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ゴモラスピード

2016-09-11 22:06:24 | ゲーム
 PCエンジンで発売された『ゴモラスピード』、このタイトルの意味するところは何でしょうか。

 このゲームにはゴモラと名のつくキャラは出てきませんし、スピード要素もそれほど大きくありません。ではどういう意味か?

 クリアしてもさっぱりわかりませんでした!

 ゲームのルールはそれほど難しくはなく、自機の体のパーツを集めて長くし、長い体で全てのエサを囲んでゲットし、出口から脱出するというもの。本作の説明書には「このゲームは、とても簡単なゲームルールですので、自分の力でクリアーしたい人は、ここから先を見ないで、プレイしてみて下さい」と書いてあるほどです。まあ、こういうゲームほど細かいテクニックがたくさん設定されているんですけどね。



 上の写真で、左下のニョロニョロと長いのがプレイヤーが操作する「ゴーム」というキャラ。最初は頭だけですが、ステージ内を体のパーツが動き回っており、これとぶつかると頭の後ろについてくる体になります。オレンジ色の玉はエサで、これを体でくるっと囲んで頭と尻尾をくっつけるとエサをゲットしたことになります。右上の水色のは敵で、ゴームの頭が接触するとミス。胴体が接触してもミスになりませんが、頭と切り離されてしまうので、再度回収する必要があります。ゴームは尻尾から設置爆弾を出すことができ、爆風に巻き込まれた敵はしばらくシビれて、接触してもミスしなくなります。エサを全て回収し、出現した出口から出たらステージクリア。

 ……ちょっとルールを書いただけでも結構な分量になってしまいましたが、設定されたルールはこれでもまだ半分くらい。コンティニューの回数を増やす技などもあります。

 ステージ数は25で、途中で幾つかの分岐あり。ステージ20まではパスワードコンティニューが可能。途中ではボス戦などもあって、そのための攻撃用の特殊アイテムを取る必要がある場合もあります。



 ステージクリアしたら、このようなアイキャッチもいくつかあります。

 プレイした手触りとしては、とにかくニョロニョロとした感覚がクセになります。動き回るエサをくるっと囲む、シビれた敵をくるっと囲む、アイテムの進路をささっとふさぐ、などの行動がレスポンスよくできるのが楽しいのです。囲むのに慣れるまでは左手の親指が疲れるかもしれませんが……。



 ゲーム後半は多数のゴツい敵が画面いっぱいに動き回っていますが、ゴームを追いかけてきたりはしないので、爆弾でシビれさせてステージの隅っこにまとめてしまえば全く問題なし。それまでにどういう手順とルートをとるかを判断できるようになると格段に簡単になります。



 最終ボスは「ウン・ドド・キング」。ボスが出す2種類の飛び道具を防ぐために、胴体で頭をくるっと囲んでガードし、ちぎれた体を素早く回収、という操作がなかなか新鮮。

 独特のゲームではありますが、多関節のニョロニョロ自機の例としては『ジャングラー』、囲む操作は『リブルラブル』、迷路ステージからの脱出は『ガントレット』、爆弾設置は『ワープ&ワープ』などからの類似性を感じました。いずれも古いアーケードゲームですね。



 エンディングのスタッフロールからの一枚。この故・藤沢勉氏が手がけるゲームはいずれも独創的な作品でした。本作を製作したUPLというメーカーはこの藤沢氏の思想を強く反映したゲームを作っていました。それほど大きなメーカーではなかったため、大手と同じことをしては勝てないという意識があったのだそうです。

 藤沢氏が制作した『忍者くん』『ぺんぎんくんウォーズ』などもシンプルではあるけれど、敵がロジックを基に行動しているために単純なパターンにはまらず、一筋縄ではいかないゲームでした。

 残念ながら格闘ゲームブームの1990年代前半にUPLは倒産してしまいましたが、その作品の版権は管理されておりますので、PS4にダウンロードコンテンツとして多数移植されるのを期待したいところです。

 余談ですが、本作と近い時期にUPLより発売された『宇宙戦艦ゴモラ』というシューティングがあります。本作との関連は全くないようです。わたしはこの『宇宙戦艦ゴモラ』のアーケード版が大変気にいっているのですが、メガドライブ版にプレミアがついて15,000円くらいするのが納得いかんのです。なんとかならんものか……。