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スティル:交響曲第1番 「アフロ・アメリカン」、他

2013-02-24 21:21:15 | CD


ウィリアム・グラント・スティル:
・交響曲第1番 「アフロ・アメリカン」

デューク・エリントン:
・「河」からの組曲(編曲 : ロン・コリエ)

指揮:ネーメ・ヤルヴィ
デトロイト交響楽団

CHANDOS: CHAN 9154



 黒人クラシック作曲家は珍しいのですが、その最初の人となったのがアメリカのウィリアム・グラント・スティル。なぜ珍しいかというと理由は当然で、彼らには独自のブラックミュージックがあるからです。それは彼らの優れたリズム感や運動能力を発揮出来る音楽であり、西洋音楽のように形式張ったものではありません。乱暴に言えば、西洋のクラシック音楽はキリスト教的な神に捧げるためのものから発展しているのに対し、ブラックミュージックは自分たちの生活から生まれたものです。

 そんなスティルの交響曲第1番は「アフロ・アメリカン」の副題が付いており、言わばブラックミュージックの路線で作曲家をやっていくという宣言といえるでしょう。全体としては伝統的ドイツ音楽にのっとった4楽章構成ですが、誰が聴いてもすぐわかるほどブラックミュージックの割合が大きいものとなっています。ブルー・ノート・スケール(ド、レ、♭ミ、ファ、♭ソ、ラ 、♭シの音階)を駆使し、ワウワウミュートを付けたトランペットやビブラフォンが用いられ、強いリズムやシンコペーションが特徴的です。



 動画はこのCDの第3楽章。交響的ではありますが、交響曲とは思えません。ガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーかブロードウェイ・ミュージカルの序曲のように聴こえます。オーケストレーションはなかなか整理されており、それがかえってある種の泥臭さを主張しているような気がします。私はスティルの作品は今の時点ではこの一曲しか聴いたことがありませんが、他の作品にもあたってみたいですね。

 カップリングのデューク・エリントンはもちろんジャズの音楽家。「A列車で行こう」などが有名です。収録されている「河」はもともとバレエで、そこから抜き出してオーケストレーションし、組曲としたものがこの曲のようです。下の動画は恐らくこのディスクからの録音と思われるもので、いかにもジャズっぽい一曲を選んでみました。



 ジャズは20世紀の西洋音楽に大きな影響を与えました。多くの作曲家はジャズの理論を再構築して独自の音楽を作成しました。そこで作られたいろいろなヘンテコ音楽も面白いですよ。


クラシックCD紹介のインデックス

エア・グレイヴ

2013-02-17 20:25:32 | ゲーム
 プレステ4が噂されるこのごろ、そろそろプレステ3を買おうと思っています。我が家の最新機種は相変わらずプレステ2で、初代プレステもまだまだ現役。そのプレステで「まだこんなゲームやってんのか」と言われかねない「エア・グレイヴ」の紹介(失礼ですね…)。クリアしたのは随分前ですけど、久しぶりに引っ張り出してプレイしてみました。

 本作は「シュタールフェーダー(略してシュタフェ)」をリリースしたサントスのプレステシューティング第2弾で、シュタフェに比べてかなりの進歩が感じられて個人的には結構好きなのです。横画面の縦スクロールで独特のやりにくさはありますが、きちんと調整はされています。難易度はシュタフェに比べれば手応えのあるものとなっていて、適正なのではないでしょうか。

 ゲームとしては、今時珍しい空中と地上を撃ち分けるタイプ。対地攻撃は連射のできる通常のものに加えて、照準範囲内をまとめてロックオン出来るエイミングファイアが使えます。対地攻撃ボタンを押しっぱなしにすることで照準が展開されるのですが、キーコンフィグの初期設定でなぜか対地攻撃と対空攻撃のボタンが同一のものに設定されていて、非常にプレイしにくい状態になっています。まずはこれらを別のボタンに設定しなければ、本作を普通に楽しめないかもしれません。機体は4種ですが、隠しでもう1種追加されます。

 難易度は前述のようにバランスの取れたものですが、オーバードライブ(ボムのような攻撃)をうまくパターン化する必要はあるでしょう。敵の攻撃は誘導レーザーやサーチレーザーが絡んで来るものもあり、気が抜けません。最終ボスはさらに強烈な攻撃を仕掛けて来るので、ノーコンティニュークリアするには幾らか練習が必要でしょう。

 グラフィック的にはシュタフェと同様に随所にポリゴンを使っています。ボス前にはGダライアスのようにポリゴンデモが入りますが、ポリゴンのテクスチャーが結構粗くて、まあ努力賞といった感じですけど。ステージ間には3Dのブリーフィングデモとアニメ調の会話デモが挿入されます。ただその時に音楽が鳴らないせいか、ちょっと盛り上がりに欠ける気がします。音楽は全般的に良いですが、個人的にはシュタフェの方が好みですね。



 こちらは1面の動画。グラフィックはそれなりの描き込みで好印象。このプレイではエイミングファイアを使っていないようです。

 全体として、シュタフェのいいところを受け継ぎつつ、レベルアップするところはしているという好感の持てる出来映え。決して金のかかった大作ではありませんが、弾を撃っている感覚などの手触りは名作と言われるシューティングに引けを取りません。ゲームディスクにはテキストファイルが収録されていて、PCで開くとちょっとした裏話を読むことができます(シュタフェも同様)。

 当時としてもやや古い印象があり、今見ると時代錯誤に見えるでしょうけれど、なかなかサービス精神の旺盛な作品です。生産枚数が少ないのか中古屋であまり見かけませんが、運良く見つけたらぜひどうぞ。




 ちなみにこちらはシュタフェ。ご覧になると判るように、エア・グレイヴと同じテイストです。通常だと簡単すぎるので、動画ではさすがにハードランクでプレイしているようです。ポリゴンを使った演出面はちょっと苦しい部分もありますが、とにかく和みます。音楽も良くて、特に2面、6面、エンディングが好み。ただ収録されているループが短くて、ステージ途中で読み込み直すのが残念!