好天です。通勤経路となる園田に昼休みの散歩に出てみます。
不要不急ですが。ご容赦。
元は暗峠にあったというこのお寺は、厄神様を祀ります。お寺です・・しかし、立派な鳥居です。
門柱には孔雀明王とあります。
孔雀明王はヒンドゥー教の神の乗物にあたり、毒蛇を捕食する孔雀が神格化されたものです。緒毒を消滅させるといいます。
孔雀というのは大型で結構気の荒い鳥です。甲高い声で鳴きます。
茨城の雨引観音で放し飼いされていたのを間近で見たことがあります。
美しいですが、往古からある意味で恐怖を覚える対象だったかも知れません。
“陰摩羅鬼”(おんもらき)という妖怪がいるらしいんですが、その正体は十分に供養を受けていない新しい屍から発した気であるとか、若くして夫を亡くした若妻の嘆きが転じたものだとか言われます。
要するにまだ妖怪歴の浅い生乾きの毒性の高い魔物ということでしょうか?
その姿、鳴き声のモチーフが孔雀じゃなかったか・・・
境内はそれほど広くありません。聖天様も祀られているようです。
聖天様の巾着ですね。商売繁盛の神様でもあります。
どの神様も厨子の奥におわし、拝めません。
聖天様は象頭人身の抱擁神としての造像が有名でしょうか。礼拝には二股大根を供えます。
この神様は生半可な気持ちで信心してはならないとも言います。
浴油法という特殊な供養を行わなければならず、信心深い者には除障碍神となる一方、法を怠る者には障碍神、つまり危害を加える神となるそうです。
こちらもヒンドゥーから取り込まれた神で、一説に主要神シヴァと川の神パールバティの長男ガネーシャ、シヴァとの諍いで首を斬られて遠くに放られてしまいます。
仔細を知ったシヴァは首を探しに出ますが探し出せず、最初に出会った象の首を切って挿げ替えたとされます。
ヒンドゥーならではという異形の神様ですね。
ガネーシャ神。仏教に取り入れられて歓喜天となる。
浴油法を行うんですね。
仏教神となってからは歓喜天、自在天と合わさって大歓喜自在天など力を持った軍神的な神様です。
不動明王、愛染明王、歓喜天そして孔雀明王とその力を存分に発揮して病魔を焼き尽くして頂きたいものです。
そして”やなもの”も見ます。
もうボウフラが湧いてます。・・コロナと入れ替えなら許せるかも・・・
天候猫の目ですが、季節は初夏の花への移ろいを見せています。
晴れ晴れとして青空を望みたいものです。