松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆言論の府としての地方議会・メモ(三浦半島)

2014-09-05 | 1.研究活動

 これはメモ。忘れてはいけないので書き留めておくものです。

 議員さんのツイッター規制をめぐって、「言論の府」としての自殺行為といったツイッターの記事が目につきました。

 言論の府という用語は、議会基本条例などに出てきます。その意味は、「議員間における自由かつ充実した討議」を意味します。あくまでも「議会における議論」を闊達にするものであって、外に向かってツイッターを発信することが、言論の府の本質ではありません。議員さんが、たくさんいるということは、さまざまな価値を体現していることですから、それらを「議会の場で」出しあい、大いに議論して、市長とは違う、もうひとつの政策案を提案することが、「言論の府」に期待されています。

 言論の府というと、国会の予算委員会の審議のようなものをイメージする人が多いのではないでしょうか。語気鋭く、政府を追及する姿です。しかし、これは議院内閣制における議会の姿です。二元代表制による地方自治では、本来、議会は、議員間で討議して、議会全体として意見や対案を示します。都道府県議会は、あいかわらず国会の真似をやっていますが、地方議会では、その先を行く議会が現れています(会派制を廃止するというのも、その実践のひとつで、国会の真似をやっている議会・議員には、理解できないでしょう)。

 ある町では、議員さんたちが予算をとって、地元の資源の保存活動をしています。また、別のある町では、産業廃棄物案の設置をめぐって争点になっていますが、行政と市民と議員で調査に出かけたということです。かつてならば、議会で行政を批判し、「問題ないように対応しろ」と、国会のようなことをしていたのです。このように考えると、この「言論の府」は、ただ、口角泡を飛ばすだけでなく、行動までも含む概念のように思います。

 ツイッターですが、もちろん、それを否定するものではありません。ツイッターを熱心に発信するツイッター議員も随分いますが、その内容は、概して、脊椎反応的な意見が多いのに、正直、がっかりです。私たちの代表なので、もう少しがんばってというのが、偽らざる感想です。

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