松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆事業仕分け(横須賀)

2010-01-01 | 1.研究活動
 今年は、「おめでとうはナシ」ということになっているので、気になっていることを書いてみようと思う。
 以前にも書いたが、私はP-D-Sのうち、Sを苦手としている。現代自治体学全体のなかでも、行政評価は、もっとも苦手な研究分野のひとつである。むろん、S(評価)がP(計画)の出発点になることは、よく理解しているし、評価自体の重要性も認識しているが、力が入らない。評価は、決してケチをつけることではないことは承知しているが、要するに好みでないからである。その延長線で、最近流行りの事業仕分けも苦手である。
 自治体の事業仕分けで、最も気になっているのは、評価の基準である。無駄の基準が、東京の基準であったり、個人的な基準であったりするからである(「仕分けはご苦労さまですが、あなたたちは誰ですか」という問題である)。地方自治は、1800のパターンがあるはずで、地域ごとに必要・無駄の基準が違ってくる(その違いとそこにいる住民をを基本に、まちを創っていくのが自治経営である)。したがって、必要・無駄の仕分けは、そのまちの人しかできないはずで、もし都会の仕分け人が事業仕分けをするならば、まずまちの人と、大いに議論をして、まちの基準を体得(市民代弁性・市民代表性を獲得)してから望むべきである。事業仕分けに取り組んでみようと考えている自治体があるのならば、全市民を仕分け人とする事業仕分けをやってみたらどうだろうか。
 新年は、いつもニューイヤーコンサートである(今年はジョルジュ・プレートル)。テレビに映るウィーンの風景は私たち観光客にもおなじみの場所で、懐かしくもあり、話は自然に「今度のお正月は、楽友協会だ」、「着物ではなく、明るいドレスを新調していこう」ということになるが、次に、この話を思い出すのが、翌年の1月1日というのが、ここ数年のパターンになっている。
 今年もがんばろう。
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