東京の田舎から

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満開の曼珠沙華

2019-10-04 18:18:15 | 旅行
 曼珠沙華、すなわち、彼岸花のことである。
 この植物は、花の時期に葉がなく、晩秋に葉を出して、冬から春にかけて葉が茂るとのことであり、多くの植物とは逆の成長の仕方をする。
花の時期に葉がないことと、そして、茎だけがあるところに、妖艶な花を咲かせることから、その名称はいろいろである。別名としては、幽霊花、狐花、死人花などと、余り良い名前ではない。しかし「法華経」などの仏典に由来すると言われる「曼珠沙華」は、天上の花との意味があり、その場合には「めでたい兆し」とされることもある。但し、この植物は毒草である。

 この花、咲く前に時に見ると、まるで「棒ねぎ」である。しかし、このことを売店のおばちゃんに話すと「いや・・・アスパラだ」とのこと。


棒ネギかアスパラか?

 筆者はインターネットの情報を信じて、満開を少し過ぎた頃と思いつつ、9月24日に埼玉県日高市にある「巾着田曼珠沙華公園」の曼珠沙華を見に行った。
 案内によれば、500万本の曼珠沙華が咲き、一面が赤い絨毯を敷き詰めた如くになるとのこと。
 ところが、今年は、例年に比べて、開花時期が遅れていた。残念なことに、棒ネギかアスパラの如しの、茎ばかりであった。入園料が無料であり、少しばかり「変だな?」とは思ったのであるが・・・。しかし、園内は、臨時の売店が立ち並び、催し物もある「お祭り」であった。
 
 
曼珠沙華公園入り口

そして、公園の外には、清らかな水が流れる場所があり、時期には、「蛍が舞う」とのことである。そして、水中には、魚の泳ぐ姿が多く見えるのである。また、蛍が舞うとのことから、タニシは当然として、淡水シジミであろうか? シジミの殻が無数にあった。加えて、水路の下流側には水車小屋もあった。思わず童謡・春の小川の歌詞・・・「♪♪ 春の小川は さらさらいくよ ♪♪」が脳裏に浮かんだ程に素晴らしく昔懐かしいものであった。
 なお、水車は「昔は粉を引いていたが、今は、水車が廻っているだけ」とのことである。



清らかな水の流れる水路


水車小屋

 園内を見ても、余り綺麗ではない。売店で聞くと、「祭りは1週間延ばす」とのことで、10月6日までが、その期間に変更されているとのこと。そこで、前回から1週間後の10月1日に再度行った次第である。

 今度は、満開である。一緒に行った友人の「わー綺麗!!~」の一言は、まさにその通りであり「出直して良かった」との思いであった。
 その景色は、案内に書いてある通り「一面に赤い絨毯を敷き詰めた如し」であり、曼珠沙華の間にある樹々の作る陽の光と影が織りなす明暗が、花の美しさを引き立てている。
 この景色は、有名で、平成29年9月20日には、上皇上皇后両陛下が行幸啓されているとのこと。その記念碑が建っていた。


上皇上皇后行幸啓の記念碑



満開の曼珠沙華1









 なお、地名の「巾着田」は、高麗川の蛇行によって作られた形が「巾着」の形をしているためとのことである。


巾着田散策マップ

 前回に行ったとき、公園の外で直売していた「おじさん」が、栗を売っていた。おじさん曰く、小さい方がホクホクしていて美味しいとのこと。勧められるままに買ってきたが、ホクホクとは言い難いものであった。そして、今回、会場な内の売店で売っていた、大きな栗を買ってきたが、こちらは「ホクホク」していて美味しかった。なお、日高市は、栗の産地とのことである。



 巾着田曼珠沙華公園の祭りは10月6日の日曜日までである。
 素晴らしい満開の曼珠沙華は一見の価値はある。