我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

群青(ぐんじょう)と緑青(ろくしょう)

2024-03-17 07:28:43 | 写真 及び絵画

「群青と緑青」と題する美術展を見た、

サブタイトルに

 神々しい❝あお❞ とある、

パンフレットには

群青と緑青について次のような説明があった、

 

ーー日本画に用いられる代表的な天然顔料で

  古くから珍重されてきた、

  群青と緑青は

  銅が永い年月をかけて変化したものです、

  その鮮やかで美しい色彩は

  視線を引き付け表現や描写の

  キーポイントとなる大切な部分で使われますーー

 

美術展の会場は高崎市タワー美術館、

ひょんな切っ掛けから訪れることになった、

と言うのは

前日ビッグカメラ高崎駅前店(?)から

私が持ってるポイントカードのポイントが今月で

切れると言う通告があった、

翌日

どれくらいポイントが溜まっているのかも

知らないまま取りあえず出かけた、

なんと 12,000ポイントもあると言う、

そこでプリンターがしばしばインク切れを

起こすのでインクを買うことに決めた、

買い物を終えて久しぶりに近くにある

タワー美術館に寄ってみることにした、

この美術館ではこれまでにも

多くの美術展を見ている、

ここは私の好きな伝統的な日本画を

メインとする美術展が多い、

今回こんな企画展をやってるなんて

知らなかった、

作品は50点足らずで小規模ではあったが

出品作の顔ぶれがすごい、

日本の美術界を代表すると言っていい巨匠たち、

上村松園、横山大観、下村観山、

美術に興味を持つものなら

これらの名前を見ただけでも

見らずにはいられないだろう、

これだけではない、

絵画に多少程度の興味を持つ

私でさえ知ってる名前も複数ある、

東山魁夷、高山辰雄、杉山寧、

当然 作品は撮影できないので

紹介できないのがもどかしい、

文章で書いてみよう、

例えば 

横山大観の作品

題名:「不二霊峰」

7合目付近までの夏雲に埋もれた富士山を

遠景に置き、

近景には同じ夏雲に足元を隠された

松の木が5,6本

この松の木が緑青で雲の白系の色と

対象をなすかのように描かれて見事、

もう一つ、

東山魁夷の作品

題名:「暁雲」

東山魁夷ほど群青と緑青を

うまく使いこなした画家はいないだろう、

❝青色の魔術師❞とはこの画家に

与えられた称号だったろうか?

代表的な作品に

北欧シリーズが脳裏に浮かぶ、

白夜の薄明りの中で描かれた

森と湖の風景、

木々や湖の湖面、大気でさえ群青色の濃淡を

基調にして限りない静けさを

演出した絵になっている、

展示作品は木曽谷当たりの

ヒノキの森であろうか?

木々の間を霧が流れて薄暗く

単調な構図は一目で

東山魁夷の作品と分かった、

その他の画家

鏑木清方、竹内栖鳳、小野竹喬、

 

思わぬ得をした気分で帰路についた。



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