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富士フイルム「アビガン錠」開発苦闘16年 富山の薬売りのDNAがエボラから世界を救うプロジェクトX 

2014年11月27日 | ヨキコトキク・斧琴菊:アッパレ・天晴!
:虫歯菌⇒ワクチン10年前開発⇒と書いてたが・・・!?

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富士フイルム「アビガン錠」開発苦闘16年 「富山の薬売り」のDNAが、エボラから世界を救う まさに「プロジェクトX」! 現代ビジネス 11月27日(木)6時2分配信

米ペンタゴンも注目

 こうして資金的な問題も解決した富山化学はさらなる臨床試験を進めていく。

 同社が開発したT-705が画期的なのは、これまでの抗インフルエンザ薬とは効き方のメカニズムが異なる点だ。前出の白木教授が説明する。

 「ウイルスは細胞の中に入り込んで、複製、つまりたくさんの子供を作って増殖していきます。そして、細胞から★飛び出して、また別の細胞に入り込む。タミフルやリレンザといったこれまでの治療薬では、増殖するウイルスを★細胞内に閉じ込めて、感染の拡大を防ぐ効果があります。

 一方、『T-705』はウイルスの★複製そのものを★阻害します。ウイルスの★増殖を直接抑えられるのです。また、ウイルスは増殖の過程でどうしても薬の耐性を持ってしまうものですが、増殖そのものを抑える『T-705』では★耐性ができにくいことも特徴です」

 耐性ができにくいため、新型のインフルエンザにも効果が期待できる。そして、さらにこの薬が優れている点は、インフルエンザに似た多くのウイルスで同様の効果が期待できることだ。だからこそ、インフルエンザ薬として開発されながら、エボラ出血熱にも効くのではないかと期待されているのである。

 このT-705の効能に早い段階から注目していたのが、世界最大の軍事力を誇るペンタゴン(米国防総省)だ。米メディアによると、ペンタゴンは'12年3月から「T-705」を生物テロ対策の薬剤に指定しており、開発費用として140億円を助成しているという。そのペンタゴンが音頭を取って、米国内でも大規模な臨床試験が進められていった。

 米国当局の活発な動きの中、中国では新しい鳥インフルエンザの感染者が続出した。こうした背景もあって今年3月、「新型インフルエンザが爆発的に流行し、他の薬が効かない場合」という条件付き承認ではあるが、ついにアビガンが誕生したのだ。発見から16年。長きにわたる苦闘だった。

 そして、今年8月、ペンタゴンが「アビガン」をエボラに効く可能性のある治療薬の候補として発表。緊急措置としてスペインでは二次感染した女性看護師に投与され、完治した。ドイツではエボラ出血熱を発症したウガンダ人に投与され、回復傾向にあると現地で報道されている。今後もアビガンによってエボラウイルスから一人でも多くの命が救われることが期待されている。

 「富山化学には現時点で2万人分の錠剤が在庫としてあり、錠剤にする前の原薬は30万人程度があります。追加生産が可能なため、各国からの提供要請があれば、日本政府とも協議の上、対応していきます」(前出・田口)

 史上最悪のエボラ禍に打ち勝つ、一筋の光明が見えてきた。もうパニックに陥る必要はない。我々には使命に燃えた男たちが執念で作り上げた「アビガン」という錠剤があるのだから。  (文中一部敬称略) 「週刊現代」2014年11月29日号より

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