松下啓一 自治・政策・まちづくり

【連絡先】seisakumatsu@gmail.com 又は seisaku_matsu@hotmail.com

☆退任のとき(白岡市)

2020-09-18 | 1.研究活動
 白岡市の小島市長さんは、11月の市長選挙には出ずに、退任されるということである。

 この日は、白岡市の行政評価委員会があり、白岡へ行った。いつも会議の始まる30分前に役所に行き、進行の確認をする。役所に行くと、今日、私が来たら、市長室に寄ってくれないかという小島市長さんからのお話で、打ち合わせを早々と切り上げて、市長室にうかがった。

 話の内容は、退任についてのお話であったが、私も親しさにかまけて、つい、ぶしつけな質問をしてしまったが、いつものと同じ誠実で穏やかな話ぶりで、こちらが恐縮することになった。

 いろいろと示唆に富む話であるが、一定の年齢になると、進退については、あらかじめ、きちんとした考え方を持っておく必要、何よりも、市民に迷惑や混乱を起こすことがないようにを基本に進退を考えてこられたという話は、いかにも小島さんらしい。

 ちなみに、私もいつか退任することになるのだろうが、その際の基準は、①発信機能ばかり大きくなって受信機能が弱ったとき、②頭がぼけてしまって、自由な発想が出なくなったとき、③連れ合いが私より先に死んでしまったときなどであるが、私の場合は、こうなったら、ほかから声がかからなくなるであろうから、他律的に退任が決まってくるのだろう。

 小島さんとのエピソードでいくつか思い出すが、最も印象的なのは、以前、会議が終わって帰るとき、庁舎の外で車を待っていたら、遠くから私を見つけた小島さんが、私のところに来て、「いつもありがとうございます」と穏やかに、にこやかに、話にかけてきて、そして車が出るのを見送ってくれたことあった(小島さんは忘れているだろう)。

 これだけのことであるが、私は、これで、元気になり、俄然、がんばろうという気になるのである。単純といえば単純であるが、こうした小島さんの自然さは、残念ながら私にはないもので、うらやましく、したがって、印象的なのだと思う。

 退出間際に、「ごくろうさまでした」といえたが、市民のために奮闘されたのだから、もう少し、きちんと感謝と慰労の言葉を伝えられたらよかった。まだまだ修行が必要だ。
 それから、記念写真を撮っておけばよかった。

 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ☆はじめての条例づくり㉕市長... | トップ | ☆はじめての条例づくり㉖制定... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

1.研究活動」カテゴリの最新記事