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ゼビウス

2018-03-18 23:23:24 | ゲーム
 ずいぶん前の「ゼビウスと私」の記事で、ファミコン版ゼビウスに苦戦したと書きました。X1版ゼビウスから入門した私にとって、ファミコン版の動きの滑らかさと速さが苦手であり、また羨ましくもありました。当時は友人の家で遊ばせてもらっていましたが、X1版のようにうまくプレイできず、非常に悔しい思いをしておりました。

 あれから30年以上も経過した現在、ファミコン版ゼビウスのカートリッジは世の中に溢れるほど出回っておりまして、どこでも数百円で売っています。私はちょっと前に購入し、ちょくちょくプレイしていましたが、相変わらずヘタクソなままでした。それでもあの当時にこれほどのクオリティを持っていたことに改めて驚かされたのでした。



 ゼビウスといえば巨大要塞アンドアジェネシス。ファミコン版では飛んでおらず地上に張り付いています。これは当時よく残念に思われていた点かと思われます。なんせ他のPC版ではちゃんと移動していたからです。しかしながらこれについて考えてみると、PCのグラフィックは汎用性を高める設計がされていたため、工夫をすれば大抵のものはなんとかできたのです。一方ファミコンはゲームに特化しているため、どんなに工夫をしても全くできないことも多かったのです。アンドアジェネシスの飛行もその一つではありますが、飛行していようがいまいがゲームにはあまり関係ないという割り切りの判断が見事で、さすがにナムコ製なだけはあると感心していました。もちろんPC版もちゃんと再現できた工夫と努力は素晴らしいものであるので、今となってはどのゼビウスがすごいかという議論はバカバカしいものですね。



 もうひとつファミコン版でカットされた要素として砂漠の地上絵が挙げられます。ゲームの神秘性を示すには効果的なアイテムではありましたが、これも大胆にカットされました。ゲーム性に関わる点として、スペシャルフラッグ出現位置がわかりづらいということはありますが、心眼で見ればなんとかなります。



 逆にファミコン版で追加された(?)要素として、46本目のソルがあります。6面終盤には川の手前左側に他のゼビウスにはないソルが埋まっています。他にも空中物のバキュラが追加出現していたり、地上物がずれているところもあります。



 さて、私がヘタクソだった原因は9、10、14面に出現するガルザカートをうまく避けられないためでした。ガルザカートは出現後に16方向のスパリオ(通常弾)と4つのブラグスパリオ(誘導弾)を放出しますが、分裂する前に撃破できればラッキーでした。ファミコン版は画面の縦方向の長さがアーケード版より短いため、高速で出現するガルザカートの難易度が上昇しているような気がします。ところが、先日プレイしていた時になぜか突然に開眼して、ブラグスパリオの突破率が劇的に上昇したのでした。今後やりこむことがあれば、ジェミニ誘導(破壊不可能なブラグスパリオを画面内でうまく誘導して点数を稼ぐ技)にも挑戦したいところです。



 挑戦といえば、1000万点も達成してみたいですね。効率の良い方法として、残機がある程度たまった時点で9面冒頭のソル4本を破壊してはすぐ死ぬというプレイがあるようです。または、4本のソルを破壊し、前述のガルザカートを突破し、アンドアジェネシスと相打ちという方法もあり、こちらの方が時間が余分にかかるけど1機あたりの点数は高くなります。まあいずれにせよ残機を100機200機と溜め込むだけの腕前が必要ですが。



 ガルザカートをうまく突破できるようになったら、次の壁は16面突破です。16面は一応最終面だけあって、敵の配置が非常に厳しいものになっています。これをミスせずにクリアするのがゼビウス攻略度の目安となるでしょう。ゼビウスではエリアの70%を超えてミスすると次のエリアからのスタート(死に越え)になりますが、エリア16終盤でやられて2周目に入ってもあまり嬉しくないのです。私はしばらく死に越えが続きましたが、その後なんとか真っ当にクリアできるようになりました。上の写真がその状況。この感覚をキープしたいところ。



 ゼビウスでは自機ソルバルウがやられた瞬間、機体の上下が反転するというトリビアがあります。アーケード版において、これが仕様なのかアサインミスなのかはわかりませんが、ファミコン版でも再現されていました。これくらいの余裕はあったみたいですね。

 そういえばゲーム冒頭に画面右端を攻撃すると出現するコピー防止用メッセージはファミコン版にはありませんでした。ああいうのはスプライト表示数を食うから当然無理ですね。もちろん9面初めの森の中に背景として書き込まれている「namco」の文字もなし。

