ちゅう年マンデーフライデー

ライク・ア・ローリングストーンなブログマガジン「マンフラ」

隆明でもヨシモトではなく野見さんの方に遭遇

2007年04月17日 | アフター・アワーズ
 前々からS部鉄道新宿線沿線に住んでいるらしいとの噂は聞いていたが、昨夜S部新宿駅のホームでノミさんに遭遇した。ドゥ・ユー・ノミ?といたかどうか知らないが、白っぽいコットンのサマージャケット、ベージュのコットンパンツという軽快ないでたち。落ち着きのない振る舞いはまぎれもないノミ・リュウメイではないか。さっそく隣に並んで電車を待った。僕の横にいた若者は、ニヤニヤしながらノミさん発見の報をケイタイメールしている。ノミさんと気づいた人が他にどれくらいいたのか分からないが、隣の列に並んでいた女性は携帯を落とした途端、ノミさんが軽快な身のこなしでそれを拾ってあげようとすると、迷惑そうな顔ですばやく拾い上げたのだった。先を越されたノミはちょっとがっかり。あのちょっと傾いだ独特のポーズで照れ隠しをしていたのだった。電車が来てドアが開く。ノミさんは中央のめざす座席に一目散に向かうが、他の客にゲットされるや、隣は空いていたにもかかわらず踵を返し、後方の空いた座席へ向かう。しかし、ややスペースが足りないのか、自分が座るには他の人に少し詰めてもらわないといけないので、そこでも、シャイなノミさんは座らずに、さらに後部車両に消えていったのだった。一瞬、僕の一人挟んだ隣に座りそうになったので、観察できるかと心が躍ったが、すばやく後部車両に消えてしまったのは本当に残念であった。何とか降りる駅を確認したかったのだが、仕事疲れから不覚にも居眠り。目覚めたときは、ステイシー・ケントが「ドリームズビル」を歌っていた。

 ノミさんのホームページを見たら、ノミさんは僕より年下だった。
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ダイアナのベサメ・ムーチョに桜吹雪舞う

2007年04月12日 | 音楽
 花見する間もなく、早東京の桜は終わりになりつつある。この媚びない散り際が桜の持ち味だ。土曜日に法事があり田舎に行く。彼の地は東京より1週間ほど桜の季節がずれているので、遅ればせながら花見でも楽しんでこようか。

 桜前線という言葉があるように、3月から5月にかけて沖縄から北海道まで、この桜前線が日本列島を縦断北上する。こんな国も珍しい。桜ほどの大木で、全体が薄桃色の花に覆われ、しかも、それがいたる所で並木を形成して春の景色を彩るなんていう国は、世界中で日本だけだろう。川べりや土手の並木、学校の校庭、丘の坂道など桜の名所は数多あるが、山の中腹にぽつんと1本咲いている山桜、路地裏に目立たなく咲いていたって桜は周囲をいっぺんに明るくしてくれる。江戸時代の吉原は、メーンストリートに、花の時期だけ桜の植木を並べて並木にしたというから豪勢だ。どうせ死ぬなら、こんな時期がいい。祖母も父も亡くなったのは、花の季節だった。兄は入梅前の6月。最後の桜は病室から眺めていたはず。どんな思いだったのだろうか。僕には、お盆よりこの季節のほうが、死者たちが里帰りを楽しんでいるように感じる。

 街灯に照らされて桜吹雪舞う夜、なぜか、ダイアナ・クラール「べサメ・ムーチョ」にしびれた。
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頬に花びら、春よりも若く、口ずさむアリア

2007年04月03日 | アフター・アワーズ
玄関のドアを開けると春風に乗って桜の花びらが二片舞い込んできた。ドアの向こうに、ところどころ芽吹き始めた欅並木の淡い緑と満開の桜の薄桃色が織り成す色彩の海が、春の長閑な光に包まれて広がっている。やはり、死ぬならこんな春がいいなと思う。

足早には歩きたくない。ときどき立ち止まって、桜の香りを胸いっぱいに吸い、肺を満たしたい。空を横切るひばりの声に耳を傾けたい。風が運ぶ、遠くの宴の音曲も騒々しいとは思わない。口笛を吹く。曲は「ゴールドベルク」のアリア。グレン・グールドの気分で、「草枕」の情景を思い浮かべる。

「Younger Than Spring」。ミュージカル「南太平洋」の1曲「春よりも若く」。君は春よりも若く、そんな君を抱きしめると、僕も春より若くなる気分だ。そんな意味の歌だったかどうか。甘いメロディを口ずさみたくなる、幸せな時間がこの季節にはある。
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