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クシェネク:交響曲第2番

2012-10-21 20:20:22 | CD


エルンスト・クシェネク:
・交響曲第2番

指揮:ローター・ツァグロセーク
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

LONDON: POCL-1736



 ゴミのような音楽です。と言っても、ゴミのように価値のない音楽という意味ではありません。産業廃棄物のようなフレーズの断片が次々に積もっていき、聴いた後に「一体なんだったんだ…」と頭を抱えたくなるような音楽です。晦渋で複雑で長大で、旋律もわからず構造も見えず、ただ呆然と聴くしかありません。

 ライナーノーツには作曲者クシェネクの言葉として、「どうしてこのような短期間でこんなにも多くの音符を紙に書くことができたのか判らない」とか「20年前に作曲した作品を振り返ることは、以来聴くことがなかったこともあって、この曲を初めて聴く聴衆と同様の立場に自分を置くようで、不思議な印象だ」とか書いてあります。そりゃあそうでしょう、ほとんど脊髄反射で書いたようなもんでしょうから。

 クシェネクはウィーンで生まれ、マーラーの娘アンナと結婚生活も送りました。クシェネクとマーラーの関係は深いものであったでしょうから、マーラーに大きな影響を受けているのは間違いないでしょうし、この交響曲第2番もマーラーへの挑戦だろうと言われています。私は実はクシェネクの作品はこの曲以外に聴いたことないし、マーラーもほとんど聴かないのですが、世の中にはマーラーの影響を受けたとされる曲がぼちぼち存在しており、わけわからんと思いつつも聴いてみたいと言う気がちょっとだけあるのです。

 ジャケット写真に「ENTARTETE MUSIK」とありますが、これはナチスによって「退廃音楽」のレッテルを貼られた作品を紹介するシリーズです。「退廃」の基準もどうせ無いようなもので、当局が気に入らないものは全て「退廃」なんでしょうけれど、他にもいろいろ(前衛的なものを)聴いてみたいものです。




クラシックCD紹介のインデックス

スターワインダー

2012-10-07 21:23:27 | ゲーム
 今回は「超クソゲー2」にも掲載されていた、その筋ではちょっとだけ有名な洋ゲー「スターワインダー」(プレイステーション)の紹介。



 いきなり購買意欲がごっそり削がれる(人によってはビンビンみなぎる)ジャケット絵ですが、裏面を見ると、

準備はできたか!!
では、3Dの世界へ出発しよう

敵はなかなか手強い。
しっかり訓練を積み、
勇気を持って戦え!!


君ならできる!!
君だからできる!!


とか書いてあって、そのピント外れのあおり文句にクラクラきてしまいます。画面写真も要領を得ないし、全く具体性の無いジャケットです。唯一「THE ULTIMATE SPACE RACE」と書いてある事から、「ああ、宇宙空間でレースっぽい事をするんだ」ということが何となくわかります。

 宇宙でレースってコースとかどないすんねん、という疑問も涌きましょうが、宇宙空間にひょろっとしたヒモのようなものが浮いていて、近寄ってみるとそれがレースのコースなのでした。ジェットコースターのようなものを考えていただければいいかと思います。

 コースに沿って赤いラインが引かれており、そこに近づく程レース用宇宙船にエネルギーが供給されてスピードアップするという設定です。うっかり赤いラインから外れて宇宙空間に飛び出してしまうと、スピードがガタ落ちになるだけでなくコースも見失ってしまうという心細い事になるので注意しましょう。

 レースですから当然ライバルがいます。けれどもそんな奴らはミサイルで迎撃しましょう。数秒間は足止めをする事ができます。ミサイルが切れたら、あとは実力でがんばりましょう。

 プレイヤーは地球を代表するパイロット「コナー・ローズ」(虫コナーズみたいだ)となって、全てのステージを勝ち抜くのです。ステージ4つをまとめて1つのクオドラントを構成し、全部で10のクオドラントと最終ステージがゲームの舞台となります。



 まあ、↑こんな感じのゲームです。見るからに大味ですが、意外と面白いです。細かい戦略とか必勝法とか考えずに、ひたすらアクセルをふかしてミサイルを撃っているのが楽しいです。クオドラントが進むにつれてコースは徐々に複雑になりますが、敵も賢くないので問題ありません。動画は第2クオドラントなので、コースはまだまだ簡単です。第9クオドラントあたりで難易度は最高になり、第10クオドラントはハイスピードコースのような設定なので楽になります。最終ステージはライバルとの一騎打ちで、プレイによってライバルが変わるようです。

 私は全ステージで1着になるまでやり直しましたが、さほど苦もなく達成しました。宇宙船は幾つかのうちから選べますが、赤いやつはバランスが取れていてプレイしやすいような気がしました。

 ステージ開始前のロード時間中にはパズルをプレイさせられます。ばらばらになった絵を完成させるとミサイルがおまけとしてもらえるのですが、制限時間が短くて、20回に1回くらいしか成功しません。なんなんだ、これは…。

 各ステージには星の名前と星座が示されており(リギル・ケンタウルス、フォーマルハウト、バテン・カイトスなど)、ちょっとしたスペースロマンを感じさせます。なぜか全て地球基準の名前なのが気になりますが…。

 ゲームのBGMはオーケストラ風。ハイテンポかつ変拍子の複雑なもので、様々なフレーズの断片が巻き上げられるような、非常に私の好みに近いものでした。どなたかこの音楽の良さをわかってくれる人はいないでしょうか?

 ゲームはサクッとプレイしてスカッと終わらすことができる、なかなかいいものだと思うのですが、とにかくジャケットが笑える程マイナスポイントなのが惜しいです。笑える程マイナスといえば、解説書もかなりおかしな事になっています。目次のページ数は滅茶苦茶だし、本文も直訳・誤訳・アメリカンジョークで埋め尽くされています。気になる方はぜひ中古屋で探して買ってみてください。

 最後に、このゲームをプレイするためのヒントが解説書に書いてありましたので、それを紹介しましょう。

□フルーツや野菜を食べよう。
□スターワインダーを何回もやって、友達に話してみよう。