表千家一期一会

今年最後のおよばれ




今日は大阪市内で開かれたお茶会に出かけ
今年最後のおよばれをしてきました

ご亭主の婦人が席に出てこられ

「まあこんな年末のお忙しい時にお越し頂いて・・・」
と恐縮して挨拶されますと

お正客の先生が

「いやいや昔だったら餅を切るやら色々することがありましたが
今はカレンダーが変わるだけのことで・・
それよりご亭主の方こそ
色々とお持ちだし大変でしたでしょうに
私らはこうやって楽しませていただくだけで・・」

などなどよどみなく挨拶されまして
それを聞いている私達も
同じ気持ちで一礼させていただきました


こんな挨拶ひとつとっても
師走の慌ただしさの中に
お茶をしていることの幸せを
しみじみ感じさせていただきます


お床の掛物が

「今日好晴」

御正客の先生が

これをご覧になって

「正に今日のような日のことですなぁ!」



竹一重切花入には
真白なふわふわの綿の実と
紅白の椿

お棚は三重棚でした

菊花の螺鈿の細工が施された炉縁がとても豪華でした


色々と年の瀬ならではのお取り合わせを
楽しませていただきましたが
私の心に一番残ったのは


お箱などが並べられていたお床の脇の
琵琶台におかれていた

伏見焼の置物です


うりんこを連れた猪が
鼠と向き合って並んでいました


「お疲れ様!」

「じゃあ 来年頼むよ!」

なんて会話をしているみたいで

こうやって猪さんの親子と鼠さんを置かれた
ご亭主の優しいお気持ちが伝わってくるようでした


12年の一つの周期を終え
新たな12年を迎えることに
背筋が伸びる思いで
清々しい気持ちになりました

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