めざめていても夢はみる

ぼくはいつまでもさまよいつづける、
夜が明けても醒めない夢のなかを…

覚醒する有袋類

2017-12-29 19:07:03 | ちょっとしたおはなし
新築の建売住宅、その床下収納で有袋類が、目を覚ます。
ひとつあくびをしてから街へ出た。

住宅街の道で少年が2人、キャッチボールをしている。
そこへ車が来て、激しくクラクションを鳴らす。
少年らはギョッと車を見るや、すぐに頭を下げ、隅に退く。
車は、また怒鳴るようにクラクションを鳴らし、猛スピードで走り去る。

有袋類はオムライス工場の工場見学をハガキで申し込み、そして今度はその工場のアルバイトの面接を電話で申し込む。



3年後、有袋類は副工場長にまで出世した。
そして思う。
「今年はつらいことばかりだったなぁ。
ぜんぶ自業自得だけどさ……」


みなさま、良いお年を。






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