前々からS部鉄道新宿線沿線に住んでいるらしいとの噂は聞いていたが、昨夜S部新宿駅のホームでノミさんに遭遇した。ドゥ・ユー・ノミ?といたかどうか知らないが、白っぽいコットンのサマージャケット、ベージュのコットンパンツという軽快ないでたち。落ち着きのない振る舞いはまぎれもないノミ・リュウメイではないか。さっそく隣に並んで電車を待った。僕の横にいた若者は、ニヤニヤしながらノミさん発見の報をケイタイメールしている。ノミさんと気づいた人が他にどれくらいいたのか分からないが、隣の列に並んでいた女性は携帯を落とした途端、ノミさんが軽快な身のこなしでそれを拾ってあげようとすると、迷惑そうな顔ですばやく拾い上げたのだった。先を越されたノミはちょっとがっかり。あのちょっと傾いだ独特のポーズで照れ隠しをしていたのだった。電車が来てドアが開く。ノミさんは中央のめざす座席に一目散に向かうが、他の客にゲットされるや、隣は空いていたにもかかわらず踵を返し、後方の空いた座席へ向かう。しかし、ややスペースが足りないのか、自分が座るには他の人に少し詰めてもらわないといけないので、そこでも、シャイなノミさんは座らずに、さらに後部車両に消えていったのだった。一瞬、僕の一人挟んだ隣に座りそうになったので、観察できるかと心が躍ったが、すばやく後部車両に消えてしまったのは本当に残念であった。何とか降りる駅を確認したかったのだが、仕事疲れから不覚にも居眠り。目覚めたときは、ステイシー・ケントが「ドリームズビル」を歌っていた。
ノミさんのホームページを見たら、ノミさんは僕より年下だった。
ノミさんのホームページを見たら、ノミさんは僕より年下だった。