【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第145回
『曲なれば則ち全く、枉なれば則ち直し』(老子)
(きょくなればすなわちまったく、おうなればすなわちなおし)
老子の「不争謙下(ふそうけんか)」の考え方を現している有名な
まさに、争わないで謙虚に生きることが、長生きの秘訣だとも言っ
幹が曲がりくねっているような木は、材木としてはなかなか使い道
だからこそ、伐採されずに年輪を重ねていくことができる。
人間も
人間においても、優秀だとそれはそれで素晴らしい事でありますが
一見役に立たないとか、個性的で組織にとっては扱いにくい方は、
長期的な視点で見ると、
愉快に生きていけるのではないかという考えになります。
後半の、「枉(おう)」とは、つまり尺取虫を例にあげています。
結果的に
人間に例えると、だからこそ、どんな不器用でも、遠回りしていて
長い目で観ればちゃんと生きているよと、老子は言っています。
この言葉に、自分もかなり救われました。
10代、20代はなかな
どこか周りの人と比べて、
自己嫌悪に苛まれていたことが多かったように今を思う
そんな時に、老子を読んでから
少しづつ自分の人生を受け入れてい
参考文献
『老子の無言』田口佳史著 光文社
寒川神社