここでは、経済財政、外交安保の二点について述べたい。

経済財政については、「需要を基に成長」「雇用をよくすれば経済はよくなる」等、奇っ怪な経済認識を発足当初から示していたものの、新成長戦略においては生産性の向上という常識的な手段に基づくプランを打ち出した(首相本人の意思は不明)。ただ、内容は極めて抽象的であり、しかも次の政権が本当に実現できるかは全く不透明だ。規制緩和については「規制仕分け」、自由貿易については「平成の開国」を掲げてTPP参加を検討したものの、どちらも中途半端に終わった。とはいえ、民主党は当初成長そのものにネガティブであったことからすれば、改善したと言えなくもない。財政を悪化させ、効果は疑わしいマニフェストについても、見直しを表明し、謝罪したのは一歩前進であった。
一方、東日本大震災による原発を巡る議論について、法的・科学的根拠もなく浜岡原発を停止に追い込んだり、経産省が一部の原発再開を要請した後に「ストレステストしてから」と述べたり、個人的意見である「脱原発依存」を官邸の記者会見で表明し、代替エネルギーとして疑問の多い「自然エネルギー」を称賛するなど、あまりにも無定見な「脱原発」を打ち出したのは、行政府の長として極めて不適切である。今後も原発を再稼働させず、節電を強いるなら、日本経済への悪影響は計り知れない。

次に、外交安保について述べる。鳩山前政権が悪化させた日米関係は、菅内閣になりかなり改善したと思われる。しかしながら、普天間基地移設問題は、日米合意を遵守するといいながら、進展はなかった。防衛大綱は南西諸島の守りを強めるなど、一定の評価はできる(これも首相本人の意思は不明だが)が、武器輸出三原則の見直しを社民党に配慮して結局進めなかったのは残念だ。

領土を巡る対応は極めて不適切だった。昨年の尖閣諸島近海での漁船衝突事件は、菅内閣の最大の失態といってもいい。検察が「日中関係を考慮して」被害者を釈放したり、ビデオを意地でも公開しないあげくネット上での流出を招く。極めてお粗末な内政外交を繰り広げてしまった。また、韓国に配慮してと報じられた昨年の防衛白書延期問題や、ロシアのメドベージェフ大統領の北方領土「訪問」問題も、民主党の外交音痴が目立った問題である。

また、日韓併合百年を節目にして謝罪の談話を出し、請求権や文化財引渡しの問題は解決しているにもかかわらず、宮内庁の所蔵する「朝鮮王朝儀軌」を韓国側に引渡す日韓図書協定を締結した。日韓関係を極めて後ろ向きなものにしてしまったと思われる。

総じて、菅内閣は無定見さが目立ち、具体的に成果をあげた部分は少なく、特に外交では大きな禍根を残した。

ただ、無定見さのおかげで、民主党の当初の方針を柔軟に見直したのは悪くなかった。次期首相が誰になっても、また原点回帰する様なことは許されない。


マニフェスト

2011-07-25 23:20:12 | 菅内閣
民主党の岡田幹事長は、遂に平成21年の総選挙でのマニフェストについて、見通しが甘かったことを謝罪した。今回は、菅首相や枝野官房長官らも同様に謝罪しており、個人的見解では済まされない重大な決断だ。

勿論、政局を見越した動きであるのは誰の目にも明らかだ。とはいえ、政府・民主党がようやく正直に過ちを認めたこと自体は、大きな進歩として評価したい。

このブログでは鳩山内閣発足前から、マニフェストの内容は経済成長につながるものではないので、再考する様訴えてきた。また、マニフェストを見直す姿勢を示してきた菅内閣には一定の期待をしてきたし、東日本大震災後はそれを方便にマニフェストを全面見直しすることを唱えた。

なお、今回の謝罪ではどこまでが誤りで、どこを見直すのかが全く明確ではない。小幅な修正程度では許されない。最低でも、いわゆる「バラマキ4K」の大幅見直しは絶対に必要だ。

次の首相がいつ誰に決まるか読めないが、少なくとも菅首相・岡田幹事長が率直に誤りを認めたマニフェストを、再び実現させようとする様な者がなることは許されないだろう。


菅首相辞意→続投?

2011-06-04 22:08:20 | 菅内閣
一昨日、菅内閣不信任案は与党等の反対多数で否決された。普通なら当たり前のことだが、今回は鳩山前首相や小沢元代表らが賛意を示していたため、動向が注目されていた。

菅・鳩山両氏の会談によって、鳩山氏は菅氏が辞意を示したと解釈した。そのため鳩山氏らは反対し、小沢氏のグループも多くが欠席したことで不信任案は否決されたわけだが、菅氏は辞任の時期は曖昧にしている。

政治不信が続くなかで、この様な事態になったのは残念だ。菅氏の不誠実な態度は、一層政治不信を招くだろう。

ただ、鳩山氏が「ペテン師」と菅氏を批判するのもいただけない。菅氏のいう通り、あの覚書には辞任の「じ」の字も入っていないし、民主党代議士会での菅氏の発言も、「責任を引き継ぐ」という極めて曖昧な表現であり、辞任の時期どころか辞任するか否かも分からない。

そもそも、鳩山氏が「嘘をつくな」と騒ぐこと自体、説得力がない。それは、「首相を辞任したら影響力を行使すべきでない」という一年前に述べた言葉が嘘になるからである。

尚、前2回に渡って述べた「KAN-FULL BLOG」http://kanfullblog.kantei.go.jpの「国家元首同士の会合」という記載は、いつの間にやら「首脳同士の会合」に修正されていました。ようやく誤りを認めた様です。