7日に開幕していたロミジュリ、ようやく見てきました。タイトルロールの二人は、城田ロミオと昆ジュリエットです。城田さんはともかく、昆さんは初めてその歌声や演技に触れます。幸いマイ初日はかなり前方席でしたので、しっかりガン見して参りました。以下簡単ですが感想です。
城田ロミオ……歌というか、喉のコンディションはまあまあのようでした。大きいミスはなかったですし、よく動けていました。十代の若々しさを頑張って表現できていたと思います。舞台人として見れば格別上手い方ではないですが、癖のない素直な歌唱は耳に馴染みやすいですね。惜しむらくは昆ジュリエットとの身長差が大きすぎて、ものすごい猫背になっていたことでしょうか? でもこれは、二人が悪いわけではないので仕方ないですね。甘く包み込むようなロミオでした。
昆ジュリエット……小柄な体から、しっかりとした声量と安定した歌が聞けていい意味でびっくりしました。小さな劇団では主役経験を積んできていたようですが上手いですね。もう既に先の舞台が決まっているのもなるほどといった感じです。城田ロミオ(190センチ)と並ぶと一層可愛らしく見えるジュリエット。この先も追って行きたい役者さんが増えました。まだ大学生ですし、楽しみですね。
涼風夫人……やはり上手かったのですが、(いい意味でパンフでおっしゃっているように嫌な女の側面を上手く表現されていました)ちょっと声が?な部分がありました。少々お疲れ気味でしょうか? そろそろ夏の疲れが出る頃ですしね。
石川キャピュレット卿……やっぱりさすがの信頼のと安心感。この方のように安心してみていられる役者さんのおかげで、若いジュリエットやロミオがより光ります。禅さんやっぱり好きです。
中山大公……豊かな声量と存在感に視線が奪われます。この方もやはり上手い。確かに細身ですが、しっかり存在感は重厚に表現されていました。素敵でした。
浦井ベン……コミカルなところもシリアスなシーンも上手く演じこなし、歌って踊れる安心の若手…いや、もう中堅といっていいでしょう。彼が要所要所をしめてくれると小気味よく見ていられます。
役者さんの感想はこのくらいにして、楽曲その他の感想について。
楽曲……事前にフランス版のCDを聴いておいた効果も少しはあるかもしれませんが、それ以上に憂いと甘さ、若者の熱さなどを美しいメロディーで奏でた楽曲は耳に残りますね。来秋フランスオリジナル版も上演されるそうなので、そちらも今から楽しみです。
演出……率直に言って、今回ちょっと奇をてらいすぎたのではないかと思います。現代劇と古典劇のどちらでもない妙な中庸さがどうにも気になって仕方ないのです。そもそも携帯やFacebookはどうしても出さなければならないアイテムだったのか疑問です。
衣装……これも残念でしたね。特にジュリエットの衣装が下品に見えて、ピュアなお嬢様には感じられないシロモノでした。裾をもっと長くするだけでも違ったと思うのですが、もっとなんとかならなかったのでしょうか?
演出や衣装など、不満が残るところはありますが、楽曲と演者さんにはほぼ満足していますのでまた観に行く予定です。今度は山崎ロミオ&フランクジュリエットの予定です。
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