いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

ある男の信仰 三田和美の短歌⑥

2019-08-18 22:27:39 | 短歌


高校のクラスメートがいた。
真面目で、
いきるのがへたで、
つまづいてばかりいた。
が、愛すべき男だった。

彼は、信仰の道に入った。
しかし、彼の生きづらさは変わらず、
115首を残して、早逝した。

彼の短歌を読んで、どう思われるだろう?

……

差し出せる 救いのみ手に ハイとただ素直にのるが 一念のとき
うれしやな 何ともないが そのままに 一念の信に 蓮華花咲く
業道は 悲しいけれども み仏の 仰せ一つに ほほえみてぞ生きる









犯罪者が幸せになってはいけないのだろうか~生きること~少年刑務所の囚人の詩

2019-08-18 22:11:18 | 


生きること
……

生まれるためには

生まれるためには
自分の両親
それまでの先祖
色々な人たちの命
無ければ自分という人間は いなかった
感謝して 一生懸命生きなければいけない
そして……
幸せになりたい
 ……

犯罪者なのに「幸せになりたい」とはなんだ!
と思われる方もいるでしょう。
幸せになりたい、と控えめな小さな文字で書かれていたこの詩。
ほんとうは誰もが幸せになるために生まれてきたはずです。
自分の命の大切さに気づいてこそ、人の命を大切にできるのです。












プロ棋士のなかで、指導対局が上手な人

2019-08-18 21:45:44 | 思い出の詩


今年も、あちこちで将棋まつりが開催されている。
プロトップの花形同士の対局を見ることができる。
祭りに参加する際、プロ棋士に指導対局をしていただくのも、
大いなる楽しみになる。
トップ棋士であれば指導がうまいのか、となると、
一概にそうは言えない。

ひとりだけ、優れた指導対局をするプロ棋士を紹介する。
上野裕和六段。
希望者に札を選んでもらってから対局を始める。

普通
やさしく

など、そのつど工夫される。
着物姿で出演されるのも、よく見かける。

丁寧な指し手、
対局後の指導も一流である。
将棋まつりに参加されるときは、
ぜひ上野先生を選んでいただきたい。









不老長寿の薬~将棋~

2019-08-18 21:28:35 | 将棋


将棋を指す人を、たくさん見てきた。
おとなも、子どもも。

ご老人の話をする。
多くのご老人が、60歳を過ぎて将棋を覚え、
優れた指導者に恵まれて、
よろよろに衰えていたはずが、
将棋の修練を積むことを通し、
見違えるようにいきいきとして輝きを増されるのを見てきた。

若い頃から将棋に親しんだ方は、
強くなるのが早い。

不老長寿の薬、将棋。







おじさんは強いんだよ~昭和の逸話と現代~

2019-08-18 21:00:23 | 人生


昭和の時代、
わたしの6年生のクラスで、校長先生が特別授業をしてくださった。
「今、世界で一番強い空手家の大山倍達が、東京駅で、列車から降りようとしたんだ。
すると、プラットホームから近寄ってきたやくざがいいがかりをつけてきた。
無視して降りようとしたら、数人の仲間が来て、取り囲んだ。
そこで、大山倍達が、目を細めて、低い声で
『おじさんは強いんだよ』
と言うと、
ヤクザたちは突然怖くなって、チリヂリに逃げていったんだそうだ。」
みんな感心してほお、という表情をした。
この話は受けた。

ちょっと、作り話っぽいが、いい話だった。

同じような事が起きたら、今はどうだろう。
「おじさんは強いんだよ」と言った瞬間、
前後左右から仲間が棒切れをもって殴りかかり、
空手家は、ぶったおれてしまうだろう。

なつかしの校長先生は、
もう90歳を超え、
施設の中で、みなに支えられて生きておられる。
あの人のことだから、
介護職の方にも尊敬され、
手厚い介護をうけておられるだろう。

ほんとうに、いい先生だった。