松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆委員の任期を年度にあわせる(白岡市)

2020-08-05 | 審議会の作法
 委員の任期が年度をまたがる場合がある。白岡市の行政評価審議会も8月までの任期であった。今回の議論で、年度に合わせ3月までにすることとした。

 委員会によっては、予算などに絡まず、年度の縛りは、あまり関係がないというのもあるだろう。
 相模原市南区の区民会議も、7月が任期の終いだった。年度途中から、任期が始まることへの積極的意味はなく、だた指定都市が始まって、4月には開催できなかったためなのだろう。
 区民会議の場合は、2年のスパーンで考え、予算等とは、大きく関係しないから、年度途中の弊害は、あまり感じなかった。

 他方、白岡市の行政評価委員会は、1年毎の行政事務の評価であるから、年度途中の弊害が目立った。予算との関係では、8月に答申をもらっても、すぐ予算の時期なので、事務方とすると十分検討する時間がない。3月に答申を貰えば、役所の方も、4月からの新体制で、答申を活かせる期間ができる。

 一番の問題は、人事異動との関係だろう。大抵が、4月の人事異動なので、充て職できたり、若者のように、4月から社会人になると言った場合は、年度をまたがる会議には出れない。実際、行政評価委員会には、大学院生が参加しているが、8月に入ったときは、すでに2回開催していて、やることが決められてしまっていたし、2年任期の最後の4月から8月は、就職したら、参加できない。

 いい悪いは別として、いろいろなものが年度で始まっているので、年度に合わせたほうが、いいものは、委員の任期も、年度に合わせたほうがいいというのは、自然のことである。

 ところが、その変更が容易にはできない。

 ひとつは、条例における任期の書き方である。白岡市の場合は、委員は「2年以内」と書いてある。2年以内だから、今回、何とかなった。
 あらためて、調べてみると、委員の任期については、「2年」と明確に書いてある条例のほうが圧倒的であった。2年と幅なく書く積極的意味は、あるのだろうか。安定性、恣意性の排除などが思いつくが、抽象的な議論だと思う。2年と限定的に書く標準書式みたいのがあるのだろうか。以外と難しいので、専門の人に聞いてみよう。

 条例は2年と書いてあるが、それを一回だけやめて、4月からの帳尻をあわせる事ができないか。2年と書いてあるが、事情や状況によっては、いっとき2年以内とする理屈は考えられるかもしれないが、そこまで、強いニーズがないので、みんなで知恵を絞らないだけだと思う。条例改正をしなくても、なんとかする方法はあると思うが、これも難しいので、これは富山市役所の福島弁護士に聞いてみよう。

 なにか、他力本願になってしまったが、大事なのは、これまでそうだったではなくて、少しずつでも、変えていく実践である。コロナ禍で、いろいろなお店が、これまでできなかった改装などをやっている。チャンスではないか。

 小さなことであるが、これまで実践できなかったことが、白岡市で、はじめてできたので、嬉しかった。
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