港を出たそこ「うわべ屋」でお昼ご飯。カンパチとサワラの島寿司。このお寿司が名物だといいます。温暖なこの地では、新鮮な状態での保存が困難だったため、かっては日持ちを良くするために唐辛子醤油などに漬けていたそうです。その伝統が引き継がれての「島寿司」表面がつややかなべっこう色をしていることから「べっこう寿司」とも呼ばれるとか。メカジキのフライと煮魚。魚づくしのランチおいしくいただきました。
まず「ウェザーステーション展望台」にやってきた。ガイド氏が指さしているところが私たちの宿所在地。案内図にはイルカとクジラの写真が並んでいます。小笠原では24種の鯨類が確認されていると書いてある。2月から4月頃がよく目にできるシーズンだといっている。
今にも降り出しそうな曇天。手前にはザトウクジラの行動の説明図がある。てことは、ここで鯨観察ができるときもあるということか。ずっと連なっている島々は次の写真のとおりです。
雲の中でよく見えませんでしたが、秋から冬になれば「姪」「妹」「母」が見えるのかな。
右に視線を向けるとこれらの島が・・・
そして宮之浜にやってきた。真正面の連なりが兄島だという。
浜辺から少し手前にタコ足の木。「タコノキ」というそうだ。この木の幹に何個も赤いものが巻き付けてあった。それが次の写真。
「これなんだ」と言われても、まずわからない。アリを導く香料でもつけてあるのか、これでアリを捕まえるというのです。白く開いているところにアリが来たら、ペタンと張り付いてしまうのでしょうか。
そこにはこんな説明がしてあった。こいつが生態系に甚大な被害を及ぼすのだといいます。2011年 (平成23) に世界遺産登録された小笠原諸島ですが、こんな取り組みはいつからやっているのでしょうか。そういえば横浜港だったっけ、強い毒を持った「ヒアリ」とかが見つかったとのニュースに触れたことがあった。動物にしても魚にしても外来種というやつは厄介者だ。
林野庁も環境を守ろうと一生懸命だ。グリーンに色付けされたところ、国有林のほとんど、いってみれば島全体が保護地域といった感じ。そして、島固有の動植物を紹介しています。動物はアカガシラカラスバト、オガサワラオオコウモリ、オガサワラノスリが紹介されている。
長崎展望台にやってきた。海の色はさえない。小笠原の海はボニンブルーといわれる汚れのない独特の青色だというのですが・・・
これも環境保全のための仕掛けだ。ノネコを捕まえるという。「山で暮らすネコをゼロにする」 を目標に、2010年から取り組みを進めているといいます。海鳥や小笠原諸島にしか生息せず推定40羽程度になってしまったというアカガシラカラスバトなどを守ろうとするのです。そのアカガシラカラスバトは、2016年には600羽程度にまで回復しているという。ひとの努力は無にならないのです。
このノネコ捕りの捕獲カゴはあちこちで目にするのでした。「捕った猫どうするの」と聞いてみた。安楽死ということも考えたそうですが「都会でも幸せに生きられるはず」だとして、お江戸に送っているそうです。すでに約900頭が捕獲されているそうですが、果たして優しい里親に迎えられているのでしょうか。