パエ-リャ

木製カトラリ-

パン切り台のデザインと試作過程 (3)

2016-09-04 06:54:29 | Weblog

現在行われているのは、あくまでもパン切り台の諸元を決める作業で、要素技術の改良も同時に行われているが、同じ作業を多くこなす事で得られる知見も多い。

     この画像は別荘で、独力で家を建てた時に使った重作業用のクランプが、このような軽作業に不適だとの判断で、急きょ新しいクランプを買いに走って、2基目のパン切り台の固定作業に使っている場面だ。

ここでも、今日は、このような小さなクランプの使い方と、全体の手順に関して知見があったのは言うまでもない。

昨日使ったクランプは、 この家を完全に独力で建設したときには大いに役立ったが、小物には重すぎて扱いにくい。この家は2部屋と二つのロフトを持つ、来客用の宿泊専用棟だ。

この家の最大の特徴は、保守がやり易いように、家の本体の基礎構造に、塗装作業用の足場を簡単に組めるような、縦4本の鉄パイプが既に取り付けてある事だ。

この家の最上部の軒の面は銅板で保護してあるが、壁の塗装は随時行う必要があるのに相当な高さがあるので、しっかりした足場が必要になるためだ。

壁は2重にしてある。壁内部の空間の厚みは150mmある。下側の3か所の吸気口からの自然対流は、この画像では非常に見にくいが、軒天のすぐ下にある4か所の排気口から壁の間の熱エネルギ-を大気中に放出する仕組みになっている。

真夏のある日、その排気口に顔を当てたことがあるが、熱風が噴き出ていたことを思い出す。ちなみに、この家は設計図なしに、その場、その場の直感だけで作られた。スプ-ンやパン切り台を作る時と同じに。そんなに難しいことでもない。エスキモ-の家に設計図があったら驚く。

さて、当面のパン切り台の3基目は以下のような待機状態にある。

昨日の1基目を解圧したのが次の画像になる。

         この時点では、元々の板材の幅が微妙に一定でないこと、それと表面と裏面になる部分は1往復のプレ-ン処理しか行っていないので、所々にバンドソ-ののこぎり目が残っていたりするので、平滑処理をする必要がある。

色々と考えたが、部材の木目方向はバラバラなので、平滑化はベルトサンダ-で行う

事にした。  一部、接着不良の個所を手直ししているものの、この画像の試作品は既に全面がサンディング処理されている。

連結子の端末処理は、 典型的にはこのような感じだ。ここに例えば、色違いのマホガニ-などを入れ込む事も出来るが、それほど強調すべき端末でもないように思える。

 支えなしに自立している事で分かるように、工作作業が如何に正確かを示している画像だ。諸元は18mmx400mmx180mmで収まっている。

現在、我が家で実際に使っているパン切り台の画像が次になる。

         

これの諸元は、収納箱を入れないで、270mmx170mmx35mmになっている。ナイフは全長350mmだ。細かな切り傷が見えるが、3年ほど使用して、この位の傷のつき具合なので許容範囲だと思う。

試作品は、より長く、大きく、薄く、そのためにより美しく見えるが、このままで使うのかどうか、今まで、深さが20mm程度の箱を手掛けたことがないので、考え込んでしまう。

パン切り台の本体が薄いのに、箱にずんぐりむっくりの材を使うわけにもいかないだろうし、そうなるとコ-ナ-の組手(継手)のことを考えてしまう。アメリカ人の考える変な組手(継手)の方がよいかもしれない。

で、この時点で念頭にあるのはランチョンマットだ。恐らく、目指すべき諸元は450mmx450mmx10mmで連結子の径が3mmだろう。塗装も必要だ。

私の能力の限界以内にあると思うが、壮大なプロジェクトになってしまう。恐らく、コスト的には4枚で3万円以下では作りたくない。しかも、純益でだ。なので、矢張り、市販は無理だろう。

 


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