いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

読書百遍意おのずから通ず

2019-08-29 22:20:42 | 読書


「読書百編意おのずから通ず」という。
私は、非常に多くの書物を読んできた。
2万冊は超えたと思う。
しかし、意味がわかっていたかというと、
どうも、飛ばし気味で、
よく味わってこなかったと反省する。
そこで、
良いと思った1冊の本を、3回は繰り返し読むようにしてみた。
すると、新しい発見が多い。
何気ないひとことが、
深い意味をもっていたりする。
読書百編とはいかないが、
良書は、必ず3回は読むことにした。

まだまだ、人生の残りは長い。



詩 乳母車

2019-08-29 22:07:48 | 思い出の詩


乳母車

母よ-------
淡くかなしきもののふるなり
紫陽花色のもののふるなり
はてしなき並木のかげを
そうそうと風の吹くなり

時はたそがれ
母よ わたしの乳母車を押せ
泣きぬれる夕陽に向かって
凛々とわたしの乳母車を押せ

赤い房あるビロードの帽子を
つめたき額にかぶらせよ
旅急ぐ鳥の列にも
季節は空をわたるなり

淡くかなしきもののふる
紫陽花色のもののふる道
母よ わたしは知っている
この未知は遠く遠くはてしない道








詩 母をおもう

2019-08-29 21:54:51 | 


母をおもう

夜中に目を覚ましてかじりついた
あのむっとするふところの中のお乳

「父さんと母さんとどっちが好き」と
夕暮れの背中の上でよく聞かされたあの路地は。

のみで怪我をしたおれのうしろから
切り火をうって学校へ出してくれたあの朝。

酔いしれて帰ってきたアトリエに
金釘流のあの手紙が待っていた巴里の一夜。

立身出世しない俺をいつまでも信じ切り、
自分の一生の望みもすてたあの凹んだ目。

やっとおれのうちの上り段をあがり、
おれの太い腕に抱かれたがったあの小さな
 からだ

そうして今死のうというときの
あの思いがけない権威ある変貌。

母を思い出すとおれは愚にかえり、
人生の底が抜けて
怖いものがなくなる。
どんなことがあろうともみんな
死んだ母が知っているような気がする。

















悩んでいる友へ

2019-08-29 21:26:40 | 


私達のグループでお茶しているとき、
隣のひとが、
「いじめを受けている」ということで、
状況を詳細に語ってくれた。
相手は、私もよく知っている人だった。
私には何もできないので、
心を痛めて(そんな表情に見えていたと思う)聞いてあげるしかなかった。
それで彼女がほっとするなら、それで良いと思った。
そんなにもいじめ上手の人がいるのか、
と、半ばあきれてしまったが。
そして、何かのときに、
悩める仔羊に、
ふと
彼女にやさしいひとことをいえたらいいな、
と思った。
私も、悩める仔羊だから。










友ひとりで百人力~最近感謝していること~

2019-08-29 19:35:41 | 趣味


わたしは、20代から弱者として生きてきた。
「先生」と呼ばれた時期もあるが、
それは、一時的なものである。
60歳を過ぎ、
誰にもなんにもしてあげられない無力な人間になった。
ところが、
その頃から、親しい友達ができるようになってきた。
なにかしてくれても、
何もしてあげられないことはわかっているはずなのに。
不思議な摂理(神から与えられた恵み)だ。
なぜかは、わからない。

今、いくつかのグループに属している。
お世話になっているグループ、
お世話している(と言っても、結局お世話になっているのだけれど)グループ。

ありがたいことに、
どのグループにも、陰に陽に応援してくれる人が、1人以上できた。
そうなると、心強い。

ピンチになると、ひとこと添えてくれる。
隣から、扇子であおいでくれる。
それとなく情報を与えてくれる。

方法はいろいろだが、
くつろいだ気分になる。

友に感謝。
あなたひとりで百人力。