野太い光が腕を中心にとらえて包み込む。それでも……奴はこの場所への影響を最小限にしようとその位置を調整してたみたいだ。あくまでもこの目玉の工場への影響を最小限にするように自分達よりも高度を上げた。爆発の中でも、そこら辺を読むことは出来たようだ。
けどこれであいつがいなくなるのなら、目玉だけなら何とでもなる。そう思ってた。
(もう一体とか、出てこないよな?)
その可能性は実はある。だってこの船には生産能力がある。それは目玉を見たらわかる。でも……
(この場所では目玉が限界なのかもしれない)
その可能性もあった。確かにこの巨大な円盤の様な船はまだまだ謎がおおい。けど……だ。けど、もしもあの腕を沢山作れるなら、それこそ目玉ではなく、この腕を大量に生産した方がどう考えても戦力的にはいい。
だって戦力としてみたら、目玉百体分くらいはこの一体で担えそうだ。まあ戦力だけで量産体制を考える訳じゃないと思うけど。それにだ。これだけスペックに違いがあれば、それだけパーツとかもそこらの物で賄えるのか? というのがある。この場所には色んな世界の色んな船がある。だからどうにかなる……のかもしれないが……
(これ以上あんな存在が現れない事を願うしかないか)
なんとか倒せたと思いたいが、二体、三体目と出てこれらたらたまったものじゃない。そんな願いを知ってかしらずか……次第に細くなっていく光。その中から、腕がその姿を見せる。
あれだけ沢山爆発してたように思うが……まだ奴はそこに存在してる。
「ここまでやっても……」
そんな言葉が出る。けどすぐに思考を切り替える。確かにまだ腕はそこにある。けど……今までで一番のダメージを受けてるのは間違いない。だって指は何本も欠損してるし、左腕のほうはそれこそもう肘の所からプランプランとしてて、なんとか繋がってる状態だ。あれだと左腕は使い物にならないだろう。
今なら完全に壊すことができる。自分は聖剣を元の形に戻して動き出した。今はアイ殿は銃の放熱をやってるから、攻撃は出来ない。だから自分がいく。
「今なら……そう今なら……これで終わりだ!!」
そんな言葉と共に自分は切りかかる。けど、なんと想像以上にこの腕はしぶとかった。機械のはずなのに、生きる意思を感じる行動をしてきた。