歳ふるごとに
生きることも生活することも面倒くさくなってまいりますが
そうこうしているうちに はや10月でございます。
これは だらついている場合ではございません。
ルーヴル美術館展へ行かなければ。
ルーヴル美術館展 ~古代ギリシア芸術・神々の遺産~
本展の目玉はもちろん
アルルのヴィーナスと、石膏像でおなじみのボルゲーゼのアレスでございますね。
ちなみに愛人関係なお2人。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/bd/5d0782f1e44ea8bb1fed650f003da165.jpg)
有名人なだけあって、あちこちで遊ばれておりました。
会場入り口では作品リストを持たされ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/1a/6df53ab706bbaef66975a5776eb8aa12.jpg)
さらに売店ではこんなことに。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/27/9524bde2a19814b021b8074129564efe.jpg)
古代ギリシアの彫刻がメインでございますので、絵画はありません。悪しからず。
ほとんどの展示品はガラスも柵も無い状態で置かれておりますので
ものすっごく 近寄って見ることができます。
からみ合う巻き毛の造形、口元の繊細な表情、身体にまとわりつく布の表現などなど
塑像ならいざしらず-----陳腐な言い方で申し訳ございませんが-----ひたすら石を彫って作ったとは、
とても信じがたいほどでございました。
「ギリシャ彫刻のような」とは、美しい顔立ちを形容する常套句でございまして
なんとも一面的な美の基準値であるようにも思われるのですが
あるいはうつむき、あるいは正面を見据えたギリシャの神々の姿は
実際、ぎょっとするほど美しいのでございますよ。
それは肖像彫刻の見せる、モデルの人間性がにじみ出るかのような美しさとは、また違うものでございます。
神々の、なんぴとにも属さない、理想化されたその面差しがたたえているのは
えもいわれぬ 冷たさ でございました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/ba/b5813ce9ba4668c66385977d254a5d9b.jpg)
アリストニケの墓碑
墓碑が多うございましたねえ。
なんとも立派なお墓を作ったものでございます。
もちろん、お墓に入ることもなく野辺で朽ちた人だって、大勢いたんでございましょうがね。
特別な身分ではない市民や職人も、墓碑に生前の姿や、職業を示すものを刻んでおります。
死者の像と言いましても、中世後期に流行したトランジ* のような脅迫的な雰囲気はみじんも無く
穏やかで威厳のある姿で表されております。
死後の闇ではなく、生前の美しい姿にフォーカスしている点、いかにもギリシア的という感じもいたします。
*トランジ=腐敗し、あるいはひからびた死体を表現した墓碑像。時には、ひきがえるや虫がまとわりついた非常におぞましい姿で表され、見る者に生あるうちの悔悛を促した。
Transi - Wikipdia
Gnalogie des Vanits
Catherine de Medicis en transi
次回にちょっと続きます。
生きることも生活することも面倒くさくなってまいりますが
そうこうしているうちに はや10月でございます。
これは だらついている場合ではございません。
ルーヴル美術館展へ行かなければ。
ルーヴル美術館展 ~古代ギリシア芸術・神々の遺産~
本展の目玉はもちろん
アルルのヴィーナスと、石膏像でおなじみのボルゲーゼのアレスでございますね。
ちなみに愛人関係なお2人。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/bd/5d0782f1e44ea8bb1fed650f003da165.jpg)
有名人なだけあって、あちこちで遊ばれておりました。
会場入り口では作品リストを持たされ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/1a/6df53ab706bbaef66975a5776eb8aa12.jpg)
さらに売店ではこんなことに。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/27/9524bde2a19814b021b8074129564efe.jpg)
古代ギリシアの彫刻がメインでございますので、絵画はありません。悪しからず。
ほとんどの展示品はガラスも柵も無い状態で置かれておりますので
ものすっごく 近寄って見ることができます。
からみ合う巻き毛の造形、口元の繊細な表情、身体にまとわりつく布の表現などなど
塑像ならいざしらず-----陳腐な言い方で申し訳ございませんが-----ひたすら石を彫って作ったとは、
とても信じがたいほどでございました。
「ギリシャ彫刻のような」とは、美しい顔立ちを形容する常套句でございまして
なんとも一面的な美の基準値であるようにも思われるのですが
あるいはうつむき、あるいは正面を見据えたギリシャの神々の姿は
実際、ぎょっとするほど美しいのでございますよ。
それは肖像彫刻の見せる、モデルの人間性がにじみ出るかのような美しさとは、また違うものでございます。
神々の、なんぴとにも属さない、理想化されたその面差しがたたえているのは
えもいわれぬ 冷たさ でございました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/ba/b5813ce9ba4668c66385977d254a5d9b.jpg)
アリストニケの墓碑
墓碑が多うございましたねえ。
なんとも立派なお墓を作ったものでございます。
もちろん、お墓に入ることもなく野辺で朽ちた人だって、大勢いたんでございましょうがね。
特別な身分ではない市民や職人も、墓碑に生前の姿や、職業を示すものを刻んでおります。
死者の像と言いましても、中世後期に流行したトランジ* のような脅迫的な雰囲気はみじんも無く
穏やかで威厳のある姿で表されております。
死後の闇ではなく、生前の美しい姿にフォーカスしている点、いかにもギリシア的という感じもいたします。
*トランジ=腐敗し、あるいはひからびた死体を表現した墓碑像。時には、ひきがえるや虫がまとわりついた非常におぞましい姿で表され、見る者に生あるうちの悔悛を促した。
Transi - Wikipdia
Gnalogie des Vanits
Catherine de Medicis en transi
次回にちょっと続きます。