九州の旅・・・２

夫婦、友達、親子など、知らない同士が集まってバスツアーが始まる。
今回は、３人とか４人くらいのグループが何組かいて賑やかだった。
その中で仲良し親子３人がいた。お母さんと娘さんが手をつないで歩き、そのあとをお父さんが黙って付いて歩く親子。娘さんが誘ったのかな？それともご両親かな。
リリオーは昔を思い出した。母と２人で旅行したことを。
温泉好きな親子は有馬や城之崎など良く行った。そう、台湾や香港、ハワイの海外旅行も。
リリオーが２０才過ぎた頃、もの凄く本当に凄く母に迷惑をかけたことがあった。輪をかけて、お水の世界に入ったときは言葉も出ないくらい辛そうだった。
だから親孝行しようと思って行ったのか？それとも一緒してくれる彼が見つからなかったか？解らないが・・・何処へ行くのも一緒だった。
母は、それを近所の人に何度も話していたこと、母が亡くなったとき、知った。
「姉ちゃん（リリオーのこと）が色んなとこへ連れて行ってくれる、この前は○○へ、今度は△△へと写真を見せながら話してくれた、姉ちゃんと旅行するのが一番嬉しいとお母ちゃんは言ってたで、親孝行やったなあ」
得意気に話をしていた母が目に浮かぶ。
もっともっと一緒に行きたかったけれど、体が不自由になって遠出が出来なくなった。まあ、それから車いすに乗せてパチンコに連れて行ったが。
仲良し親子３人の姿を見て母を思い出す。
お父さんやお母さんが健在な人たち・・・親孝行してね。
「親孝行したいときには親はなし」にならぬよう。