松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆空き家問題対策審議会(厚木市)

2021-10-18 | 1.研究活動
 厚木市の空き家対策審議会が開催された。2年ぶりの開催となった。

 早いもので、空き家計画の見直し期間が来て、検討することになった。この間、空き家対策は、ずいぶん進展している。

 特徴は、空き家は、相変わらず増えているが、B区分の管理不全の瀬戸際の空き家が、激減していることである。これは新鮮に驚いた。その理由は、空き家防止喚起の予防、解消、活用の空き家対策が効いてきたことである。空き家解消の補助金もあるが、市民全体に、きちんと管理するという意識が高まってきたことが、大きな要因だと思う。

 この意識は、単にPRが進んだということではなくて、解消や活用のためのさまざまな施策を重層的に打っていることが、ボディブローのように、徐々に効いてきたものと考えることができる。逆に言えば、上滑りなPRだけでは効果は出ないということだと思う。

 空き家の増加についても議論が出たが、それは行政が、特に問題にすることではない。行政的に問題なのは、管理不全になって、近隣等にさまざまな迷惑を与えることである。空き家でも、きちんと管理されていれば、社会へは、さほど悪影響を与えない。

 空家の撤去に伴う固定資産税の増加に対する対応施策(税の軽減)についても意見が出たが、これは違う。補助も含めてであるが、まじめにやっている人が割を食い、無責任な人が、メリットを受ける仕組みは、モラルハザードを起こし、社会全体を弱くしてしまう。一定の補助が必要だと思うが、正直者が馬鹿を見ることにならないようにすることが自治運営の基本である。

 そのメルクマールは、補助しても、どこかでそのおつりがくる(とんとんでもよい)という場合が、基本である。空き家の補強に補助を出し、その空き家を福祉施設に使うというケースであるが、空き家の解体補助は、日本全体では、ややルーズになっているのではないかと思う。空き家を公費を使って解体し、その土地を高く売るといったことが行われていると、これは本末転倒だからである。

 厚木と言えば、先年亡くなった、今ちゃんとは、この会議があると、厚木で一緒に食事をした。駅ビルのハンバーグ屋さんだった。この日は、3時からという中途半端な時間なので、さすがに寄らなかったが、11月の会議は朝10時からなので、いつもの席で、ハンバーグを食べようと思う。
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