今年は、2年~10年に一度起こるという『一斉開花』の年のようで
森には、たくさんの木の実が生り
多くの動物達に会うことができました。
私は、想像もしていなかったほどの幸運に
一生分の運を使ったような気さえしました。
そんな幸せな気持ちの中で、
気になることがありました。
時々、川が臭ったのです。
サバ州を流れるキナバタンガン川は、
マレーシアで2番目に長い川です。
本流であるキナバタンガン川も支流も
日本の川と違い岩や小石がなく、川底は泥なので
川の色は茶色です。
動物を探すのを少し中断して
川に注目してみると・・・
臭うところは、緑色に変色し藻が浮いていました。
なぜ川が濁ってしまったのか
考えました。
私は、時々井の頭池に行きます。
昔(江戸時代)の井の頭池と今の井の頭池の違いを学ぶ機会もあります。
そして、川や池が汚れてしまう理由を少しずつ理解できるようになりました。
(井の頭池に関わっている人達は、かいぼりを繰り返し、きれいだった頃の井の頭池にもどそうとしています)
キナバタンガン川の汚れは、
アブラヤシのプランテーションから流れ出した油のせいのようです。
カニクイザルやミズオオトカゲ、マングローブヘビに出会える
マングローブの林に囲まれたキナバタンガン川支流のテナガン川を進むと・・・
やはりここでも、アブラヤシのプランテーションが見えてくるのでした。
そして、そこで新たに見たものは
黄色の柱の人工物です。
これは、パーム油を運び出すパイプだと
Jasson-sanに聞きました。
昔は、舟でパーム油を運んでいたからです。
今は、トラックで陸路を通ってパーム油は運ばれます。
だから、この人工物は不要になりました。
テングザルの子どもと目が合いました。
ボルネオ島は、野生生物の宝庫です。
せめて今生きている動物達が暮らしていける森を
減らしたくない・・・
減らしてはいけない・・・
と思いました。
野生動物にただただ会いたい・・・
熱帯雨林の大自然を感じたい・・・
と、何回もリバークルーズを組んだ今回の旅でした。
本流のキナバンダン川、
支流のテナガン川、マナングル川を何度も行き来することで
感じられた様々なことがありました。
私は、無力で何をすればいいのか・・・
何からすればいいのか・・・
何ができるのか・・・
日々考えているだけの毎日です。
それでも、ボルネオへの旅で自分が感じたことは伝えたいと思い
ブログを書き続けています。