 まあそんな細かい点はともかく、長年のファミコン版ゼビウス苦手意識をなんとか克服できてホッとしております。

ドラゴンスレイヤーI

2018-03-12 22:54:13 | ゲーム
 前回『ドラゴンスレイヤー外伝』の記事を書きましたが、その後どうしてもまた初代をプレイしたくなり、980円+消費税で買ってきました。そして次の日に一気にクリアしてしまいました。



 『ハイドライド・スペシャル』の記事でも書いたように、1984年に8bitPCゲーム界にARPGがほぼ同時に3作発売されたうちのひとつが初代『ドラゴンスレイヤー』です。そして外伝の記事でも書いたように、非常に抽象的かつシュール、面クリア型、高いパズル性、ドラマ性皆無、などの特徴があります。ゲームボーイへの移植にあたっては、見た目のシュールさがいくらか低下したようですね。



 上の写真はゲームスタート直後。最初の目的は剣を拾うこと。リングを使って迷宮を突破して右上の剣を取るか、十字架で身を守りながら敵地の中で探すか。左にあるのはプレイヤーの家で、体力回復やパワーアップが可能。



 スタート直後の下の方には、敵モンスター群。十字架は敵の通行を禁止するアイテム。持ち歩くこともできますが、お互いに攻撃が不可能に。コインを拾って家に持ち帰ると体力アップ。宝箱にはアイテムが入っていますが、どこからか鍵を拾ってこなければなりません。

 このドラスレのPC版のパッケージには「前代未聞麻薬的爽快遊戯」というアオリ文句が書かれていました。今のご時世なら「麻薬的はいかんだろう」となりそうですが、確かに病みつきになるような中毒性があります。

 その中毒性の正体は、「プレイヤーが自分でテクニックを発掘し、それを応用できること」だと思われます。このゲームには厳格なルールが設定されていて、それに従って画面の外側も含めた全てが動作しています。そのゲームのルールに加えてプレイヤー自身がテクニックによる新たなルールを世界に加えることができるのです。プレイヤーの意思によってゲームフィールドを支配できるような感覚があるのです。もちろんうまくいかずに逃げ回りプレイになることもあるのですが、それでも地形やアイテムのちょっとした配置で逆転が可能だったりするのです。



 部屋いっぱいの宝箱を開けると画面中アイテムであふれます。ダイヤ型のパワーストーンを家に持ち帰ると攻撃力上昇。家が遠いと往復に大変なので、家を押して引っ越してきました。ゲームの中盤は攻撃力と経験値(防御力なども兼ねる)を上げることが目的。



 マップを表示させる魔法を使うこともできます。マップの左右はつながっていますが、一段ずれています。ここに見えている範囲は全体の2/3くらいでしょうか。



 攻撃力50万、経験値3万(斜め移動可能)のパラメータで十分にクリア可能。いよいよ終盤になります。



 最終ボスの三つ首ドラゴン。周囲の4つの宝箱には王冠が入っています。真正面から戦うと黒焦げにされてしまいます。そして周囲の十字架は私が配置したもので、こうしておくとドラゴンを倒した後に非常に楽なのです。もっとも、ドラゴン撃破後のプレイヤーへの試練はそれだけではありませんが……。



 そして王冠を4つ家に持ち帰るとクリアです! ゲームボーイ版はこの後PHASE2がスタートします。より困難でトリッキーなステージが待っています。

 私が持っていたドラスレはX1版で、カセットテープ2本組でした。各PHASEをクリアするとカセットテープから次のマップを読み込んでいました。全部で20面ほどあったかと思いますが、確か全部はクリアしていなかったような気がします。どこかのPHASEではパワーストーンが足りずに、体力が30〜40万もあるドラゴンの頭に対してわずか10ずつのダメージを与えて倒した覚えがあります。宝箱から確実にパワーストーンを出す方法があるのですが、当時は気づきませんでした。また、ドラゴンの胴体はプレイヤーがどんなに強くなっても10ずつのダメージしか与えることができないのですが、ひたすら攻撃して倒したこともありました。



 ゲームボーイ版はPHASE2をクリアするとゲーム終了。半日かけて通しでクリアしました。ちなみにゲーム中の音楽はドヴォルザークのスラブ舞曲(主に第7番)で、なんともトボケた味があります。

 というわけで、プレイヤーの意図がダイレクトにゲームフィールドに反映される感覚を久しぶりに味わうことができました。また、厳密なルールの裏側にあるのが「リソース管理の重要性」であり、考えなしにプレイするとすぐに行き詰まってしまいます。この緊張感も不可欠です。これら「ルール」と「リソース管理」を突き詰めて大ヒットしたのがドラゴンスレイヤーII『ザナドゥ』なのですが、現在の私の環境への移植がなくて残念。『ファザナドゥ』で我慢するか……。