松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆政治学テキスト 『18歳の政治学』(晃洋書房)上梓

2009-04-10 | 1.研究活動
09年4月10日 追記
 『18歳の政治学』(晃洋書房)をようやく上梓することができた。大阪国際大学枚方・長尾キャンパスの研究室棟5階で、お向かいであった古賀先生、山本先生、瀬島先生、滝田先生の5人で共同で書いたものである。
 私が編者になっているが、各先生とも、それぞれの分野で、すぐれた仕事をしている先生方で、新規参入の新米研究者の私にとっては、こうした先生方と一緒に仕事ができ、本を書くことができたのは何よりの幸せである。
 最近は、枚方に行く機会がすっかりなくなった。今、研究棟5階はどうなっているのだろうか。親切に教えていただいた先生方が、続々と退職し、また異動し、ずいぶんと変わってしまったのだろうか。今度、関西に行ったときは長尾まで足を伸ばしてみようと思う。

08年7月10日 追記
 大阪国際大学における研究会である。大阪は相変わらず暑かったが(例年、真夏日の比率は横須賀の2倍になる)、川沿いの緑道をゆっくり歩いて、大学にいった(ため池のある田園風景が好きで大阪国際大学にいたときはいつも歩いていた)。大学では、いつも冗談をかます警備のおじさんもいて、懐かしかった。
 今度のテキストは、国際政治がメインとなる。研究会で話題になる外国のテキストなどは、恥ずかしながら、私はほとんど読んでおらず、にわか研究者としては恥ずかしい限りである。反面、とても勉強になる。このテキストは、基本理論を踏まえながら、たとえ話や具体例がふんだんで、政治学や国際政治に無縁の学生たちにも、もちろん大いに勉強になると思う。「18歳の政治学」という主題は、案外、店頭でも売れるのではないか。
 そんななか、政治と人間、自由と平等、公共性を書く山本先生の話を聞いた。政治学の基礎の部分である。最近、政治学の分野でも、従来の公私二分論が見直されているということで、それを乗り越えるべく、新しい公共論を盛んに論じている私としては、山本先生の話を聞き、意を強くした。無論、私の公共論は、体験的・実践的な公共論で、山本先生の深い思考に基づく公共論とは比ぶべきもないが、少し自信を持ったのは間違いない。
 京都に泊まった(しばらくぶりである。何度か来たがいつも日帰りか通過になり、前回5月の研究会以来になろうか)。祇園祭の準備で、まちは少し、うかれているように感じた。
 ここ数日で、あと2回、関西に来ないといけないが、祇園祭の喧騒と上賀茂神社の静寂を二度楽しむという贅沢は、今回できそうにない。もったいない話である。

08年5月24日 追記
 大阪国際大学での久しぶりの研究会となった。事務の人たちにも会ったが、みんな元気そうで何よりであった。研究会のメンバーは、みな本格的に政治学の勉強をした人たちなので、もともとのストックが私などの比ではなく、今回もよい刺激を受けた。原稿では滝田先生の書いたものが、とても優れていて、それを基準としようと決めたが、言うは易く行うは難しである。でもがんばろう。
 京都は珈琲のまちである。歴史のある珈琲屋も多い。京都の珈琲屋といえば、イノダ(堺町通)であろうが、観光客も多く私は敬遠している。今回は、前田珈琲(蛸薬師の本店のほう)に寄ったが、ここはケーキ等が充実しているので、女性客が多く、その大声に圧倒されて、本がよく読めず失敗。丸太町通りの「かじ」でいつもながらの創作京料理を食べたあと、近くの京都珈琲屋に立ち寄った(入って思い出したが3回目くらいになる)。新幹線は結局、最終のひとつ前になってしまった。京都駅の宝泉堂(本店は下鴨)が開いていたので、丹波黒豆の甘納豆を買った。

07年10月30日 追記
 大阪国際大学政治系の研究会。久しぶりの会合となった。全員が原稿(国際グループは単行本『現代の危機』、社会共生グループは紀要)を抱えており、その締め切りにあわせての開催となった(私はまだ書いていない)。雑然とした松下研究室で行った。
 テーマはすでに決まっており、テーマのタイトルを工夫しようと言うことになった。「地方自治の意義」ではなく「さおだけ屋はなぜつぶれないか」といったイメージである。
 経済学ならば簡単であるが、政治学でうまくできるのか、とりわけ国際政治でうまくできるのかなどという意見もあったが、やってみようということになった。
 私は、「それでもタバコを吸うか」(地方財政がらみで)、「日本の真ん中で地方自治を叫ぶ」(地方分権がらみで)という案を思いついたが、黙っていた。どうみてもいまひとつだからである。
 山本先生や古賀先生が、「さおだけ屋・・・」といったテーマを考えるのかと思うと興味深いが、提案者が古賀先生であり、後には引き下がれないと言うことだろう。いずれにしても、面白い本になりそうである。

07年4月28日
私と瀬島准教授が編者の政治学のテキストづくりである。18歳の政治学というやや軟派な名称をつけたが、あくまでも正統派の政治学テキストである。18歳というのはむろん象徴で、これから学びの世界にふれようとする人ならば何歳になろうとも18歳になる。政治学という学びを通して、もうひとつの世界にふれ、市民としての自立した生き方を学ぶきっかけにしてもらいたいという願いから、取り組んでいるテキストづくりである。(今年度末に校了。晃洋書房から)

「日本の政治」を担当するのが古賀敬太教授である。古賀先生は、カール・シュミット研究で知られるが、その風貌・言動とも「アカデミズム」という言葉がよく似合う。分かりやすく言うと、蔦のからまるチャペルと四角い博士帽、黒ガウンが最も似合う先生だということである。講義でも日常会話でも、ドイツ語の専門用語が混ざる。
 「政治思想」を担当するのが、ジャン・ジャック・ルソーの研究家で知られている山本周次教授である。ルソーといえば「自然に帰れ」が有名であるが、ルソー自身は奔放な(というか身勝手な)行動の人で、不可解な思想家のひとりである(というか私はどうも好きになれない)。むろん山本先生ご自身はルソー的な人柄とは正反対の寡黙な研究者であるが、そんな人がなぜルソーなのか、聞いてみたいという衝動に私はいつも駆られている。
 「世界の政治」を担当するのが瀬島誠准教授である。瀬島先生は、もともとはロシア政治が専門であるが、今では戦争や紛争をゲーム理論等を使い、コンピュータ・シュミレーションでひも解くということをされている。私などは、戦争、ゲーム理論、コンピュータとくれば、任天堂と思ってしまうが、そんな単純なことではないようである。戦争、紛争など怖いテーマを研究しているが、目が優しい先生である。
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