…と、祖父である伯爵にいきなり言われ、セディの母親はお城から追い出されてしまいました。それというのも、今までセディは親子三人でニューヨークに住んでいたのに、父親が亡くなったことを契機にイギリスの祖父のもとで育てられることになったからです。そしてセディは母親を探すつらい旅に出るのでした。
これがファミコン版『小公子セディ』のオープニングですが、実際の世界名作劇場のアニメを見た覚えがないのでこのような展開がまともなものかどうかは知りません。ただ私が知っていたのは、バカゲーとして有名であるということだけでした。中古ショップで480円で売っていたので購入してしまったのです。
とにかく「家庭教師がトラウマ級にうっとおしい」ということが語られています。ちょっと不安を抱えながらスタートします。
うーん、伯爵のお城にしてはえらく殺風景です。とにかく外に出ようと思ってドアを開けると…。
いきなりクイズ! こいつが噂の家庭教師です! ちなみに正解はファドツ! 運が悪いと5回も6回も家庭教師が現れて、なかなか外に出られない場合があります。
町はこんな感じ。中央上が伯爵のお城。ここからセディは町の人々に聞き込みをして母親の手がかりを探すことになります。下の方にいる少年に隣町のレストランのサービス券をもらって、とにかくそこに行こうと町を出ます。
すると周りから多くの男たちがセディに向かって攻めてくるではありませんか! エンカウントは避けられそうにありません。試しにぶつかってみると…。
また現れました! しかも攻めてきているのはすべて同一人物の家庭教師です! これはトラウマ! クイズの問題数はそれほど多くないのですぐに答えを覚えられると思いますが、とにかく敵(家庭教師)の数が多い! エンカウントするごとにマップ上の敵の位置はリセットされるのが救いで、1ドットでも先に進むのがいいのかもしれません。敵に捕まると時々問答無用で伯爵の城まで戻されることがあってガックリします。
さてなんとか隣町までやってきました。母親の捜索のために聞き込みをしていると…。
なんとあの有名な武器を売っている店が! まあ買えないんですけどね。
それぞれの町では代官がおかしなことをやらかしていて、なぜかセディがそれらを解決するはめになります。それだけならまだしも、霊を成仏させてまわったり戦争を食い止めたりと勇者なみの活躍っぷり。凄いぞセディ!
戦争を食い止めた時の渾身のグラフィック。ここからエンディングが始まるのですが、突然伯爵と母親が現れるというよくわからない展開。母親が町をたらい回しさせられていた理由も、いまどこにいたのかも説明されずにとりあえずハッピーエンド。なんかしらんけど、とにかく良かった!
ゲーム中は選択肢として「フルート」というのが多くの場合で示されます。これによって人々の警戒心を解くのですが、それほど活躍するわけではありませんでした。フルート一本でのし上がっていくような展開を期待していたのですけど。
ゲームで一番難しかったところは3つ目の町がなかなか見つからなかったこと。道の北側にあると聞いてはいましたが、どこにも見えません。ところが敵との戦闘に入る刹那、通行人が草むらの中に入って行くのが見えました。そこが町の入り口に違いないと考えて行ってみると見事正解でした。ここ以外はしらみ潰しに聞き込みをしていけば誰でもクリアできるでしょう。
原作アニメがこういう作品かどうかは知りませんが(多分違う)、煩わしいクイズを除けばサクサク進むので、原作アニメを知っている人も(ある意味)楽しめる(かもしれない)ゲームです。