走るのをやめようかと思った時間もあったけど、
せっかくエントリーしたのだから・・・と走ることにしたこのたびのフルマラソン。
なんだかんだといろんな問題が起きて、気持ちが萎えてしまいそうだったけど走って良かった。
沿道でたくさんの人たちが手を振ったり「がんばれ!」と声をかけてくれたり
「○○さん頑張って!!」と励ましてくれたりした。
そのたびに、私は笑顔になれた。
時々沿道の人の声が聞こえた。
「嬉しそうだったよ~。」と言う声が。
長距離を走る時、一人で走っているから本当は自分との闘いをしていることになるのだろう。
しかし、一緒に走っている人たちも頑張っている、沿道の人たちも励ましてくれている。
みんなの力を感じながら、感謝しながら走っているんだなと思う。
恥ずかしい話だが、
これまでレースのはじめから最後まで同じようなペースで走ることができたらいいんだと思っていた。
でもそれでは、後半どうしてもしんどくなって、歩きの部分が出てしまう。
これまでを振り返ってみるとそういうレースが多かった。
それで今年は、坂道を走って登る時の走り方を変えてみることにした。
テレビで見るマラソンレースで、アナウンサーが
「上り坂手前から明らかにギアが変わってきましたね!」
と言うのを聞いて、それはなんとなく分かっているつもりになっていた。
しかし自分はどうするのがいいのか?深く考えていなかった。
市民ランナーだし、そんなに若くもないんだから記録を狙えるとも思えないし
とにかく最後まで走り通し、フィニッシュゲートをくぐれたらいい・・・といった感じだったな。
何度となくフルを走ってきたというのに・・・愚かだった。
楽に走るためにどんな走りをすればいいのか?
自分にとっての楽な走り方を考えたらいいだけじゃないか、となぜか突然思ったんだ。
トレーニングの時、勾配のきつい橋を走り通すのに
・上りは、歩幅を小さくして走る、できるだけジグザグに走る。
・下りは、上りよりも少しだけ歩幅を広くして走る。
身体を前傾しすぎると転倒してしまうから上半身は起こして走る。
ということにして、それを何回も試してみた。
以前、ウルトラマラソンを走ったときに、年配のおじさまがさほどスピードはないのに
あっという間に走り去って行かれるのを見てなぜなんだろうか?と思ったことがあった。
それを思い出したら、とにかく歩幅を狭くして楽に走ることを意識したらいいのだろうと言う考えに至ったんだ。
そしてそれは当たりだったらしい。
去年までの私と同じで、坂の勾配がきつくなると歩き始める人が増える。
そこをちょっと頑張って、楽に走れるペースで歩幅狭く走って行けばいいんだ。
歩くよりも絶対に前に進めるんだ。
そして下りはほんのちょっとペースを上げて歩幅を広くとり走る。
う~~~ん、気持ちよく走れるぞ。
よし、フィニッシュゲートが見えてきた。
これなら最後まで元気で走り通すことができそうだ。
テンションが上がった。
そして、ゴーーーール!!!!!
もうこれで思い残すことはない。
そんな気持ちになれたレースだった。
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